表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アプリ『異世界ポイント』で楽しいポイント生活 ~溜めたポイントは現実でお金や様々な特典に交換出来ます~  作者: よっしゃあっ!
第五章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

127/148

127.仲間が増えるよ! やったね雷蔵!


「おー、そうかそうか。仲間になってくれるか」

「ギッギャゥ! ギャッギャ♪」


 ゴブリンは嬉しそうに頷く。

 よし、これで3匹目のゴブリンゲットだ。

 ホブゴブリン1匹と合わせて、これで4体。


「久々に大活躍だな――『美味しい餌』」


 ショップで購入した『美味しい餌』はゴブリンたちに大好評だった。

 警戒されないように近づき、餌を投げる。

 餌に食いついたら、また餌を与えて警戒心を緩める。

 後は交渉して、仲間に引き入れる。

 そんな感じで、俺はゴブリンたちのカード化に成功した。


「……ウガォゥ」


 そのやり取りを、雷蔵はしょんぼりしながら眺めている。

 一度、俺のやり方を真似てやらせてみたのだが、どうにも雷蔵の見た目が怖いらしく、ゴブリンたちは逃げてしまうのだ。

 

「進化したとはいえ、元々は同じ種族のはずなんだけどなぁ……」

「ウガ……」


 雷蔵はすっかり落ち込んでしまった。

 体育座りで、地面にのの字を書いている。

 こんな雷蔵を見るのは初めてである。


(……マッピングも9%まで広がったし、今回は次がラストかな)


 周回は当然するつもりだが、せめて一回くらいは成功させてやりたい。

 出てくるモンスターはゴブリンかホブゴブリンだけだったし、出来ればラストは雷蔵に任せたい。

 ふーむ、他に何か雷蔵にアドバイス出来ることはないか……?


(俺と雷蔵の違いはなんだ? 見た目以外には何か……あっ)


 ふと、あることを思いついた。

 せっかくだし、試せるものは何でも試しておこう。


「雷蔵、一つ、アドバイスがあるんだが、やってみるか?」

「……ウガォゥ?」


 俺は落ち込む雷蔵の肩に手を置く。

 すがるような視線を送る雷蔵に、俺は笑顔でこう言った。


「――服、脱いでみようか?」


「………………………………」


 雷蔵の顔から表情が消えた。

 そんな蔑みの目を向けないでくれ。


「いや、ほら。お前、見た目だけならホブゴブリンとそんな変わらないじゃんか。でも相手はお前と違ってなにも装備してない。その武装が、相手に余計な警戒心を抱かせてるんじゃないか?」

 

 その点で言えば、俺はほぼ全裸。

 武器どころか服すら身に着けていない。

 対して雷蔵は、体格以外ホブゴブリンと変わらぬ見た目ではあるが、完全武装状態。

 相手にはどちらが警戒して見えるだろうか?

 ……いや、割とどっちもどっちな気もするが、少なくとも結果として俺は成功し、雷蔵は失敗している。


「……ウガ」


 ややあって、雷蔵は剣と鎧を脱ぎ捨てた。

 おお、がっしりとした筋肉である。

 最初に出会った頃と同じ腰布だけの姿になると、ちょうどホブゴブリンが一体、茂みから姿を現した。

 今まで出会ったホブゴブリンに比べて線が細い。

 腰布だけじゃなく、胸にも布を巻いてるし、ひょっとして雌だろうか?


「ほら、雷蔵。やってみろ」

「ウガゥ」


 雷蔵は俺から手渡された『美味しい餌』を片手に、ホブゴブリンに近づく。

 ガッチガッチに緊張してるなぁ。大丈夫か?


「ウ、ウガォゥ!」

「……ウギャゥ?」


 まるで花束を差し出すかのような仕草の雷蔵に、ホブゴブリンは少し驚くような仕草をする。

 だが驚いてはいるが、逃げようとはしない。

 やはり鎧を脱いだのは正解だったな。


「ウガ、ウガーオ……」

「……ウガゥ?」

「ウガ! ウガガ! ウガゥ!」

「……ウガ」


 なんかウガウガ言ってるようにしか聞こえないな……。


「がんばれ、らいぞー」

「熱烈過ぎて勘違いされませんかね? ぶっちゃけあれ、告白ですよ?」

「ウッキィ~♪」

『ボー』


 そんな雷蔵のやり取りを、お菓子とジュース片手に眺める一行。

 完全に遠足気分である。

 いや、お菓子あげたのは俺だけどさ。

 というか、井口。お前、雷蔵の言葉分かるのか?


