第20話 大口取引終了の宴会とザーナとの初夜
「時間がちょっと掛かっちゃったかな?」
「そうですね、魔法石の取り付けに向かいましょうか?」
「うん、じゃあお姉ちゃん、ちょっと行って来るね」
「あ、はい、いってらっしゃい」
腕試しと言う名の適性試験が終わりシュンはカノンを連れて、
ダードン国へ向かって行った。
そして最後となる20人前の装備に魔法石を取り付け、
城へ行き全ての引渡しが終了してグランの元へ帰って来た。
「お疲れさん、いやぁ、終わったな、あんちゃんのおかげでがっぽり稼がせて貰ったぜ」
「ははは、それは俺もだよ、今夜は宴会でもしようか」
「おう、じゃあ、おめえら、酒の用意しろ、食いもんもな」
「あ、それはこっちでやるよ、島でみんなとやろう」
「おお、いいのかい?」
「うん、まあ、少し休んでてよ、準備が出来たらまた迎えに来るよ」
「分かった、じゃあ、待ってるからよ」
「うん、じゃあ、また後でね~」
百万G以上の稼ぎが出た仕事が終わりシュンは、
グランとその弟子達を島に招いて宴会をしようと一旦島に引き返して、
皆にそれを伝えて準備に取り掛かった。
島にある食料では足りないと言う事と、
一回行ってみたかったと言う理由でシュモン国へと買出しに向かった。
「へ~、色んな物が売ってるんだね」
「はい、世界最大の貿易国ですから」
「ここなら生きた魚も手に入るかな?」
「いえ、ここでは売られていないですね、しかも淡水魚となるとなかなか出回らないですよ?」
「そっか~、ジャンさん、淡水魚が売ってる所の情報はまだない?」
「はい、でもー、湖がある国なら釣れそうですけどね」
「釣りか、やった事ないしな~」
「漁を頼めばいいんじゃない?」
「あぁ、そうか、釣りじゃそんなに数も取れないもんね、ジャンさん、その辺の事、頼むね」
「うん、任せて置いて、じゃあ、情報収集に行って来るね」
「1人じゃ危ないから私も一緒に行く、シュンちゃん、私も行って来るねー」
「うん、気を付けてね」
シュモン国に来たシュンは街全体が市場みたくなっているのを、
驚きながら歩き見ていた。
結構な買い物になるだろうとメイドも同行させたが、
食料調達は自分達でやるとそのメイド達に言われ、
シュンと恋人達は街の探索に出ていた。
そこでジャンとファンは情報収集の為貿易商がたむろしている酒場に行き、
ザーナとカノン、サリィとルーミアは船を整備している者に、
話を聞きに行った。
アイリーンとモニカ、ニキはシュモン国王城に出向いて、
国絡みでの貿易を許可させようとしに向かって行った。
残ったシュンとユウ、エレアにフローリアとサランは、
国々から集められた珍しい物を、楽しく会話しながら散策した。
「これ面白いですよ~」
「これも、なかなか下らないけど、なんかいい」
「これ可愛いです~、あぁん、こっちも可愛い~」
「弟用にこのコップ、欲しいなぁ」
フリーマーケットのように地べたに商品を並べてある広場に着き、
そこでシュン達は色々と見ていた。
そして小物を扱う店で足を止めたユウ達があれこれ商品を物色している中、
シュンは大業に歩いている大男達とぶつかってしまった。
「あたっ」
「おいおい、邪魔すんなよ」
「いやいや、俺はただここで見てただけだし、ぶつかって来たのはあんたの方でしょ?」
「あぁん、なに言ってやがる、舐めた口利いてると痛い目見る事になるぞ?」
「ちょっと、お兄さん、止めときなさいよ、この人達に喧嘩売っちゃ不味いよ」
「いやいや、喧嘩なんか売っちゃいないよ、あっちが言い掛かり付けて来ただけだし」
「あぁーん?言い掛かりだと?てめー、やっちまうか?」
「お、おい、止めとけ、頭が来てるぞ」
「あんだよ、うっせーな、誰が来てるって?」
