真実
屋上に出た。
柔らかな風が吹き抜け、
目の前には、夕陽が綺麗に広がっていた。
エリスは柵にもたれかかりながら、
いつものように無邪気に笑った。
「それでー? 用ってなに?」
くるりとレイを振り返ると、
にやりとイタズラっぽい笑みを浮かべる。
「告白ならもちろんOKだよ!! 付き合おっか、私たちっ♡」
(……いつものエリスだ。)
教室ではいつも中心にいて、
明るくて、
ちょっとおちゃらけた、
そんなエリス・カガミ。
だが――
今はそうじゃない。
レイは、目を逸らさずに言った。
「お前……俺に"才能"を使っただろ。」
エリスの表情が、一瞬だけピクリと動いた。
しかし、すぐにまた、いつもの軽い笑みを浮かべる。
「へぇ? 何のことー?」
レイには、確信があった。
(こいつと会ってからの俺は、おかしい。)
最初は疑っていた。
だが、いつの間にか、"こいつ"のことを受け入れている。
知り合いでもないのに、親密さを感じる。
エリスといる時間が愛おしくなり、"これでもいいか"と思ってしまう。
そんなこと――ありえない。
エリスはため息をつき、肩をすくめた。
「はぁー……気づくの早すぎるよ。レイってほんと頭いいよね。」
「さすが、エリスの旦那だね〜♡」
レイの眉がわずかに動く。
(……何を言っている?)
次の瞬間、
エリスの表情が、変わった。
満面の笑みで、楽しそうに言う。
「そう、この世界はぜーーーーんぶ作り物なんだよ。」
「は?」
(……どういう意味だ?)
レイは、言葉の意味を理解しようとした。
しかし――
「だーかーらー! 作り物!! 偽物なんだってー!」
レイの思考が、瞬間的に停止する。
(意味がわからない……。)
一体どういうことなんだ?
予想外すぎる答えに、頭がついていかない。
そんなレイの困惑をよそに、
エリスは無邪気に笑いながら言った。
「あれ? そこまで気づいてなかった?」
「ちょっと最先端突っ走りすぎ? 私ってば、おちゃめー♡」
そして、
レイの目を真っ直ぐ見つめ、はっきりと告げた。
「ここは現実じゃないんだよ。」
「仮想空間ってやつ。」
今明かされる衝撃のしんじつぅう
面白かったらいいねコメントお願いします!