「……ウガゥ」

「! ウッガァ~~♪」


 そうこうしているうちに、雷蔵がついに交渉に成功した。

 頬を染め、コクリと頷くホブゴブリンを、雷蔵が思いっきり抱きしめている。

 雷蔵は嬉しそうにホブゴブリンを連れて、俺の方へとやって来た。


「ウガォウ♪」


 どんなもんだい、とドヤ顔の雷蔵。

 そんな雷蔵にぴったりと寄り添うホブゴブリン。

 ……うん。井口じゃないが、これ仲間にする交渉じゃないな、告白だ。

 大丈夫か雷蔵? お前今、けっこう大事なことをしたっぽいぞ?


(……まあ、成功したからいいか)


 俺は考えるのを止めた。

 後は雷蔵とホブゴブリンに任せよう。

 ホブゴブリンをカード化すると、ちょうどアナウンスが流れた。


『おめでとうございます。デイリークエストをクリアしました』


 白い光に包まれ、俺たちは待機室へと戻るのだった。




 今回のデイリークエストで仲間になったのは、ホブゴブリン2体とゴブリン3体。

 早速カード化を解除する。


「雷蔵、お前がゴブリンたちのまとめ役だ。頼めるな?」

「ウガォゥ」


 ゴブリンたちのリーダーは勿論、雷蔵にやってもらう。

 合成(共存)はまだ行わない。

 まずは待機室の環境に慣れてもらい、皆に馴染んでからだ。

 

「ウガ~♪ ウガウガァ~♪」

「ギギゥ♪ ウガギゥ~♪」


 最後になったホブゴブリンはさっそく雷蔵と仲良くなっている。

 他のゴブリンたちはまだ警戒モードだが、いずれは馴染むだろう。

 その辺は、雷蔵の手腕に期待だな。


「手に入った防具はどれも性能はいまいちだったな……」


 ポイントと共に入手できた装備は『古いマント』と『壊れた籠手』。

 どちらもほぼハズレ装備だ。

 討伐クエストと同じように、回数をこなせばよりいい装備が手に入るだろう。

 遠征は可能みたいだし、もう何度か周回したら、遠征メンバーも加えるか。


「仲間が増えるとなると、待機室ももっと広くしないとな」


 前回、『温泉』が解放されたときに、そちらも可能になっていた。

 特に必要がなかったからしなかったが、今後は必要になるだろう。

 土地を広げるのにかかるポイントは100ポイント。

 そのくらいなら全く問題ない。

 増えた土地には、また森林や川、池などを増築する。


「さて、デイリークエストを周回するか……」


 その後、俺たちは『調査』クエストを周回し、仲間を増やしていった。

 マッピングを広げると、出てくるモンスターの種類も増えていった。

 討伐クエストで戦ったモス・ボーイやモス・ダディも仲間にすることが出来た。


『マッピングが100%になりました』

『新たなマップが解放されます』


 どうやら『調査』クエストは今までと違い、複数のフィールドが用意されているらしい。

 新たに解放されたフィールドは森林だった。

 こちらでは シャドー・スネイクや森猿。

 狂鎧大猪の下位種である鎧猪なんてモンスターも出てきた。

 他にも初めて見るモンスターも何匹か仲間に出来た。

 その中でも特筆すべきはコイツだ。


『モンスター図鑑№24 悪夢妖狐ナイトメア・フォックス

 アルタナ全域に生息する狐のモンスター

 知能が高く、様々な支援魔法や妨害魔法を習得する

 カーバンクルの血を引いていると言われているが、詳しくは不明

 討伐推奨LV6』


 ようやく見つかった雲母と合成(共存)可能なモンスターだ。

 見た目は狐だが、尻尾が三本ある。


「きゅー、きゅきゅ~♪」

「コンコォーン♪」


 悪夢妖狐は三匹仲間に出来た。

 雲母もようやく増えた仲間にご機嫌だ。

 これで雷蔵、雲母の合成候補も集まった。


「さて、後は遠征組に任せるか。次は――」


 俺は画面を開いて、フレンドリストを確認する。


「……大河さんとエイトさんはログインしてないのか」


 二人ともまだログインしていなかった。

 まあ、売れっ子エロ漫画家とトップアイドルだもんな。

 忙しいのかもしれない。

 事前にライ~ンでメッセージは送っておいたし、連絡が来るのを待とう。


(それじゃあ先に、メインストーリーを進めるか)


 俺はメインストーリーの項目をタップする。


『メインストーリー7を開始するには、以下の条件を満たしてください』


『サブクエスト

 帰らずの森で魔女の弟子と出会う』


「……魔女の弟子?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
雷蔵くんがますます可愛くなってきています。 今回仲間にしたホブゴブリン(メス?)が遠い将来に雷蔵君のお嫁さんになったりするのかな。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