「あたしだよ」
大股開きで闊歩していた大男が悪いのに、シュンへ難癖を付けて来たので、
シュンも思わず口答えをしてしまい、一触即発のムードになっていた。
そこへ大男達を掻き分け、真っ赤なスーツを着た女性が登場した。
「お、お頭、なんでここに」
「市場で騒ぎを起こしている、うちの馬鹿が居るって聞いてな」
「い、いや、お頭、俺は騒ぎなんか、このぼうずが」
「五月蝿いよ、こんな子供相手に情けない、君、済まなかったね、うちの馬鹿が大声を出しちまって」
「あぁ、別にいいけど、ちゃんと注意しといてよ、馬鹿みたいに大股で歩いてると商品を見に来ている人達に迷惑を掛けるって」
「はっはっは、言うねぇ、まあでも正論だわね、よーく言い聞かせて置くから、今回は勘弁してくれないかい?」
「まあ、お頭さんがそう言うなら分かったよ、それから海賊なんか辞めた方がいいんじゃない?」
「なっ、なんでてめーがその事」
騒いでいた大男を一喝して黙らせたその女性は、
一見細身で帽子の中からも垂れ落ちる茶色い髪が美しい美女であったが、
シュンはすぐにその美女が海賊の船長だと見破った。
勿論それはステータスを確認したからではあったが、
大男達はそんな事はシュンに出来るとは思えずうろたえた。
しかし目の前の美女は正体がばれても微笑みながら、
うろたえて大声を出す大男にまた一喝して黙らせた。
「五月蝿い、……只者じゃないと思ったが、即、正体を見破られるなんてねぇ、ふふふ、気に入ったよ、君の名はなんて言うんだい?」
「俺?俺はシュン、シュン クルス」
「シュン、か、いい名だ、まあ、騒がせちまって済まなかったよ、これで彼女さん達の欲しい物でも買って上げな」
「い、いや、金なんかいいよ」
「ふふっ、そう言うと思ったが、まあ、貰っときな、大人の言う事は聞いといた方がいい」
「断っても無理そうだね、じゃあ、貰って置くね」
一見して正体を見破ったシュンに興味が湧いたのか名前を聞き、
名乗ったシュンへ金貨を1枚出して手渡して来た。
それを一回断ったシュンだったが、女性の方も引きそうにないと感じ、
それを受け取って女性に微笑んだ。
その微笑みに一瞬目を逸らした女性は引き返そうと別れの挨拶をした。
「そうそう、いい子だよ、じゃあ、また会う機会もあるだろう、そん時は宜しくね、ふふふ」
「うん、またね、ララさん」
「本名は恥ずかしいから呼ばないで欲しい、あたしは赤狐と言う通り名があるそちらで呼んでくれないか?」
「ああ、分かった、じゃあ、フォックスさん、またね」
「ふふ、また」
帰ろうとする女性にララと本名で呼んだシュンに、その名は恥ずかしいと、
通り名であるフォックスで呼んでくれとお願いして、
ララは振り向いて帰って行った。
「シュン様、大丈夫ですか?」
「あ、うん、見ての通り何ともないけど、海賊って、盗賊と変わらないよね?」
「まあ、一般的にはそうですけど、赤狐って言ってましたよね?あの女性」
「うん」
「赤狐とは~、フォックス海賊団の船長さんですね~、義賊として有名ですよ~」
「船長である赤狐が女性だったのは知りませんでしたけど、盗賊に比べたらまあ、まともだとは思いますけど」
「そっか、悪い海賊じゃないのか」
「はい、海運での貿易をするには、協力を求めたいみたいですね~?、シュン様」
「綺麗な人でしたし~、ね~?シュンさ~ん」
「あ、う、うん、そうだね」
「ふふっ、綺麗な女性を欲しがる悪い癖がまた出ましたか」
「お師匠様の悪い癖ですよ、全く」
「い、いや、そう言う訳じゃないんだけど、あ、ほら、なんか欲しい物、買おうか?」
「じゃ~、沢山買って貰いましょうかね~」
「うんうん」
シュンの心を読んだかのようにユウ達4人が言い合い、
