第18話 ご褒美プレイ導入とかそれぞれの役割とか
シュン達はキスと軽い愛撫に酔い痴れて少々時間が掛かって戻って来ると、
恋人達が居た場所にはシュンの自宅が移転されており、
少し離れた所にはエレアやサラン、フローリアにルーミアの自宅もあった。
そしてすぐ近くにあった林は切り開かれており、
騎士団達が剣や槍を持って訓練に励んでいた。
「す、少しの時間で凄い変わりようだね」
「うふふ、覇者と勇者の力を持ってすればこのくらいはすぐですわ」
「あぁ、そう言えば力を取り戻したんだって?」
「えぇ、ご覧下さいまし」
見違えた風景に驚いているシュンにアイリーンは胸を張って、
自分とサリィの力を持ってすればこれぐらいならすぐだと言い、
戻った能力をシュンへ見せてくれた。
名前 アイリーン ギムダイン 性別 女 年齢 30 レベル 3261
職業 覇者 称号 シュン クルスの婚約者
HP 28600
MP 58720
力 1208+5
魔力 5890+35
体力 1090+5
素早さ 3854+5
賢さ 9303
運 3900
魅力 9700
攻撃力 1213
防御力 1105
回避力 4359
常備スキル
覇者の心 戦闘時パーティーメンバーの攻撃力上昇(大) 防御力上昇(大) 回避力上昇(大)
権謀術数 作業魔法以外の全ての魔法スキル取得 作業魔法以外の全ての魔法スキル無詠唱化
術式(強) MP消費減少(小) MP回復上昇(小)
光輝使い(強) 光属性魔法効果上昇(大) 光属性魔法によるダメージ減少(大) 闇属性魔法によるダメージ増加(極大)
破軍 魔装備、呪われた装備以外装備可能
特殊スキル
魔力全放出 MPを全て使い属性無視の魔法を使える(使用後死亡)
母の愛 モニカ ギムダインが傍に居る時癒し効果(大)
高貴な威圧 戦闘中敵モンスターを怯ませる確率上昇(小)
覇王への尊敬 覇王のパーティーメンバー中戦闘時クリティカル率上昇(小)
シュン クルスへの恋心 シュン クルスの傍に居る事で能力上昇(微小)
⇒
アイリーンのステータスを見せて貰いシュンは、
女王と言う職によって上限が決まっていた能力を遥かに超えており、
胸を張って自慢するだけの事はあるなと感じた。
そして確認が終わって唸っていたシュンの目の前に、
今度はサリィのステータスが表示された。
名前 サリィ ルーベンス 性別 女 年齢 36 レベル 2632
職業 偉勇者 称号 シュン クルスの婚約者
HP 38657
MP 27102
力 2990+5
魔力 2009+35
体力 2866+5
素早さ 2753+5
賢さ 8800
運 3300
魅力 9600
攻撃力 2995
防御力 2871
回避力 3258
常備スキル
勇者の心 戦闘時パーティーメンバー自動回復(中)
勇敢 戦闘時攻撃力、防御力上昇(中)
光輝使い 光属性魔法効果上昇(大) 闇属性魔法によるダメージ増加(中)
剣使い 戦闘時剣を装備中攻撃力上昇(大) 斧によるダメージ増加(中)
神の恩恵 神の恩恵 死亡しても復活出来る(パーティーメンバーにも適応)
特殊スキル
鬼神化 戦闘中攻撃力上昇(大) 回復、補助魔法無効
母の愛 ユウ ルーベンスが傍に居る時癒し効果(大)
覇王への尊敬 覇王のパーティーメンバー中戦闘時クリティカル率上昇(小)
シュン クルスへの恋心 シュン クルスの傍に居る事で能力上昇(微小)
⇒
これまた能力が急上昇していて吃驚したシュンだったが、
職業を見て少し疑問を持ちサリィへ質問した。
「あれ?職業って普通の勇者と違うの?」
「ええ、私は勇者よりランクが高い偉大な勇者、略されて偉勇者なんですよ」
「へ~、じゃあ覇者と同じAランク?」
「いえいえ、B+ですよ」
「そうなんだ」
