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異世界無双血風録  作者: 大五郎
第7章 ラード王国編
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小話10 挫折

財宝編完結?

「で結局ラード王国の財宝はどこにあるのですか」

ラード新女王は念写写真をビリビリと細切れにして暖炉で燃やしながら聞いてきた。

焼き増しはしないと約束をしたので取っておけばプレミアがついて一枚金貨千枚はいくだろうに勿体ないことである。

「この城の中庭だよ」

俺は執務室の窓から見える中庭を指差した。

「あっさり白状しましたね。でも中庭なんてシュルト軍が真っ先に捜した場所でしょうに」

「そりゃあそれなりに細工はしてあるさ。あの日王侯貴族と騎士や警備兵、魔導師達を皆殺しにし侍女や使用人達が全て逃げ出した後土魔法で中庭に穴を掘って財宝を放り込み土を被せて魔力でコーティングして岩に見せかけておいて更にその上を土で埋めておいた。例え見破っても俺の魔力コーティングを解ける魔導師なんて俺から魔力譲渡された時のシオンぐらいしかいない。シュルトの魔導師では無理だな」

「シオン様が横取りする可能性は?」

「言うようになったな。シオンも埋めた場所を知ってはいるが“世界の危機”が終わるまで裏切る心配はない。俺に臍を曲げられたら人死にが増えるし下手をすれば世界が滅亡しかねないからな」

「サラッと恐いことを仰いますね。それで運び出しと受け渡し先はどうします」

「運び出しは一通り今度の件のカタがついたら俺の方で行う。預け先はリスク分散のためトーアとレインディアに預けておく」

「えッ?そのトーアとレインディアから我が国は融資を受けるのですよね」

「当然融資は預けた財宝から出されるだろうな」

「えーと、ラード→勇者様→トーア・レインディア→ラードとなる訳ですよね。融資が焦げ付いてもメイド公国からトーア・レインディアに返済金が流れるだけで実質我が国にはリスクがない。我が国から財宝を持っていかず勇者様が直接トーア・レインディアから公国建国資金を借りればいいだけでは?」

「まだ存在しないメイド公国に貸し出しなんてどんな国家でも出来ない。俺もいつまでもこちらにいる訳でもないしな。それに相互に貸し借り関係を作っておけば容易に裏切ることは出来なくなりこの国にもプラスになる」

「そういう事ですか。目的はアレですが手段は我が国の利益に適うという事ですね」

「そういう事だ。ところでさっきの念写写真で一儲けする案があるんだが一口乗らないか?資金的にもかなり余裕が出来るぞ」

「いくらこの国のためになるとはいえ我が身を切り売りするような真似は出来ません」

「大丈夫、モデルは君じゃない」

「誰を使うのです?」

「シオンさ。幸い温泉や魔術の訓練であの見事な裸体は頭に焼き付けてある」

「混浴までされていたのですか。しかも魔術の師匠でもある。そんな相手を売るとはまさに悪魔の所業ですね」

「メイド公国建国のため幾らでも金が要るのはこちらも同じだ。しかもさっきの念写写真も元はシオンが撮ったものだ。報復にもなるぞ」

「・・・そうですね。私を辱めた分はお金に替えさせてもらっても罰は当たりませんよね」

悪い顔になっている。

やはり最高権力者は暗黒面(ダークサイド)に陥りやすいな。

俺が誘導したんだが。

ドカーン!!

その時執務室のドアが吹き飛んだ。

「フフフッ面白そうな話しをしているじゃないか」

目の据わったシオンが現れた。

「私の秘蔵御宝念写写真を奪っておきながら更に私を出汁にしようとするとは」

「シオン様だって私の念写写真を勝手に撮ってたじゃないですか。私がシオン様の念写写真で利益を得てもいいでしょう」

「そっちがその気ならこっちも考えがあるよ」

「どうするというのです?」

「確かにユウキは焼き増ししないと誓ったが私はそれに縛られない。もし私の念写写真をばら撒いた場合は報復に焼き増しした念写写真をばら撒いてやる」

「すみませんでした。調子に乗ってました。許してください」

ラード新女王は頭を下げた。

かくして俺は後でシオンにしこたま殴られ第二次資金調達計画は挫折したのであった。

大魔導師S「しかし念写写真を売るのは双子メイドじゃいけなかったのかい?何度も裸を見ているしあの二人ならさして気にしないだろう」

勇者Y「メイドの品位を傷付けることは誰であろうと許さん」

大魔導師S「私らの品位は傷付けても構わないのか?」

勇者Y「その通りだ!」

大魔導師S「オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!オラ!!」(ジョジョ殴り)

勇者Y「ガハッ!」(ノックアウト) 

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