堪らずシュンはほしいものを買おうかと話を逸らしたが、
貰った金貨分の1万Gのほぼ全て使われてしまった。
しかしそのおかげでムスッとされる事はなく、一安心したシュンであった。
「そろそろみんな来るかな?」
「そうですね、皆さんに呼びかけましたし、もう来ると思いますよ」
「うん、しかし、そんなに玩具買ってどうするの?」
「島の子供達用ですよ~、1つは自分用ですけど」
「そっか、みんなも?」
「はい、私は別に、弟用のコップも買って頂きましたけど」
「そっか~、あぁ、あの薬屋のオババも島に呼びたいな~、そうすればわざわざ薬を買いに行かないでも済みそうだし」
「そうですね、ニキさんに頼めば宜しいかと」
「そうしようかね~」
買った食材を調理する時間がある為、そんなに長くは滞在出来なく、
別行動を取っていた恋人達にテレパシーで呼び掛け帰る事を伝えた。
そして恋人達を待つ間、ユウ達が買った物の話をしていて、
薬屋のオババの話となり、島に来てくれないかと考えたシュン。
そのシュンにメイドの1人が突然話し掛けて来た。
「あ、あの、シュン様、その薬屋って、大通りから少し離れた小さな薬屋の事ですか?」
「あ、うん、そうだけど」
「そのオババって、私のお婆ちゃんです」
「あ、そうなの?」
「はい、私から言えば来てくれるかも知れませんけど、話して置きますか?」
「うん、是非お願い」
「はい、畏まりました」
話し掛けて来たメイドが薬屋のオババの孫と言う事で、
島への移転を話してくれると言い、シュンは是非とそのメイドに頼み、
メイドは少し嬉しそうに承った。
そして次々と帰って来た恋人達が全員揃い、帰還して調理を始めた。
「俺も手伝おうか?」
「いえいえ、シュンさんはゆっくりしてて下さい」
「ん~、邪魔って事?」
「………うん、邪魔、料理は私達がするからあっち行ってて」
「むぐっ、そんなあっさり邪魔って…、いいよいいよ~、俺はオッサン呼びに行くまで部屋で寝てるよ~だ」
「あらあら、いじけてしまいましたね…」
「うふふ、こう言う時はユウちゃんの出番ね、ユウちゃん、いってらっしゃい」
「えっ?あ、はい、分かりました~」
「ふふふ、ユウちゃんも嬉しそうに飛んで行きましたね」
島に帰って来たシュンは、町に行って前行われた宴会時に使った、
テントやテーブルなどを借り町の人達も連れて島に戻り、
町の女性達と恋人達、メイドと女性騎士と言った、
女性総出で買って来た食材を調理し始めた。
その調理にシュンも手伝おうとしたが、邪魔扱いをされた為、
いじけ気味に部屋へ行ってしまい、
ユウが慰める為にシュンを追い駆けて行った。
その後姿を恋人達は微笑みながら見つつ調理をしていたのだった。
「シュン様~、入りますね」
「あ、ユウちゃん」
「ふふふ、いじけないで下さいよ~、ザーナさんだって本気で言ったんじゃないんですから」
「ま、まあ、そうだけどさ~」
「もう、シュン様たら、しょうがないですね~、いい子いい子して上げますから、機嫌直して下さいよ~」
「う~ん、いい子いい子だけ?」
「うふふ、それだけじゃだめですか~?じゃあ、毎日のお約束、今しちゃいましょうか」
「おっ、やったね」
「ふふふ、じゃあ、シュン様、脱ぎ脱ぎしましょうね~」
シュンを追い駆けて来たユウは、ベッドに座っているシュンの傍に寄り、
頭を撫でて機嫌が直ったか聞くがそれだけかと言うシュンに、
じゃあと言って約束にしている毎日の愛のまぐ合いをしよと伝えた。
実はその言葉を待っていたシュンは喜んで賛成し、
ユウに服を脱がせて貰い自分はユウの服を脱がせて押し倒して行った……。
約1時間後、愛の混じり合いを終えたシュンは、
ユウと一緒に笑顔で皆の元に戻り、グラン達を招きにダードン国へ行き、