「うふふ、サリィちゃんは下手な覇者よりよっぽど強いですわ、と言うよりも、先ほどまで住んでいた王に覇者を譲って、ご自分は勇者であり続けていたのですわ」
「覇者になりたくなかったって事?」
「まあ、うふふ、昔の話ですよ、ユウちゃんを産んでお気楽に暮らしたかったってだけです」
「そうなんだ、それじゃ~、俺と会って忙しくしちゃったんだね、ごめん」
「あらあら、そんな事ないですよ~、シュンちゃんと会えた事は凄く幸せですし、今だってお気楽に過ごせてますよ~」
「本当に?」
「ええ、何よりもシュンちゃんのおかげで初めて女の喜びも知りましたし、うふふふ」
「そ、それは、まあ」
「シュンちゃーん、ご飯出来ましたよーー」
「うふふ、ご飯が出来たみたいですわね、行きましょうか」
「うん」
立ち話をしていたシュン達へ移転した自宅の中からファンが、
大声で昼食が出来た事を叫んで呼びシュン達は自宅の中へと入って行った。
「う~ん、もう少しこの家も大きくしようか?」
「ん?どうしたのですか?突然」
「いやさ、みんなもここに住む事になるんでしょ?」
「まあそうなりますね」
「だったら部屋も増やさないといけないし、メイドさん達が後から食事なのも可哀想だし」
「そうですね~、どうせなら~、みんなで食べた方が~、いいですよね~」
「ふふふ、ご主人様は女性に優しいんですから」
「だが、そんなシュン君は私は好きだ」
「うん、モニカも大好きですぅ」
「まあ、それは置いときましてー、業者に頼むんですか?」
「ん~、ジャンさん、当てはある?」
「まあ、当てと言うか、町の人達に別給料でやって貰った方が早いですし、ちゃんとして貰えると思って」
「ん~、確かにここに居る人達なら安心出来るね、じゃあ後で頼んでみるか」
昼食中家の増築話で盛り上がり、
更に風呂場を大きくするのと皆で寝れる寝室を作る話まで持ち上がり、
シュンは食事後島に来ている町民へ頼みに行き、
今とは別に給料が出されると聞いた町民は喜んで引き受けてくれた。
そしてシュン達は片付けをメイドさんに頼み、洞窟の探索を再開した。
「覇王に覇者に偉大な勇者と…、凄い面子のパーティーですよねー」
「しかも騎士団団長に参謀術長と、国の重鎮まで2人も居るんだから」
「………どの国の軍事力より遥かに勝ってる」
次々と押し寄せて来るヒュドラモドキを物ともしない、
話に上がった5人を見ているだけのファンとジャンにジーナは、
ほぼ呆れるように会話をしていた。
そんな3人にヒュドラモドキを1人で10匹倒して来たシュンが、
苦笑いを浮かべながら近付いて来た。
「暇?」
「いやー、そう言う訳じゃないけど、ただただ凄いなーって」
「………うん」
「でも見てるだけでも楽しいって言うかー、勉強になるよ」
「まあ、適当に参加してね、怪我はしないで欲しいけど」
「うん、数が少ない時は参加するね」
「倒したらキスしてくれるなら参加するー」
「………それならあたしも参加する」
「ははは…、まあ、無理はしなくていいから」
体育座りをしながら暇そうにしていた3人も、
キスをして貰えるならと戦闘参加に意欲を持たせ、
まあ、と適当に相槌を打ったシュンだったが、
他の恋人もその会話を聞いており、
6層、7層は恋人達が我先にとヒュドラモドキを血祭りに上げて行き、
ただの虐殺風景と化したのだった。
「えへへへ」
「むふふふふ」
「えへへへ」
「うふふふふ」
8層目に降りた所で、倒した数=キスの回数の清算が行われ、
それぞれ最低でも2回ずつキスをされ恋人達は表情を惚けさせていた。
その中で1番倒した数が多かったアイリーンは、
次からキスをしないで合算して、100匹まで貯めたら、
戦闘中愛の交わりを交わせる事にしようと意味の分からない提案をし、
恋人達はその意見を熱烈に支持した。
「お~い、んな無茶な」
