13:【受賞傾向分析】アイリスIF8大賞の結果を分析&考察してみた!
2026年6月1日。
アイリスIF8大賞の結果発表がありました。
というわけで、今回も気になった部分を簡単にデータ分析&考察してみました。
今回も数字がいっぱい出てくるし、まあまあ長くて大変なので、すぐに結論が知りたいという方は『まとめ』というところまで飛ばして見てくださいね。
ものすごく悲しい気持ちになるお話なので、心の準備をお願いします。
* * *
①受賞作品について。
(結果発表後の2026年6月1日時点の数値をもとに計算しています)
金賞1作品 銀賞2作品 ゼロサム賞3作品。
【前回:金賞1作品 銀賞5作品 アイリス特別賞1作品 ゼロサム賞9作品】(この「前回」というのは、2025年6月20日~2025年9月19日に開催されていた「アイリスIF7大賞」のことです)
・応募総数すべて(4568作品【前回:3717作品】)に対しての受賞率:0.1%【前回:0.4%】
・総合ポイントの平均:26871pt【前回:34649pt】
金・銀・アイリス特別賞:21907pt(最高25684pt 最低17010pt)
ゼロサム賞:31836pt(最高46874pt 最低16518pt)
・平均評価点の平均:8.8【前回:8.8】
金・銀・アイリス特別賞:8.9(最高9.1 最低8.5)
ゼロサム賞:8.8(最高9.2 最低8.4)
・流行ワードが入っている確率:100.0%【前回:75.0%】
金・銀・アイリス特別賞:100.0%
ゼロサム賞:100.0%
・完結率:100.0%【前回:87.5%(実質93.8%)】
金・銀・アイリス特別賞:100.0%
ゼロサム賞:100.0%
・連載時期の範囲:2023年5月2日~2026年3月30日【前回:2021.11.8~2025.9.17】
金・銀・アイリス特別賞:2024年11月18日~2026年3月7日
ゼロサム賞:2023年5月2日~2026年3月30日
・文字数の平均:82651字
金・銀・アイリス特別賞:121820字(最高149463字 最低89103字)【前回:121773字】
ゼロサム賞:43481字(最高68857字 最低26015字)【前回:14538字】
・総合ポイントによる受賞作品数の違い
10000pt以上:6作品(100%)【前回:16作品(100%)】
10000pt未満:0作品(0.0%)【前回:0作品(0.0%)】
②一次通過作品(27作品【前回:36作品】)について
・総合ポイントの平均:16930pt【前回:20122pt】
(最高47204pt 最低1358pt)
・平均評価点の平均:8.6【前回:8.7】
(最高9.3 最低8.0)
・流行ワードが入っている確率:70.3%【前回:55.6%】
・完結率:85.2%【前回:83.3%】
・文字数 10万字以上の長編:13作品 48.1%【前回:50.0%】
10万字未満:14作品(5万字未満が9作品) 51.9%【前回:50.0%】
③一次通過・受賞した作品について
・総合ポイント別の作品数
一次通過・受賞した33作品【前回:52作品】を、総合ポイント別に分けてみます。
0~99pt:0作品【前回:0作品】
100~999pt:0作品【前回:0作品】
1000~2999pt:3作品【前回:0作品】
3000~9999pt:6作品【前回:3作品】
10000pt~:24作品【前回:49作品】
・文字数での通過率の違い
一次通過・受賞した33作品を、文字数10万字以上と未満で分けてみます。
10万字以上:15作品(45.5%)【前回:52作品中21作品(40.4%)】
10万字未満:18作品(54.5%)【前回:52作品中31作品(59.6%)】
※5万字未満は11作品(33.3%)【前回:52作品中19作品(36.5%)】
④アイリスIF8大賞の結果分析&考察に関するQ&A。
Q.応募作品全体のポイント帯ってどんな感じだったの?
A.