連れて帰って宴会を開始した。
「かぁぁー、美味い、大仕事の後の一杯は格別だな、おい」
「はいっす、格別ですねー」
「いや~、また宴会があるなんて、つくづく、町の英雄は素晴らしい方だな」
「あぁ、明日から、家の増築に取り掛からせて貰うか」
「そうだな、世話になってばっかりじゃ悪いもんな、材料が来次第やるか」
広場になっている場所に火を焚き、大量の料理と酒を囲んで、
みんな楽しそうに会話をしながら宴会を楽しんでいた。
「私達の新しい主様は凄く強いわね~」
「ええ、何でも1人でヒュドラの大群を倒したらしいわよ?」
「あぁ、それで町の人達が英雄って呼んで頭を下げていたのね」
「しかも、ほら、あの女性、ギムダイン国の前女王、英雄のアイリーン様らしいわよ?」
「ええー、本当に?あのアイリーン様?」
「みたいね、それであの女の子がモニカ姫だって、で、その隣に居るのが、参謀術長のニキ様らしいわよ」
「凄いわー、英雄に姫、騎士団団長に参謀術長、しかも勇者のサリィ様にユウ様まで居るなんて」
「その他にも居る恋人さん達も、レベルが私達以上なんだって、みんな」
「そりゃそーでしょ、凄い人達を引き連れてる主様と毎日居るんですもの、レベルだけだったら高いに決まってるわ」
「それがどうも、1人でヒュドラモドキも倒せる実力らしいわよ?」
「はぁ、凄いわ、凄いとしか言い用がないわね」
女性騎士達は一団となって宴会に参加していたが、
皆目でシュンを追いながら凄い凄いと会話して盛り上がっていた。
「あたたたた、模擬剣であんな威力があるなんてな」
「どうやら、ルーミア様より数段強いらしいぞ?」
「ああ、あれでも相当力を抜いていたらしい」
「俺の嫁がルーミア様から聞いたらしいが、シュン様のレベルは5000らしいぞ」
「はぁ?、マジかよ、殺されずに済んで良かったな、俺達」
「あ、あぁ、俺だったら、あんな風に舐めて掛かられたら最低でも両手が使えなくさせるけどな」
「うん、優しい主様で良かったな、俺達」
「はっはっは、実力も読めんお前らに怒るほど愚劣じゃないって事だ」
「はい、しかも女達の方がまだいい試合をしてたしな、明日からは俺達も訓練をちゃんとやるか」
「ああ、主様に恥を掻かせない程度には腕を磨かなくちゃな」
女性達とは違い、男性騎士達は一様に暗い雰囲気の中酒を飲んでいたが、
心を入れ替える丁度いい機会だと皆感じて、
シュンに忠誠を誓う事を胸に決め、徐々に明るい雰囲気へと変わって行った。
「わーーーい」
「やったーーー」
「ひゃほーーーい」
「シュン様、宜しいのですか?」
「あ、うん、ユウちゃん達のお土産だから」
「左様でございますか、どうもありがとうございます」
「いやいや、畑仕事や土木作業みたいな大変な仕事を手伝って貰ってるんだし、感謝してるのはこっちだって」
「そう言って頂き光栄です、こらこら、騒いでないでお礼を言いなさい」
「あ、はーい、お兄ちゃん、ありがとう」
「へへへ、お兄さん、ありがとうございます」
「ありがとねーーー」
「ははは、みんなもいつもありがとうね、一杯食べて楽しんでね」
「はーーーーい」
「ははは、じゃあ、神父さん、俺は向こうに行くね」
「はい、シュン様、ありがとうございました」
宴会が始まって少ししてシュンは神父と孤児院の子供達の下へ行き、
ユウ達が子供達の為に買って来た玩具を渡した。
それを子供達は喜んで貰いはしゃぎ回り、
神父に言われてシュンへお礼を言った。
それをシュンも笑顔で受け答え、
楽しんでと言葉を残してグラン達が飲んでいる場所に向かった。
「おっ、あんちゃん、楽しませて貰ってるぜ」
「それは良かった、オッサンのおかげで儲けさせて貰ったからね、沢山食べてってよ」