「いいじゃありませんか、次々とキスをして時間を費やすのならば、戦闘中にセック、コホン、性行為を交わしていた方が時間の無駄じゃありませんし、皆のやる気も出ますよ?」
「い、いや~、それはまた違うんじゃないかな?」
「いえ、合理的かと思われます、戦闘装備もコスプレに含まれますし」
「ちょっ、ニキさん、ニキさんまでそんな意味不明な事を」
「ふふふ、人の性癖に難癖は言いませんが、それでしたらわたくしだって首輪を持参して来ますわ」
「私も縄とか玩具を」
「だ~、もう分かった、分かったから、それでいいけど、その乗りで怪我だけは絶対だめだからね、なんかあったら即中止だから、分かった?」
「はい」
「はぁ、こう言う時だけは返事がいいんだから…」
あれこれ言い出した恋人達を抑える為シュンは、
その提案を呑むしかなかったなかったが、
調子に乗って怪我をしたら即中止と全く厳しくない楔を打つ事で、
一応は歯止めを効かせようとしたシュンだったが、
この先その楔は有効とは言えず意味のない歯止めだった事は、
現時点のシュンには想像も出来なかったのであった。
そんな未来の事は兎も角、8層目も恋人達の奮迅のおかげで、
早々に探索し終わり、9層目も勢いそのまま終了し、
10層目に足を踏み入れたシュン達は、
いきなりボス部屋に入り込んで惚け気味のパーティーは、
瞬時に真面目モードとなった。
「いやいや、いきなりとはね」
「はい、しかし相手が1匹で良かったですよ」
「うん、だけど、お母さんも、リーンも攻撃が当てられなさそうだね」
「ミスリルゴーレムですからね、見た目と違って結構素早いんですよ」
「ほ~、って言う事は、あいつを倒したらミスリルが貰えるかも?」
「はい、ザーナ様のスキル効果で出易くなってますが、ここはシュン様がお倒しになった方が宜しいかもですね」
「それで2人は無駄に攻撃しなかったのか」
「そうでしょう、シュン君に特徴を教えてる時間を稼いでくれてたと思います」
「じゃあ行って来るか」
「あっ、シュン様、ゴーレム系は防御力が高いので打撃は、効か、な、い……、剣で倒してしまいましたね…」
「うむ…、シュン様の前ではゴーレムの防御力など紙みたいな物でしかないのかもな…」
人型に近い青い鉱物の塊相手にサリィとアイリーンは、
攻撃を避けるので精一杯のように思えたが実はシュンの為に、
時間を稼いでいたと知りシュンは飛び出し際に魔剣を抜いて斬り掛かった。
それを後ろからニキが武器での攻撃は効果が薄いと叫ぶのだが、
その叫びの途中でシュンが真っ二つにしてしまい、
ニキは言葉を途中で止め、感嘆してしまった。
ニキの隣に居たルーミアも同じく感嘆して勝利を喜ぶ事は出来なかった。
「………これがあれば矢も一杯作れる」
「やったー、私も敵を倒し易くなるー」
「私用の小さい矢もお願いします…」
「………おっけー」
崩れ落ちて行ったミスリルゴーレムが消えた後には、
子供大のミスリルの塊が残されそれを見たザーナが、
鏃を沢山作れると言ってジャンとカノンを喜ばした。
そしてボス部屋から始まった10層目は、出て来るモンスターが一変し、
石のゴーレムと鉄のゴーレムが現れ、
石のゴーレムは何も残さず、鉄のゴーレムも屑鉄しか残さないので、
やはり資金の足しにはなり得なかったが恋人達はシュンとの戦闘中にする、
ご褒美プレイ(ユウが命名)の獲得に向け鬼の形相で、
打撃が効き辛いはずのゴーレムも打撃で倒して行った。
「ははは、いや~、凄いねこりゃ」
石や鉄屑を掻き分けて暴れ回る恋人達に呆れるしかないシュンだったが、
その甲斐あってか10層目も攻略し11層目に降りた所で、
今日の探索は終了となった。
「うふふふ、飼い主様ポイントが62ポイント溜まりましたわ、うふふふふ」
「お母様いいなぁ、モニカなんか27ポイントですよぉぉ」
「リーンさんいいな~、私も29ポイントです~」