0~99pt:56.3%【前回:55.9%】
100~999pt:22.4%【前回:21.2%】
1000~2999pt:6.4%【前回:7.3%】
3000~9999pt:5.9%【前回:7.6%】
10000pt~:5.6%【前回:7.2%】
(pt非公開などは計算できてません)
応募作品の94.4%は10000pt未満の作品でした。
さて、今回も10000ptより上か下かで作品を2つに分けて、簡単にですが通過率を計算してみます。
10000pt未満の作品・約4156作品のうち、一次通過・受賞したのは9作品。今回の通過率は0.2%。ちなみに前回は約0.1%だったので、わずかに上昇しています。
一方、10000pt以上の作品・約256作品のうち、一次通過・受賞したのは24作品。通過率は9.4%。第1回は約40%、第2回は約28.5%、第3回は約38.0%、第4回は約15.9%、第5回は24.2%、第6回は24.0%、第7回は18.3%だったので、かなり厳しめでしたね。
10000pt以上の作品と10000pt未満の作品の通過率の差は、約47倍でした。前回は約183倍の差があったので、少し差が縮まりました。でも、まだまだ差がありすぎます。
今回のアイリスも、相変わらずのポイント重視でした。
Q.ポイントで足切りしてそう?
A.きちんと読んでもらえているのは10000pt以上のものだけだと思います。今回は10000pt未満の作品も多く通過していましたが、やっぱり適当に目についたものを選んでいるだけですね。
アイリスがいつもやっている「ポイント関係なく選んでいるアピール」です。10000pt未満のポイント帯を受賞させる気はないと思います。
Q.今回も内容が面白いものが通過してる?
A.今回の一次通過・受賞作品の平均評価点を見ると、8.5以下のものが33作品中15作品(45.5%)でした。ちなみに、前回は52作品中14作品(26.9%)。残念ながら、面白いものは激減したようです。
といっても、評価点が8.0を下回る作品はなかったので、面白くないものは除外された感じかな。
受賞作品の平均評価点は8.8。受賞作は面白いものを選ぼうとした感じがします。
Q.受賞するにはポイントがどれくらい必要なの?
A.10000pt以上は必要です。主な選考対象が10000pt以上の作品なので、ポイントが伸び悩んでいる作品はまず受賞できないと思われます。
Q.新しい作品の方がいいの?
A.今回は新しいものの方が好きだったみたいです。3年前の作品が一番古かったかな。
Q.文字数はどのくらいがおすすめ?
A.文字数は、金・銀賞を狙うなら8万字~15万字くらいが良さそうです。完結している方が有利。
ゼロサム賞を狙うなら25000字~70000字がおすすめ。前回は短編のみでしたが、今回は連載でも短編でも良かったみたいです。
アイリス特別賞は消えましたね。文字数が多すぎる作品はあまり需要がなかったのかも。
Q.ジャンルのおすすめは?
A.異世界恋愛。それ以外のジャンルで受賞するのはおそらく無理。
Q.流行ワード(『悪役令嬢』『婚約破棄』『乙女ゲーム』『ざまあ/ざまぁ』)が入っている作品が有利なの?
A.今回は100.0%が流行ものでした。ランキングが苦手な読者層を、全力で否定してくる残酷な結果を出してきました。正直、ガッカリしました。
Q.今回の受賞作品で気になることは?
A.10000pt以上の作品ばかりが受賞しているところ。しかも流行ものばかりなので、バリエーションが少なすぎます。
そして、今回も大賞が出ていません。第8回までやってるのに、なんで一度も出さないのでしょうか。賞金を出し渋っている、ケチなコンテストというイメージになってしまいました。
Q.アイリスは優秀な新人さんを発掘する気はある?
A.ないですね。
今回は10000pt未満の作品を多く通過させているのですが、よく見てみると、既に知名度がある作者さまがほとんどです。
新人さんの作品は、どんなに面白くてもポイントが伸び悩む傾向があります。アイリスはポイント重視で、内容を真面目に読んでくれないコンテストなので、あまりおすすめできません。
Q.うさぎ妖精さんが読んで評価した作品で、受賞したものはある?
A.ないですね。
前回に引き続き、今回の受賞作品もランキングが好みに合わない人には本気でおすすめしません。恋愛要素たっぷりのお話が好きな人にもおすすめできないです。もし買うのなら、絶対に一度読んで確認してからにしてください。
Q.うさぎ妖精さんは受賞作品を読みたいと思った?