「がっはっは、言われねぇでも食ってるぜ、でもなあんちゃん、儲けさせて貰ったのはおいらの方だからよ、この島でたっぷりと働いて返すぜ、はっはっは」
「うん、宜しくね」
「ああ、それよりもよ、あの馬鹿はどうしちまったんだ?」
「ん?馬鹿って?」
「ザーナだよ、ザーナ、あいつ、何あんな所で座ってるんだ?」
「え?あっ、本当だ、どうしたんだろう、ちょっと行って来るね」
「ああ、おい、おめえら、もっと飲むぞ」
「はいっす」
グランはシュンと会話中、
ザーナがポツンと1人で座っているのに気付きシュンへ伝え、
ザーナの所へ向かいように仕向け、弟子達とまた酒を飲み出した。
シュンはグラン達と別れ、1人座っているザーナの下へ歩いて行った。
「ザーナちゃん、どうしたの?」
「………シュン、さっきはごめんねぇ、あたし、あんな事言う気なんかなかったのに、あたし、本当はシュンの事大好きなの、大好きなのにあんな態度取っちゃってごめんなさい、あたしシュンともっとお話したいのに、いつもいつも口が悪くて、こんなあたしっていつか嫌われるよね、絶対嫌いになっちゃうよね、やだよー、嫌いになられたら嫌だよー」
「ちょっ、どうしちゃったのザーナちゃん」
「どうしたって、シュン、さっきはごめんねぇ、あたし、あんな事言う気なんかなかったのに、あたし、本当はシュンの事大好きなの………」
どうやらザーナは酔うと泣き上戸になり、しかも普段と違い、
かなりの饒舌で同じ事を何度もシュンに言って泣き出した。
それにはシュンも困ってしまい、何とか言い慰めようとし、
同じ話を5回聞いた所でやっと落ち着かせる事に成功し、
恋人たちの所へザーナを連れて戻って行った。
「あら、シュンちゃん、ザーナちゃんを連れ戻してくれたのね」
「うん、まさかザーナちゃんが泣き上戸だとは思わなかったけど」
「………シュン~、シュン~、もっと食べよう、これも美味しいよ、こっちも美味しいよ~」
「少ししたらこれだもん」
「うふふふ、いいじゃないですか、普段無口な分、可愛げが増していいと思いますよ?」
「まあ、ね」
「………なあに?あー、シュン、もうご飯よりあたしを食べたかったの?うん、言ってくれれば良かったのに~、シュンの部屋に行きましょう、うん、行こう、行こう」
「ちょ、わ、わわわわ、ザーナちゃん」
「うふふふ、いってらっしゃい、シュンさん、宴会は私達が楽しんでますから」
「あ~~、まだあんまり食べてないのに~~」
ザーナに引っ張られ部屋に来たシュンは、一気に服を脱がされ、
今、ザーナと2人でベッドの中にいた。
「………シュン、シュン~、えへへへへ」
「ザーナちゃん、お酒飲むと人がかなり変わっちゃうね」
「………そう?こんなあたし、嫌い?」
「あ、いや、全然嫌いじゃないよ、凄く可愛いし、それに」
「………それに?」
「いつものザーナちゃんだって大好きだからね、全然気にしないでいいよ」
「………本当に本当?」
「うん、大好きだよ」
「………えへへへへ、良かった、あたしもシュンの事大好きだよ、だからね、だから、今、今のあたしの状態でエッチ、して」
「酔ってる状態なのに?」
「………うん、今なら本当の事言えると思うし、初めての時くらい、シュンの悪口言いたくないから、ね?お願い」
「う、うん、ザーナちゃん言うなら、俺も、したかったし」
「………嬉しい、じゃあ、シュン、優しくしてね」
テンションマックスと言った感じのザーナは、
酔いに任せてベッドに誘ったように見えたが、
実は本音の言える今にシュンと愛し合いたかったと計算していたらしく、
臆面もなくシュンへ誘いを掛け、シュンもその誘いに乗り、
ザーナに覆い被さって行くのだった……。
「………シュン、出し過ぎ、子供出来てもいいの?」
