表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鉄と血の王国 ~理想と現実の王殺し~  作者: レモンティー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
15/21

第十五話:白銀の継承

白い光が天を貫く。

その輝きは戦場だけではない。

王都。

山岳地帯。

王国全土へ広がっていく。

兵士たちは思わず空を見上げた。

「あれは……。」

「アレン様……。」

白銀剣ルミナスが、今までとは比べものにならないほど輝いていた。


■第二解放

刀身に刻まれた古代文字。

一文字。

また一文字。

順番に光り始める。

アレンの足元に巨大な白銀の紋章が浮かぶ。

「認証。」

誰も話していない。

それでも声が聞こえた。

「ライゼル家当主。」

「継承確認。」

「第二解放を承認。」

アレンは静かに目を閉じる。

父との記憶が蘇る。

「アレン。」

幼い日の自分。

父は一本の剣を前に語っていた。

「この剣は最強の剣じゃない。」

「民を守るための剣だ。」

「だから最後まで抜くな。」

「本当に国が滅びる、その時までは。」

アレンはゆっくりと目を開く。

「父上。」

「約束を守ります。」


■白銀装

白銀剣から光が溢れる。

光は鎧となり、

アレンの身体を包み込む。

純白の外套。

白銀の甲冑。

背中には光でできた二枚の翼。

兵士たちが息を呑む。

「まるで……。」

「英雄……。」

レヴァルが笑う。

「似合ってるじゃねぇか。」

セラも小さく笑った。

「やっと本気ね。」


■黒影の警戒

初めて。

黒影が一歩下がった。

「危険度。」

「急上昇。」

「排除優先順位変更。」

黒影は剣を構える。

黒い雷が刀身へ集まる。

「王命権限。」

「最大出力。」

ドォォォォン!!

黒い稲妻が戦場を飲み込む。


■激突

アレンは前へ踏み出す。

ただ一歩。

その一歩だけで。

黒い雷が左右へ裂けた。

「……!」

黒影の演算が乱れる。

「計算誤差。」

「原因不明。」

アレンは静かに言う。

「人の覚悟は。」

「計算できない。」

一瞬で間合いへ入る。

白銀剣。

黒剣。

激突。

ガキィィィィン!!

衝撃波で空の雲が吹き飛んだ。


■レヴァルとセラ

「俺たちも遊んでる暇はねぇ!」

レヴァルが大剣を振るう。

王血兵が吹き飛ぶ。

黒狼式・戦域圧縮。

広がろうとする王血兵を押し戻す。

セラは処刑騎士団へ突撃する。

「ここは通さない!」

黒い剣が何度も閃く。

処刑騎士団の一体を押し返す。

戦場は二つに分かれた。

アレン対黒影。

レヴァルとセラ対王軍。


■限界

アレンの一撃が黒影の肩を裂く。

しかし。

代償は大きかった。

右腕から血が流れる。

「ぐっ……。」

白銀剣が命を削る。

一撃ごとに。

体温が奪われる。

視界が霞む。

黒影は冷たく告げる。

「生命活動。」

「低下確認。」

「勝率上昇。」

アレンは笑った。

「そうか。」

「なら。」

「倒れる前に終わらせる。」


■黒影の奥の手

黒影は空を見上げる。

「王命権限。」

「第三段階。」

王都の黒い魔法陣がさらに回転する。

すると。

黒影の背後に、

もう二つの黒い影が現れ始めた。

セラの表情が凍る。

「増える……!?」

レヴァルが舌打ちする。

「ふざけんな。」

一体だけでも苦戦している。

それが三体。

アレンは静かに剣を握り直した。

「違う。」

「本物じゃない。」

黒い影はまだ輪郭が曖昧だった。

完全に現れるには時間がかかる。

「今しかない。」

アレンが叫ぶ。

「レヴァル!」

「セラ!」

「あと一分、俺に時間をくれ!」

レヴァルは大剣を担ぎ、豪快に笑う。

「一分?」

「十分すぎる!」

セラも黒剣を構える。

「絶対に止める!」

二人は同時に敵陣へ飛び込んだ。

その背中を見送りながら、

アレンは白銀剣を胸の前で静かに構える。

刀身がさらに強く輝き始める。

「これで決める。」

その瞬間。

白銀剣から今まで聞いたことのない声が響いた。

「――最終承認を開始します。」

アレンの瞳が揺れる。

「……最終承認?」

白銀剣は淡々と告げる。

「継承者の覚悟を確認。」

「最終解放まで、残り六十秒。」

戦場の空気が一変した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