A.タイトルとあらすじから判断したのですが、正直「読みたくない」と思った作品が、受賞作品6作品中5作品もありました。「読んでもいいかな」と思ったのは1作品。「読みたい」「面白そう」と思う作品は残念ながら見つからなかったです。
見飽きた設定、嫌悪感を覚えるキャラ、どう見てもジャンル違いのあらすじ。それは異世界恋愛ではなくヒューマンドラマ、という作品が多すぎてうんざりしました。
Q.うさぎ妖精さんが読んで評価した作品で、一次通過したものはある?
A.今回は1作品ありました。ただ、残念ながら途中で飽きて読むのをやめた作品なので、点数は出してません。
読むのをやめた理由はこちらになります。「不要な視点変更、時系列の乱れ」「描写力の不足」「主人公に嫌悪感を覚える」「キャラにリアリティがない」「敵キャラが安っぽい駒」「メリハリがない」「テンポが悪い」「不快なシーンが多い」「読み応えがない」「恋愛要素が少なすぎる」。
恋愛描写が上手くできていない作品は、異世界恋愛ジャンルにするのをやめてほしいです。
あと、女性向けとしては微妙という作品が1作品、通過しているのを見かけました。審査員さんは何を考えて通過させたのでしょうか。まあ、読んでいないんでしょうね。こういうのがあるから、アイリスは「ポイント関係なく選んでいるアピール」をしている(実際は10000pt未満の作品は読んでない)と判断したくなるんですよ……。
Q.そういえば、うさぎ妖精さんのお気に入り作品の結果はどうだったの?
A.今回うさぎ妖精が発掘したお気に入り作品は2作品。
ポイントが伸び悩んでいたので、アイリスでは不遇でしたね。うさぎ妖精のお気に入り作品は、ポイントさえあれば余裕で受賞できるレベルだったと思います。
* * *
『まとめ』
アイリスIF8大賞で受賞するにはどんな作品が有利だったのか、簡単にまとめておきます。
①異世界恋愛ジャンルの作品【前回と同じ程度 →】
②総合ポイント10000pt以上の作品【前回と同じ程度 →】
③完結作品【前回よりも上 ↑】
④平均評価点8.8以上の作品【前回よりも下 ↓】
⑤25000字~70000字の短編・中編または8万字以上15万字以内の長編作品【前回より文字数多め】
重要視されていると思われる順番で並べてみました。
【アイリスIF8大賞の結果に関しての感想】
《良い点》
完結作品が受賞したところ。短編や中編にも受賞のチャンスがあるところ。
《気になる点》
内容を無視してポイント重視の選考を続けているところ。毎回、大賞(賞金30万円)を出さないところ。受賞作品数が減少したところ。流行ものばかりでバリエーションが少ないところ。
ランキング作品が好みに合わない人にとっては興味が引かれない受賞作品ばかりで、非常に残念でした。
《一言》
「なろう系」という特定ジャンルに偏った結果、市場に同じような作品があふれ、斬新な面白さを持つ作品が減った。そのせいで赤字を招いた、と。そんな感じのことをKADOKAWAさんが言ってたみたいですよね。5月の半ばくらいのニュースで見ました。
なろうで流行っている要素を入れた作品って、要は「なろう系」です。「なろう系」ばかり受賞させるアイリスには、これから厳しい現実が待っているのかもしれません。
以上。
アイリスIF8大賞の結果分析&考察でした。
何かひとつでも参考にしてもらえるところがあれば嬉しいです。
アイリスIF8大賞に応募した作者さま、本当にお疲れさまでした!
私の活動報告(2026年4月26日)で、こっそりとアイリスIF8大賞のおすすめ作品を紹介しています。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1678066/blogkey/3622969/
どれも文庫本1~2冊くらいの長さで完結しているので、とても読みやすいです。
ランキングが好みに合わないと感じている読者さまにおすすめ。
興味があれば、ぜひぜひ読んでみてくださいね♪