「私なんか12ポイントですよー、ゴーレムなんて嫌い、大っ嫌い」
「まあまあ、シュン君はその女性と初めてする際はベッドでと決めてる節があるし、ポイントが溜まった所で洞窟内では抱いてくれないと思うが」
「そうですね、だからリーンさんもゴーレムみたいな倒し辛い敵が出てから言ったんだと思いますよ」
「うん、初夜を迎えるまでの猶予を与えたんだと思う」
「………なるほど」
浮かれ気味に38ポイントも溜まったはしゃいでいるアイリーンに、
モニカとユウは実の姉妹のように剥れていた。
そんな2人にファンは更にポイント少ないと騒ぎ立てたが、
ルーミアとサラン、フローリアはアイリーンがシュンとの行為で、
初めてが洞窟内ではされないだろうと読んだ上での、
調整も兼ねたのだろうと言って聞かせ、ザーナも納得したのか頷いていた。
実際その読みは当たっていて洞窟に入る前から個人用の石版を、
用意してあり計画は練ってあったのだが、
まだ初夜を迎えていない恋人達を考え倒し辛い敵が出てから計画を実施し、
調整を図ろうとしていたのだが、思いの他皆のテンションが上がった為、
少し前倒し気味に実施してしまったようだ。
「でもさー、それを言い出したのは8層目に行く前だったよ?」
「そう言えばそうでしたね~、やっぱりご自分に利益がある事も~、考えてたんですかね~?」
「う、うむ、それはまあ、そうかも知れんな」
「………女狐め」
「……………」
「リーン様も調子に乗って倒し過ぎたのが悪かったんですよ」
少し離れていた所で話が聞こえていたアイリーンは、
計画が前倒しになった事とは知らない恋人達の悪口が聞こえ、
軽く恨みを買ってしまった事に項垂れ気味になったが、
ニキは溜め息を吐きつつ慰めるのだった。
「さて、仕事をしに行くけど~、どうする?」
「私は騎士団さん達と訓練したいです~」
「私も~、です~」
「私はメイドさん達と魔法の訓練を兼ねて川作りを少し行いたいです」
「私もサランと一緒に魔法の訓練をしようかな」
「なら、私も、サラン様とフローリア様のお手伝いをします」
「私とジャンは連れて行って貰おうかなー、今朝会えなかった商人も居ましたから」
「わたくしはモニカと今夜の計画を立ててますわ」
「私はルーミアちゃんとザーナちゃんとで、ダードン国の隣、シュモン国を見学して来ます」
「シュモン国?」
「はい、貿易で栄えている国です、港もあるので、港や船の見学に」
「なるほど、お母さんは行った事あるんだよね?」
「まあ、大分昔ですけど、一応は行った事あるから、魔法で行けると思いますよ」
「そっか、じゃあ、俺とカノンさん、ファンさんとジャンさんでダードン国行って来るね」
「はい、いってらっしゃい」
魔法石取り付けの為にシュンとカノンはダードン国に赴き、
ファンとジャンも商人と話をする為同行した。
ユウとエレアは騎士団が訓練を行っている場に行き共に訓練をし、
サランとフローリア、ニキはギムダイン国から来たメイドと共に、
川作りをしながら魔法の訓練を行った。
サリィとルーミア、ザーナは海運の為の港や船作りの参考にする為、
シュモン国へと飛んで行き、アイリーンとモニカは初夜の計画と言う、
良く分からない打ち合わせの為、自宅へと帰って行った。
皆がただシュンにくっ付いて来るのではなく、
それぞれ考えて行動を取ってくれた事にシュンは嬉しさを覚えたのだった。
「おう、ザーナはどうしたんでぃ?」
「ちょっとね、今、街を建造中で港が必要になりそうだから、隣町の、何って言ったっけ?」
「シュモン国かい?」
「そうそう、シュモン国に見学に行って貰ってる」
「ほ~、あんちゃんが街造りね~、がっはっは、そいつは面白い話だな、港はいつから作る気だい?」
「ん~、時間が掛かりそうだからなるべく早目にはと思ってるんだけど」
「そうかい、ならおいらもそいつに一枚噛ませて貰えないか?」
「えっ?それって~、手伝ってくれるって事?」
「まあ、そうだな、今回のあんちゃんが持って来てくれた仕事で、こいつらも大分腕が上がったし、この店を任せて引退しようと思ってたんでぃ、だから、あんちゃんの街で小さな店をしながら手伝うのもいいなとな」
「オッサンいいの?」
「あぁ、あんちゃんさえ良ければこの仕事が終わったらそっちに行くぜ」
「やった~、実はオッサンも来て欲しかったんだけど、職人さんって頭が固いから断れると思ってたんだよ」
「がっはっは、頭は確かに硬いかもなっ、まあ、あんちゃん、これからも楽しくさせてくれや」
「うん、じゃ~、仕事をやってくるよ」
「あぁ、おいら達も忙しいのは今日で最後だ、おめえら、気を抜かずにやるぞ」
「あいよっ」
グランはシュンの街造りを聞いて豪快に笑い、
これからその手伝いをしたいと言ってくれた。
シュンもグランをかなり気に入っていて、
誘いたかったが躊躇いがあった事を本人に聞かせた。
それをやはり大笑いで受け止め手伝う事を約束してくれた。
そして今夜が山場とグランは気合を入れて弟子達を叱責し、
仕事へと戻って行った。
「うふふ、良かったですね、シュンさん…、ザーナさんのお父様も協力してくれる事になって」
「うん、本当に良かった、あ~、でもこれからはお父さんって呼ばないとだめになるのかな?」
「どうでしょう?あの人も嫌がるんじゃないですか?」
「かもね、ははは、これからもオッサンでいいか」
「ふふふ、それもどうかと思いますけど…?」
「まあ、それよりもね」
「はい、私達も終わらせちゃいましょうか…、それれで、あの…、また後ろから抱き締めて、下さい…」
「うん、悪戯はしないようにするから安心して」
「今日は誰も居ませんし…、少しなら、悪戯されても…、いいですよ?」
「そ、そう?それなら、少しだけ」
グランとのやり取りをカノンは微笑みながら良かったですねと言って、
シュンと会話を楽しみ、仕事へと向かって行った。
いつも通り後ろから抱き締められたカノンは、
シュンが言った悪戯はしないからと言う言葉に少しならいいと返し、
そんな事を言われたシュンはカノンの身体をさわさわしたり、
頬にキスをしながら魔法石の取り付けを行い、全てが終わると、
向かい合って暫くお互いの唇を楽しんだのだった。
「おう、今日は少し遅かったな?楽しんでたのか?」
「あ、いや、その」
「がっはっは、別においらには関係ない事よ、それで、また城へ行ってくれんのかい?」
「うん、魔法を使えばすぐだし」
「そうかい、んじゃ、宜しくな」
「うん、じゃあ行ってくるね」
「あいよ」
いつもよりかは少し遅く帰って来たシュンにグランは、
ニヤッとしながら楽しんでたのかと聞きシュンは顔を赤くしてしまった。
それ見てグランは豪快に笑いながら話を変え、
また城へ運んでくれるのか聞き、聞かれたシュンは頷いて外へ行き、
荷物を積んだ荷台を掴んで城へ行き、金を受け取って戻って来た。
「そんじゃ、また明日ね」
「おうよ、また明日なっ」
自分の取り分を貰ったシュンは別れを告げ店を出て行き、
カノンと2人でファンとジャンを探し見付け、
4人で自宅のある島まで帰って行き、シュンは島の様子を見に、
うろつき始めた。
「シュン様~」
「シュンさ~ん」
「ユウちゃんとエレアさん、休憩中?」
「はい~、ちょっと疲れちゃいました~」
「皆さん凄いんですよ、ハードな訓練を全然休みなく続けてるんです」
「えっ、ずっと続けてるの?あれ」
「はい」
自宅からすぐ近くにある訓練場では騎士団が20名ほど訓練を行って居り、
ユウとエレアは少しバテ気味に座りながら水を飲んでいた。
どのような訓練かと言うと、剣や槍を構えたまま走り込んだかと思えば、
