第十八章 友達になるために
「…ん…?」
目の前が、きらきらと光っている。照明みたいなのがぼんやりとすけて…
「うっ!!!」
目に!!なんか!!ちくちくする!!
「プミラ!!」
目になにかがこすれるような感じがして、慌てて目を閉じる。
「プミラさん、なに寝たふりしてるんですか?起きてるのはわかってるんですよ!」
ヒメユリちゃんの声が耳につーんと突き刺さる。
「いや、寝たふりじゃなくてさ。純粋に目が痛かったんだよ。」
「…それは無の神子さまの髪がこすれてたんです。もう大丈夫ですから、ぜひ目を開けてください。」
ゆっくりと目をひらくと、目の前に透明な宝石が二個あった。うーん、ダイヤモンドかな?クリスタルかな…?とにかく、売ったらいい値段しそ…
「…なんだ、ミコの目か。」
宝石かと思われたものはミコの瞳だった。たしかにこれはこれでいい値段しそうだけど、さすがにこれは売れないな。
「よかった…!!!」
ミコがあたしの肩に顔を埋めると、そのまま小刻みに震え始めた。
「えっと…?なにがあったんだっけ…?」
記憶がない、というよりはなんというか…頭がパニックになっててイマイチ考えられない。
「なにがあったんだっけじゃありませんよ!!この!!」
ヒメユリちゃんはギリギリ痛くないぐらいの力加減であたしをポカっと殴った。器用だな。
「あいつ…ウィンクルを見たところまでは覚えてんだけどさ…。」
「…パレードの中に飛び込んだんですよ。びっくりしましたよ、突然バルコニーから飛び下りて。」
まぁ、今のあたしでもそうするな。
「それで?どうなった?あたし、あいつのこと一発ぐらい殴れてた?」
「残念ながらむしろ返り討ちにされてましたよ。なにがあったかは言いませんけど。」
「風とかでふっとばされた?それとも土の中にでもつっこまれた?まさかまさかの水ぶっかけられたり、火あぶりにでもされた?」
「…そういう類ではなく…。」
じゃあ、ふつうに腕力で?…いやぁ、さすがにそれは無理がある。あいつはあたしの腕力にかなわないはずだ。あいつはいつも力に頼り気味だし。
「まぁ、人によっては…そういうことよりもダメージを負いそうなことです。」
まさか…
「…キスでもされたか?」
「………。」
これはイエスと受け取って構わないだろう。
「まぁ、別にそういうのにこだわりはないけど…。ぶん殴りたさは上昇したな。」
あいつは滅多に能力を使わないからとどうせあたしが油断でもしたんだろう。で、油断することも見越されてあいつに能力を使われたと。
「ずっと聞きたかったんですけど…あの方…えっと、ローズペリウィンクルキョウチクトウと過去になにかあったんですか?」
「なにか、なんてもんじゃないよ。」
「プミラさんが暴れて気絶したあと、あの場を収めたのは無の神子さまと私です。そんな私たちには聞く権利があると思うのですが、どうでしょう?」
そういわれちゃうと、話すしかなくなっちゃうな。まぁ、ちょうど誰かに聞いてもらいたくなってきたころ合いだったし…ちょうどいいか。
「長くなるかもしれないけど…いい?」
「もちろん。」
うーん、どこから話そうかな。




