表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鉄と血の王国 ~理想と現実の王殺し~  作者: レモンティー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
16/21

第十六話:最終承認

「最終解放まで、残り六十秒。」

白銀剣ルミナスの声が戦場に響く。

アレンは静かに息を吐いた。

「六十秒……。」

長いようで短い。

その時間を稼がなければ、全てが終わる。


■時間を稼ぐ者たち

「ハハハハハッ!!」

レヴァルが笑いながら敵陣へ飛び込む。

大剣が唸る。

ズガァァァン!!

王血兵が何十人も吹き飛ぶ。

「全員まとめて来い!!」

「一分くらい俺が止めてやる!!」

黒狼式・戦域圧縮。

戦場が狭まる。

王血兵は身動きが取れない。

しかし──

「排除対象変更。」

処刑騎士団二体がレヴァルへ向きを変えた。

「ようやく本気か。」

レヴァルは口角を上げる。


■剣姫

セラは一人で右翼へ走る。

押し寄せる王血兵。

数百。

「ここは通させない。」

黒剣が閃く。

一人。

二人。

十人。

それでも敵は尽きない。

肩を斬られる。

腕から血が流れる。

それでも剣を振るう。

「まだ……!」

「あと少し!」


■残り四十五秒

アレンは目を閉じたまま動かない。

白銀の光だけが広がっていく。

黒影はその姿を見つめる。

「危険度。」

「最大。」

「優先排除。」

黒影が動く。

一直線にアレンへ。

だが。

その前へ巨大な影が立ちはだかった。


■黒狼対黒影

「どこ見てんだ。」

レヴァルだった。

処刑騎士団を二体まとめて吹き飛ばし、

黒影の前へ立つ。

「相手は俺だ。」

黒影が剣を振るう。

ドォォォン!!

レヴァルは受け止める。

足元の大地が割れる。

「ぐっ……!」

腕の骨が軋む。

それでも離さない。

「行けぇぇぇ!!」

アレンは動かない。

ただ光だけが強くなる。


■残り三十秒

「最終承認、進行中。」

白銀剣の文字がさらに輝く。

アレンの周囲へ無数の光の剣が現れ始めた。

一本。

十本。

百本。

兵士たちが息を呑む。

「あれは……。」

「全部……剣?」


■限界

レヴァルの膝が沈む。

「チッ……。」

黒影の力が強すぎる。

押し返される。

「まだ……!」

その時。

横から黒い剣が走る。

ガキィィン!!

セラだった。

「一人で背負わない!」

二人で黒影を押し返す。

レヴァルが笑う。

「遅ぇぞ!」

「文句は後!」

二人は並んで黒影へ斬りかかる。


■残り十五秒

黒影の背後。

二つの黒い分身が、

ついに姿を持ち始める。

「第二個体。」

「第三個体。」

「起動。」

アレンが目を開いた。

「まずい……。」

このままでは間に合わない。


■決断

レヴァルは空を見上げる。

「セラ。」

「十分暴れた。」

セラが振り向く。

「何をする気?」

レヴァルは笑った。

「俺は"壊す"のが得意なんだ。」

大剣を地面へ突き立てる。

「黒狼式。」

「最終破砕。」

戦場全体が揺れた。

「なっ……!」

アレンが振り返る。

レヴァルの足元から無数の亀裂が走る。

一直線に黒影へ。

「全部まとめて落ちろォォォ!!」

ドゴォォォォォン!!

大地そのものが崩壊した。

巨大な穴。

黒影も、

生まれかけていた分身も、

すべて飲み込まれていく。

しかし。

レヴァル自身も穴へ落ち始めた。

「レヴァル!!」

セラが叫ぶ。

レヴァルは笑う。

「気にすんな。」

「俺は頑丈だ。」

その姿が土煙に消える。


■残り五秒

「最終承認完了まで。」

「五。」

「四。」

「三。」

黒影が瓦礫を突き破る。

鎧は砕けている。

それでも立ち上がる。

「排除……。」

「排除……。」

ゆっくりとアレンへ歩く。

セラが立ちはだかる。

「来なさい!」

しかし。

限界だった。

黒影の一撃で吹き飛ばされる。

「きゃあっ!」

もう誰も止める者はいない。

黒影がアレンへ剣を振り上げる。

「二。」

「一。」

その瞬間。

白銀剣ルミナスが眩い光を放った。

「最終承認──完了。」

世界から音が消えた。

白い光だけが、

静かに戦場全体を包み込んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