陣形を組んでの行進をしたり、人型に作られた藁の人形を相手に、
剣戟の練習をし、それが終わると今度は10対10に分かれての、
模擬戦など絶えず動き回り、ユウの言った通りハードな物であった。
「レベルが高いからどうこうじゃないね、あれは」
「はい~、シュンさんのおかげで~、レベルだけは上がりましたけど~」
「ショックです、レベルが高いだけで少し調子に乗ってました…」
「まあまあ、1週間ぐらい前まで見習いだったんだし、騎士団の人達はずっとああやって鍛えてたんだから、ね、むしろ、同じ練習をこなされたら、騎士団の人達の努力が霞んじゃうと思うし」
「そ、そうですね、はい、私も地道に努力します」
「私も~、努力します~、ユウちゃ~ん、行きましょう~」
「うん、シュン様、ありがとうございました、落ち込んでた私達を慰めてくれて」
「いやいや、実際の所、俺が言えた義理じゃないんだけどね」
「いえいえ、じゃあ、シュン様、もう少し訓練をして来ますね~」
「うん、いってらっしゃい」
「行って来ます~」
落ち込み気味であったユウとエレアを励ましたシュンは、
元気を取り戻した2人が駆けて訓練に戻って行くのを見送って、
手を振り腰を上げて歩き出した。
そして歩き着いた所に魔法で掘り作られていた道があり、
サランとフローリア、ニキとメイド服を着た女性達が、
シュンの目に映った。
「結構長く作ったね~」
「あっ、御主人様」
「シュン様、どうぞこちらに」
「うん、ありがとう、結構疲れちゃった?」
「はい、メイドさん達にも手伝って貰って、やっと小川が出来る程度ですよ」
「ははは、まあ、MPも限りがあるしね、無理はしない方がいいよ」
「はい、ですけど、私もお師匠様に恥ずかしくないように、1人で川ぐらいは作りたかったのですが、思いの他、大変だと思いました…」
「私も、あの湖を作って広い川まで作っても全然何ともなかった御主人様を見て、気楽に出来るもんだとばっかり思ってました…」
「シュン様は特別ですから、それにここまで作れたんですから、立派ですよ?」
「うん、俺もそう思うよ、さっきもユウちゃんとエレアさんが、騎士団の訓練に付いて行けないって落ち込んでたけど、サランちゃんもフローリアも、一週間前までは見習いだったのにニキさんが言うほど立派になったんだから、大きな進歩だよ」
「シュン様の言う通りですよ、私もメイド達も、魔法の国で育って、毎日のように訓練して来たんですから、お2人は凄い素質をお持ちだと思います、もっと練習すればシュン様に近付けると思いますよ」
「そ、そうですか?」
「はい、ですから落ち込む事なんかありませんよ」
「分かりました、そう言われたらまたやる気が出て来ましたよ」
「私も、お師匠様、もう少しでお師匠様が作った川と繋げられそうなんで、繋がるまで頑張ってみます」
「まあ、無理はしないでね」
「はい、では、また後でです」
「行って来ます、御主人様」
「うん、ニキさん達も無理はしないでね」
「シュン様、お気遣いありがとうございます」
こちらでも落ち込んでいたサランとフローリアを、
ニキと一緒に励ましたシュンは、元気に飛び出して行った2人と、
ニキとメイド達を笑顔で見送り、堀に沿って歩き出した。
そしてシュンは掘を沿って歩き付いた川を飛び越え、
畑を興している町人に混じって、
水車のような物を製作しているジャンとカノン、ザーナに出会った。
「水車?」
「あ、シュンくん、そうだよー」
「………水田も作りたいんでしょ?」
「うん、そうだけど、いや~、器用だね」
「私達は戦闘よりもこう言う作業の方が向いてますから…」
「実に頼もしいね~、俺はこう言う事に、全く向いてないから」
「………シュンはお金集めと、私達を愛してくれればそれでいい」
「ふふふ、そうですよ?1人で全部やる必要なんかありませんから…」
