上昇
まぶしい……。
俺は一体どうなってしまったんだ?
意識がふわふわと漂う感覚。ぼんやりとしたまま、頭の中を巡るのはエリスとシオリのこと。他のことは、まるで霧がかかったように思い出せない。自分が何者なのか、ここがどこなのかさえ曖昧だった。
徐々に視界が戻ってくる。
無骨なコンクリートの壁。やけに明るい照明。手足を伸ばせる広さの空間。安っぽい金属のドアと監視カメラのようなレンズ。
そして、自分が寝かされていた椅子――リクライニング式のフルダイブVRチェア。
「……は?」
状況を把握しようと体を起こした瞬間、頬を伝う温かい感触に気づいた。
涙?
無意識に流れていたそれに、自分でも驚く。
「よお、やっと戻ったか。時間かかりすぎだろ。」
低く渋い声が響く。
視線を向けると、そこには無機質な机と椅子。そして、椅子に深く腰掛け、タバコをくゆらせる男がいた。
明らかに椅子のサイズが合っていない。分厚いコートの下に鍛えられた体躯を隠し、右目にはデジタルインターフェースが埋め込まれている。
「……2日も寝込みやがって。普通は6時間くらいで終わるんだぞ。」
矢継ぎ早に放たれる言葉。
だが、その意味が理解できない。
2日? 6時間? 何の話をしている?
混乱する俺を、男は値踏みするように見つめた。
「……お前、今、疑問を持ったな?」
その言葉に、脳内で警鐘が鳴る。
この男を知っている。
R9のリーダー格。
昨日――いや、仮想空間の中で、俺に声をかけた男。
「……どういうことだ?」
問いかけると、男はニヤリと笑い、タバコの煙を吐き出した。
「そう焦るなよ。順を追って話してやる。」
俺は唾を飲み込む。
この世界は、俺が知っている世界なのか? それとも……。
エリスは? シオリは? そして――俺は何者なんだ?
答えは、すぐそこまで来ている。
第2章 開幕――。
さーここからが本番。
今までの物語はチュートリアルでしかないのだ!
はっはっは!ダーリン頑張ってね♡
面白かったらいいねコメントお願いします!




