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美少女ミミちゃんとのはじめての夜

 ミミちゃんはご就寝だ。失神はしたけど、幽霊に睡眠はいらないっぽい。さあて、ミミのお母さんの夜を覗いちゃおっかなぁ。



 あ、でも今って体の所有権どうなってるんやろ。



 ガサ。



 動かせるやん。うーん、でもミミちゃんにばれたら怒られるなあ。でも好奇心には勝てない!



「あ、あ」



 声も出せる。ミミちゃんが起きちゃったりしないかな?

 ばれたらばれたで、その時だ!



 布団めくって、足を外に出して、レッツゴーや!



 あ、まずい、動かせん。



『……お姉ちゃん』



 うっ、怒られるっ。ミミちゃんは立ち上がって引き出しから何か取ろうとしてるみたい。



 あれ、ミミちゃん何してるんだ?引き出しの中からペンダントみたいなものが……。



『このペンダントの中に封じ込められたくなかったら、もう二度と今回みたいなことをしないこと。いいね』



 え、怖。幽霊脅しランキング上位に君臨してそうなセリフ頂きました。私脅かす側なんだけどな……。



『さーせん。許しておくれ』



『反省が足りない!けど、お姉ちゃんは眠れないなら、ちょっとかわいそうだな』



『分かってくれますか!ミミ様!退屈で死にそうなんですわ!』



『でも、それじゃ私の体が持たない』



『はい。そうですよね。我儘言ってすみませんでした』



『うーん、困ったなあ。あ、そうだ』



 ミミちゃんは何か思いついたらしい。



『私が目瞑ってても見えるんだよね?』


 

『うん。暗闇でも目薬キメた後みたいに鮮明としてるぜ』



『それなら、本でも読む?』

 


『え、いいの?体動かすし、私、独り言多いし、起こしちゃうかもよ!?』



『あー、あまりに私の起きる頻度が多かったらお姉ちゃんはこの先ずーっと夜の間は天井を眺めて過ごすことになるね』



『ひえっ。慎重にお体を扱いますので、御慈悲を頂けないでしょうか』



『うん。じゃあまずはこれ』



『【エンクレイブ語入門】。あ、読めないか」



 致命的なミスに気付いたようだ。代案はあるのかな。



『……まあ、読めない本を読んでて』



 それを読むとは言わないだろ!



『え、なんか他の本ないの?絵本とか』



『申し訳ないけど、本これしかないんだよね』



……(言葉が出ない)。



『まあ、明日本買いに行けばいいし。別にいいよね』



『はい。なにも無いよりマシなんで。ミミちゃんマジ天使。神様ミミ様。』



『うむ。では私はもう寝る』



『おやすみ、ミミちゃん』



〜〜〜



 ミミちゃんの規則正しい寝息が聴こえてくる。よし、肉体の支配権はわいのもんや。ぐへへへ。おっと。調子に乗ってはいけない。


 

 ミミちゃんを起こさないよう、そっとページをめくる。

ふむふむ……うん。全然わからん。



 【エンクレイブ語入門】ねえ。私が今話してる言語は何語何でしょうね。



 たまに出てくる絵はなかなか興味深い。一概に異世界って行っても、異世界にも世界があるからなあ。当たり前か。



……。



やっぱ退屈だわ。あ、そうだ!



〜〜〜



「朝!朝だよ!」



「んー……うわっ!」



『驚いたかな?1日で体から離れる方法を見つけちゃいました!ミミちゃんの寝顔マジ天使でしたわー。眼福眼福』



『離れる方法見つけたのはいいけど、お姉ちゃん、気持ち悪い。それに、そんなに暇だったんだね。で、移動はできるの?』



『うーん、それはまだ』



『じゃあ安心だ』



 なんで安心なのか考える暇もなく、私はすぐにその理由を察した。



『ミミちゃん、私に夜の間ずーっと訓練させる気なの?ちょっとひどすぎるって。血も涙もない幼女なんだね!お姉ちゃん悲しいよ』



『えー、お姉ちゃんに言葉教えるよりも、まずは移動できたほうがお姉ちゃんの為になるよ?』



 うーんド正論。これは割り切るしかないか。



『はあ。甘んじて受け入れましょう……』

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