「うんうん、赤ちゃんも1人じゃ作れないしねー」
「ぶっ、ジャンさん…」
「あははは、あっ、お姉ちゃん、早く早く、木が全然足りないよー」
立派な木で出来た歯車を作っている3人は、シュンの言葉に異論を言い、
1人で全部やる必要はないと説いた。
その中でジャンは子作りの話を持ち出して話を脱線させたが、
そこに丁度両肩に大木を担いだファンが向かって来た。
「ふぅ、そう言われたってなかなかこっちだって大変なんだよ?」
「俺も手伝おうか?」
「………今日はもういい、この木で作れる所で止めないとご飯までに間に合わない」
「そうですね…、シュンさんと一緒にご飯を食べたいですから、もう少し作ったら今日はもう終わりにします」
「うん、お姉ちゃん、もういいや、帰っていいよー」
「はぁ、あんたは…、じゃあ、シュ~ンちゃん、一緒に帰りましょう」
「う、うん、じゃあ、先に帰ってるね」
「………うん、すぐに行くから」
「お姉ちゃんずるーい、早く終わらせよう」
「うふふ、はい、シュンさん…、また後でです」
「うん、家で待ってるよ~」
「じゃあねー、頑張ってねー」
ジャンは実の姉を使うだけ使いもう帰っていいとお礼すら言わなかったが、
その言葉に少し腹が立ったファンはそんな妹に、
これ見よがしにシュンの腕に絡み付いて行き腕を組んで一緒に帰ろうとし、
ジャンを挑発した。
それを見たジャン以外の2人は苦笑いで作業を行い、
ジャンも大声で姉を非難しつつ作業を早めて行った。
そんな3人にシュンは家で待ってると言って自宅へ向かい出し、
腕を絡ませているファンも同様に家へ帰って行った。
「ねぇ、シュンちゃん、シュンちゃんは初めての時はベッドでしたいって本当?」
「な、何を突然」
「んー、さっきそんな事を聞いたから…、で、どうなの?」
「ま、まあ、初めてはやっぱり、ちゃんと愛し合いたいから、ベッドの上がいいかな」
「そっかー、じゃあさ、100匹倒す前に、そのー、1回はして貰って置きたいなー」
「そんな、遊びじゃないんだから」
「うん、それは分かってるよ、私だってちゃんと愛し合いたいもん、だから、ね」
「う、うん、でも今夜は無理かな…」
「ははは、リーンさんとモニカちゃんが先に予約とってあるもんね」
「うん」
「ふふふ、いつでもいいよ、私は恋人にして貰ったばっかりだし、ジャンの後でも構わないから、ね」
「うん、ごめんね」
「うふふふ、謝んないでよー、分かって恋人になったんだし、でも、ファーストキスは今、上げてもいいよね?」
帰り道の途中ファンがシュンに急な質問をぶつけて来た。
その質問にシュンは頷いて答えたが愛し合いたいと言って来たファンに、
今夜は無理だと頭を下げた。
それを笑って分かってると言ったファンは、
キスなら今すぐしてくれるよねと言って、シュンを上目遣いで見上げた。
「うん、けど、洞窟でもうしたんじゃ?」
「ほっぺにでしょ?口と口のキス、だめ?」
「だめじゃないけど、その~、思わず目に入る胸も触っちゃうかもよ?」
「あーん、シュンちゃんのエッチー、触りたかったの?」
「まあ、そりゃ、うん」
「ふふっ、いいよー、でも、ちゃんとキスをしてくれた後にね」
「うん」
「うふふ、じゃあ、して?」
「分かった、………ちゅっ」
「んっ、うふふ、ありがとう、私のお願いを聞いてくれたから、今度はシュンちゃんの番だよ」
「うん………」
ファンに取って口と口とでの初めてのキスをシュンとし、
軽く上気した表情で今度はシュンがしたい事をする番だと言って、
目を瞑ったファンにシュンはもう1度キスをしながら、
ファンの女性の膨らみに軽く触れて楽しませて貰った。
そしてジャン達と会う前にとその行為を止めた2人は、
ラブラブな雰囲気で腕を組んで自宅へ帰って行ったのだった。
ご感想お待ちしております。




