表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鉄と血の王国 ~理想と現実の王殺し~  作者: レモンティー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
17/21

第十七話:白銀の覚醒

世界から音が消えた。

風も。

悲鳴も。

剣がぶつかる音さえ存在しない。

白い光だけが、静かに戦場を包んでいた。

黒影の剣はアレンの頭上で止まっている。

いや――

止められていた。


■最終解放

パキン――。

白銀剣ルミナスの刀身が砕け始める。

兵士たちが息を呑んだ。

「剣が……。」

だが砕けたのではない。

外側の刀身が剥がれ落ちていた。

その中から現れたのは、

純白に輝く細身の剣。

刀身には古代文字が刻まれ、

柄にはライゼル家の紋章が浮かび上がる。

「これが……。」

アレンは静かに呟く。

「本当のルミナス。」

白銀剣が応える。

「継承者、認証。」

最終形態ルミナス・レガリアを解放します。」


■黒影、演算不能

黒影の赤い瞳が激しく点滅する。

「解析。」

「失敗。」

「演算不能。」

「未知の権限を確認。」

初めて。

黒影が後退した。

一歩。

二歩。

その姿に迷いが見える。


■白銀領域

アレンが一歩踏み出す。

その瞬間。

白い紋章が戦場全体へ広がった。

王血兵の動きが止まる。

処刑騎士団も足を止める。

黒影は剣を動かそうとするが、

身体が重い。

「機能低下。」

「原因……不明。」

アレンは静かに言う。

「これは支配じゃない。」

「命を守るための領域だ。」


■レヴァル帰還

崩れた大地の奥。

瓦礫が吹き飛ぶ。

ドォン!!

「痛ぇ……。」

土煙の中から、

レヴァルが立ち上がる。

額から血を流しながらも笑っていた。

「危うく生き埋めだったぜ。」

セラが安堵の息を吐く。

「本当に頑丈ね。」

「だろ?」

レヴァルは大剣を肩に担ぐ。

「主役を待たせるわけにはいかねぇ。」


■三人、再び

アレン。

レヴァル。

セラ。

三人が再び並ぶ。

黒影は静かに三人を見る。

「脅威度。」

「最大。」

「殲滅対象。」

赤い瞳が輝く。

「王命権限。」

「最終実行。」

空の黒い魔法陣が回転を始める。

だが。

アレンは白銀剣を掲げた。

「ルミナス。」

「応えてくれ。」

刀身がさらに輝く。

空から降り注ぐ黒い光が、

白い光に触れた瞬間、

霧のように消えていく。

「接続……不能。」

黒影が初めて焦りを見せた。

「王命権限……遮断。」


■反撃開始

レヴァルが笑う。

「今だ!」

黒狼式・戦域圧縮。

黒影の動きが鈍る。

セラが右から斬り込む。

黒い翼を切り裂く。

アレンが正面へ踏み込む。

白銀剣が一直線に走る。

ガキィィィン!!

黒影の大剣が真っ二つに折れた。

「武装……損壊。」

黒影が初めて膝をつく。

兵士たちから歓声が上がる。

「押してる!」

「勝てる!」


■黒影の最後の手段

しかし。

黒影はゆっくりと両手を広げた。

「最終命令。」

「自壊権限、起動。」

アレンの表情が変わる。

「まさか!」

黒影の身体が赤く染まり始める。

内部から凄まじい魔力が膨れ上がる。

セラが叫ぶ。

「自爆する気よ!」

レヴァルも顔色を変えた。

「この規模はまずい!」

黒影が静かに告げる。

「対象。」

「反乱軍、全滅。」

戦場全体を巻き込むほどの魔力が渦を巻く。

アレンは白銀剣を握り締めた。

「止める!」

その瞬間、

白銀剣から新たな声が響いた。

「継承者へ最終警告。」

「自壊権限を止める方法は一つ。」

「黒影の核へ直接到達してください。」

アレンは息を呑む。

「核……?」

白銀剣は静かに告げた。

「成功確率──二十一%。」

「失敗した場合、継承者は死亡します。」

アレンは迷わなかった。

白銀剣を構え、

燃え上がる黒影へ向かって駆け出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