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青い半魚人  作者: 松下真奈
第二章
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手紙㉛――ユウキから侑子へ

ユーコちゃん


毎日同じことを聞いてごめんね。

今日の体調はどう?

熱はない? 咳は出ていない?

少しでも具合が悪かったら、無理をしないでね。


ヒノクニでは、命に関わるような感染症が流行ることはないんだ。

だから君の世界で起きていることが、怖くて仕方がない。

手紙で知らせてもらうことしかできないし、もし君が病気になっても、俺はそばで看病することさえできない。

考え始めると、どうにも落ち着かなくなるんだ。

ユーコちゃんから手紙が届くたび、まず元気にしているかどうかを確かめてしまう。

いつも通りの君の言葉を見つけて、ようやくほっとする。

本当はもっと楽しいことをたくさん書きたいのに、心配ばかりしてしまうね。


梅の花は終わって、そろそろ桜が開花しそうだ。

そっちはどう?

外に出られるなら、少しでも春の景色を楽しめるといいね。


明日からユーコちゃんは二年生なんだよね。進級おめでとう!

学校は予定通り始まりそうかな。

もし休みが続くことになっても、焦らないで。勉強も歌も大切だけど、君が元気でいてくれることが一番だから。


こちらは暖かい日が増えてきて、みんなほっとしてるよ。冬の間は寒い思いをしていたからね。

薪割りがすっかり特技の一つになった。きれいに割れると爽快なんだ。

ユーコちゃんにも見せてあげたいな。きっと笑うと思うよ。


写真をありがとう。

君はいつもきれいだね。

元気そうな顔が見られて、本当に嬉しかった。

何度も眺めてしまったよ。

一緒に写っていたのは、朔也さんだね。

海外赴任が中止になってしまって、気を落としているとのことだったけど、少しは元気になってきたかな。

君の家族も、どうかみんな無事でいてほしい。


毎日歌ってるよ。

変身館だけじゃなく噴水広場でもね。

最後にはもちろん、ウタを唱えてる。

みんなに幸せが訪れるように。

ユーコちゃんが元気で、そちらの世界も無事であるようにって。


お互いに不安定な時代を生きているようだけど、きっと大丈夫。

そう信じているよ。

どんなに離れていても、いつもユーコちゃんの近くに想いを寄せている。


悲しいことがあった時も、不安な時も、いつでも、どんなことでも手紙を書いて。

元気なふりなんてしなくていい。

怖い時は怖いって、つらい時はつらいって書いてほしい。

俺には何でも話して。

何でも受け止めるよ。


それから、お願いが一つだけある。

返事を書くのが負担になる時は、無理をしないで。

何日か手紙が届かなくたって、俺は待ってる。


でも、元気になったら、また君の話を聞かせてほしい。

今日食べたものでも、窓から見えた景色でも、何でもいい。

そんな何気ない話を、これからもずっと聞いていたいんだ。そうすると、ユーコちゃんがすぐ隣にいる……そう感じることができるから。


いつも愛してる。


ユウキ

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