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アプリ『異世界ポイント』で楽しいポイント生活 ~溜めたポイントは現実でお金や様々な特典に交換出来ます~  作者: よっしゃあっ!
第五章

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128.お主、あの祠を壊したのか……?


 魔女の弟子?

 魔女っていうと、俺が飲み会してたあの魔女だよな、多分。


「呪い人形、魔女さんに弟子っていたのか?」

『……? 多分、居ナカッタト思ウ』

「そうだよな。日誌もそれらしい人物は書いてなかったし……」


 一応、掲示板でも調べてみるか。

 魔女の弟子と打ち込んでみる。


「……特に(・・)それらしい(・・・・・)書き込み(・・・・)はないな(・・・・)


 検索ワードで引っかかる本文やスレッドタイトルは出てこない。

 まあ、メインストーリーはプレイヤーによってかなり差があるみたいだしな。


(もしくはぽるんがさんが消した、か……?)


 様々な情報を独占し、プレイヤーに高値で売り付けてるらしいし。

 あり得なくはないだろう。

 個別に情報が欲しい場合は、ぽるんが(管理人)に直接メッセージを送ればいいそうだ。

 

(メッセージを送るだけで10ポイントかよ……)


 取れるところでしっかりと取ってやがる。

 しかも相手がログインしていなければ、返信が来るまで時間もかかる。

 掲示板には管理人がログインしているかどうかが表示されて、分かる仕組みになっている。

 それを確認すると、今はログインして居ないようだ。


(ならメッセージを送るだけ無駄か……)


 現実と異世界ポイントの流れる時間が違う以上、いつまで待てばいいか分からないし、時間の無駄だ。


「帰らずの森ってのは分かるか?」

『ソレナラ分カル。アポリスノ町カラ西ニアル。パルムール王墓ヘ行ク為ノ森』

「アポリスの町か。分かった、ありがとな」


 帰らずの森で魔女の弟子と出会う。

 前回がグランバルの森で終わったから、また向こうに移動しなきゃいけないのか。

 まあ、小雨の『空間移動』があれば、大した問題じゃないか。


「皆、聞いてくれ――」


 雷蔵たちにサブクエストの内容を伝える。

 装備やアイテムを整え、遠征メンバーを選出。

 

「満月、遠征組の方は頼んだぞ」

「ウキキッ!」


 遠征組の方は、射手猿の満月に任せておけば大丈夫だろう。

 美味しい餌や、交渉に使えそうなアイテムもいくつか渡しておく。

 仲間が増えればよし、増えなくとも、マッピングを進めればおそらく新しいフィールドが解放される。

 そうなれば、出現するモンスターの種類も増えるだろう。

 情報と、報酬の防具が手に入るだけでも成果としては十分だ。


「それじゃあ、行くか」


 俺はサブクエストを選択する。


『サブクエストを開始します』


『クリア条件 帰らずの森で魔女の弟子に出会う

 成功報酬 緑の鉱石、3,000イェン』





 ――視界が切り替わり、俺たちはグランバルの森に移動した。

 俺はさっそく小雨を召喚する。


「んじゃ、小雨、『空間移動』を使ってくれ」

『ボー♪』


 小雨は俺の周りをクルクルと回る。

 俺と小雨の体が白い光に包まれた。

 再び視界が切り替わり、アポリスの町へと転移する。

 場所はステージ5の舞台だった養護院の近くにある裏路地だ。


「おっと、まずはローブを羽織らねば」


 人目が少ないとはいえ、町中だ。

 俺は収納リストからあらかじめ用意しておいたローブを羽織る。

 派手なマントは目立ちすぎるからな。

 これでどこからどう見ても普通の旅人だ、

 でもローブの下は変質者! ちくしょう!


「それじゃあ、帰らずの森ってところに向かうか」

『ボー』


 町を出るまでは、小雨には一旦カードに戻ってもらう。

 ついでにあの養護院がどうなっているか、遠巻きに確認しておいたが、特に人が出入りしている様子はなかった。

 廃墟のまま放置されている。

 立ち入り禁止の立て札があるだけだ。

 地下の施設とかもそのまま放置してんのか?


『……コレ、結界ガ張ラレテル』

「結界?」

『入レバ直グニ術者ニ感知サレル。迂闊ニ近ヅカナイ方ガ良イ』

「分かった」


 しっかりと対策済みってことか。

 無駄に騒ぎを起こしたくないし、俺たちはそのまま帰らずの森へと向かった。

 




 呪い人形に案内してもらい、帰らずの森へとやってきた。

 帰らずの森は薄暗く鬱蒼としており、いかにも何か出そうな雰囲気の森だ。

 この森の中に魔女の弟子が居るのか。


『コノ森ハ侵入者ヲ迷ワセル。普通ニ入レバ二度ト出ラレナイ』

「じゃあ、どうすればいいんだ?」

『アレ……』


 呪い人形は森の入り口にある祠を指さす。

 石が積み上げられて作られた古い祠だ。

 

『アノヲ壊セバイイ』

「……それっていいのか?」


 祟りとかあるんじゃないの?


『アレガ森ノ結界ノ制御キー。壊セバ結界ハ作動シナイ。大丈夫。時間ガ経テバ元ニ戻ル』

「それなら大丈夫か」


 俺は呪い人形の言う通り、祠を壊す。

 すると、パリンッと何かが砕けるような音が周囲に響いた。

 結界とやらが破壊されたのだろう。


「よし、これで入っても大丈夫だな」


「おい、貴様! 何をやっている!」


 森へ入ろうとすると、誰かに呼び止められた。

 振り向けば、誰かがこちらへ向かって駆け寄ってくる。

 真っ黒なローブに身を包み、つばの広いとんがり帽子。手には捻じれた杖を持つその姿はいかにも魔女といった風体だ。

 飲み会した魔女さんが若くなれば、きっとこんな感じだろうと思えた。

 

「な、なんてことを……! まさか、その祠を壊したのか!?」

 

 魔女っぽい女性は壊れた祠を見て、わなわなと震えている。

 ひょっとしてこの人が魔女の弟子さんだろうか?


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