第二十四章 また会う日まで
「……いないのかな。だったら、
なぜここに?という言葉が頭を巡ったが、考えてみればおかしなことでもなんでもない。なんやかんやで二時間ぐらい部屋を開けていた。その間にミコの酔いがさめていてもおかしくはない。なんせあの微量すぎるアルコールの量だ。もっとはやくに部屋に戻るべきだった。
「…神よ、
え、それ使っちゃうか。
「ちょっ、プミラ!あれ神子でしょ!!?あれ止めて!僕精霊!!アイアム精霊!!今は力溜まってるから正体バレる!!神なんかだされたら死ぬ!!死ぬってか殺されるから!!!」
「俺もたぶん殺されるぞ!!」
思ったより大惨事だ。
「ミコー!!!ここにいる!!ここにいるよ!!それ使わなくてダイジョーブ!!!」
バルコニーに飛び出して大きく手を振る。
「プミラ!!…ころしちゃった、の?」
「いや、殺してない!!仲直りした!!」
「うん!俺は元気だ!!」
部屋からいつのまにか出てきたウィンクルが左手をあたしの肩にのせながらミコに向かってピースする。
そして、ルナはあたしの服の腰の部分を強く握りしめながらあたしの後ろに隠れてらちらちらとミコを見ていた。
「……そう。それはよかった。」
よかったという割には微妙に声が暗い。気のせいかな。
「……うしろにいるのはだれ?」
「ルナだよ。恥ずかしがりやだから姿を見せたくないみたいだ。」
抗議するように腰をぼかっとルナに殴られた。自分は恥ずかしがりやではないといいたいのだろう。でも、ミコにルナの姿を見せない理由がこれ以外思い付かなかったから仕方ないじゃないか。本当は見せてもいいのかもしれないが…ミコにルナを見せてはいけない。なんとなくそんな気がするのだ。
「……せいれ、
「えっ?」
「……なんでもない。プミラ、はやく部屋にもどろう。ばれちゃうよ。」
「あ、ああ。」
今、精霊と言おうとしなかったか?
やっぱり、気配とかだけでミコにはわかるのか?そしてやっぱり、敵と認識するのか?
「…じゃ、いくね。」
「おう。」
「うん。」
最後に三人でぎゅっとくっついてそれぞれと視線を交わしたあと、月がぼんやりと照らす闇へと身を投げてミコの前に着地する。
「…おかえり。」
「…うん。心配かけてごめんね。」
きっとあたしがウィンクルを殺していないかどうか不安で仕方なかったはずだ。本当に申し訳ないことをした。
「さ、かえろっか。」
「うん。」
あたしはそのまま、ミコと手をつなぎながら神殿への道を急いだ。なんとなく、バルコニーのほうは一回もふりかえらなかった。