「あ、いや、ははは、ごめん、でも、ザーナちゃんとの子供なら何人でも欲しいかな」
「………そ、それなら、うん、いいけど、じゃあ、もう1回してから、寝よう」
「えっ、まだすんの?」
「………うん、シュンの事、大好きだから」
「そんな風に言われたら、えいっ」
「きゃっ、………乱暴に扱っちゃだめ、優しくしてね」
「ははは、分かったよ、じゃあもう1回ね」
「………うん」
宴会の騒ぎを部屋で聞きつつ、シュンとザーナは深夜まで愛を確かめ合い、
初体験のザーナ相手にシュンは、6回もの愛を中に注いでやっと終わり、
疲れき切った両者は風呂に入りに来た恋人達が、
様子を見に来た事も気付かないほど熟睡していて、
恋人達はそれを微笑ましく見て部屋を後にし、風呂場へと向かって行った。
「………おはよう、お風呂入ろう」
「あ、うん、身体痛くない?」
「………大丈夫、ただちょっと」
「うん?」
「………漏れて来ちゃってるから、早くお風呂行こう」
「あ、う、うん、行こうか」
目が覚めたシュンは先に起きていたザーナに頭を撫でられていた。
そしてシュンが目を覚ました事に気が付いたザーナは風呂へ誘い、
2人で風呂場へ行き、シャワーを浴びて食卓へと向かった。
「おはようございます」
「おはようございます」
「あ、お、おはよう」
「………おはよう」
「うふふ、シュンちゃん、おはようございます、お腹空いたでしょう?」
「うん、昨日はほとんど食べてなかったから」
「………えっ、そうなの?ご、ごめん」
「ああ、いいって、いいって、さっ、ご飯にしよう」
「うん、いただきま~す」
「いただきます」
メイドが立ち並ぶ廊下に昨日と同じく面を食らったシュンだったが、
なんとか挨拶を返して椅子に座り、空いた腹を満たして行った。
そしてシュンは日課になってしまった魔法石集めへ向かい、
恋人達は宴会の後片付けをしてから待ち造りに入って行った。
そして帰って来たシュンはメイドとお茶を一緒に飲みながら皆を待ち、
戻って来た恋人達と昼食を取った。
「今日から午後の探索は少し長めに潜っていられますね」
「そうだね~、無理しない程度に頑張ろうか」
「うん、ポイント一杯溜めますよ~」
「うむ、私も頑張ろう」
「モニカも頑張りますよぉぉ」
ご褒美プレイのポイントはシュンと一緒に戦闘をしないと堪らないらしく、
女性騎士達と洞窟に入って倒したモンスター数はカウントされていなく、
ルーミアはいつにも増して気合が入っているようだ。
「ところでシュン様、昨日フォックス海賊団の船長にお会いしたみたいですね」
「あ、うん」
「綺麗な人でしたよね、御主人様?」
「あ、う、うん」
「うふふ、じゃあ、是非、協力を求めませんとね」
「ま、まあ、そうしたい所だよね」
「ふふふ、飼い主様、シュモン王の協力も願えましたし、ついでにフォックス海賊団の協力もお願い出来るように話して来ますか?」
「うん、出来ればそうして貰いたいかな」
「畏まりましたわ、では、明日、シュモン王にまた会って来ますわ」
「あ~、なら、俺も一緒に行こうかな」
「一緒にですか…、まあ、了解しました」
「ん?何か不味い事でも?」
「あ、いえ、飼い主様が気にする事は特にないですわ」
「そう?それなら、うん、まあいいや」
探索の話の次にフォックス海賊団の話となり、
アイリーンがシュモン王に橋渡しするようにお願いしようか言って来た。
そこでシュンはシュモン王とはどんな人物か気になり、
一緒に付いて行く事を伝えると、アイリーンとニキは微妙な顔になり、
それが気になったシュンはどうしたか聞くが、はぐらかされてしまい、
気にしないように勤めて食事をし、朝食が終わって、
中断した11層目からの探索に向かって行くのだった。




