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これは・・・ですが  作者: 斉藤一


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347/862

ナンバー南京錠

近所に、ナンバー付きの南京錠が掛かった納屋がある


その家は空き家で、管理もされておらず庭は草だらけだ


子供たちにとっては、かくれんぼの格好の遊び場になっているが


その中で、錆びた南京錠が気になった子がいるようで、がちゃがちゃと適当に回している


「何してるんだ?」


「この中に、何が入ってるのかと思って」


3桁の番号なので、000~999の1000通りだ。地道にやっていけばそのうち開くだろう


「何か思いつく番号とかあるか?」


「ぞろ目とかどう? 同じ番号を3ついれるやつ」


どうせ時間はいくらでもあるので、最初は3つとも同時に回す。


000、はずれ、111、はずれ、222、はずれ、333はずれ


「やっぱり、そんな簡単な番号じゃないよ」


444、がちゃっと外れる


「……簡単な番号だったな。でも、よくこんな番号を選んで買うよな」


4とか9は普通に避ける番号ではあるし、ランダムで4が混じるならともかく、全部4というのは探したのか、特別に注文しないと無いだろう


おそるおそる納屋の扉を開ける


「勝手に開けるな!」


中から、70代くらいの老人が出てきて怒鳴ってきた


「ごめんなさい!」


皆、慌てて逃げた


ただ、後でそーっと戻ってきたところ、再び鍵は閉められていた


後で気が付いたことだが、あの老人はどうやって鍵のかかっている納屋へ入っていたのか、また、誰かに閉められたとしても、どうやって生きていたのかが分からないが、2度と開ける気は起きなかった


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