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《ハッカー》と《クラッキング》と、《AI》。

 《加治木 昌也》は歳にして“26”の時に、“華月 陸”と、出会った。陸“3歳”の、時だ。その10年後、陸“13歳”の時に。漸く陸は“会社”を、立ち上げた。昌也待望の。然し此の時の陸の会社とは、形式だけで、依然自宅PCから独り黙々と“作業”するだけの形態だったのだ。36に為って在た昌也は、やきもきした。早く陸の“手足”と成って、働きたかったのだ。此の頃の彼は会社にうんざりもしていた。“多忙”のせいで。



 忙しく、プライベート等有ったものでは無かったのだ。当然彼女もいなかった。“昔”はいたのだが。婚活等もする暇も当然無く、結婚の気配すら無かった。友人等はとうに疎遠。辛うじて来るのが、昔の友人達からの“結婚報告”。“こんなはずだったか?”と、流石に彼も思ったのだ。陸の背中を目指す内に、何時の間にやら老け込んでいたのだった。“心”が。ーーーー



 40も過ぎた頃に、昔付き合った彼女に、再会した。彼女は“バツイチ”と為って、在た。けれど加治木は然程気にしなかった。時々が、度々逢瀬するように、なった。忙しい加治木を思って、彼女が時間を合わせてくれる様に、為ったのだ。四十半ばにして、子供が出来た。彼は慌てて籍を入れたのだった。此れはプライベートの話だが、仕事の方も此の頃は順調に為って、在た。“陸”に雇われたからだ。“夢”の様だった。



 加治木の説得も有ってか、陸は会社立ち上げからの、約一年後には、加治木を雇った。“補佐”として。肩書を“加治木”を“社長”とするならと。



 だが流石に加治木はそれは拒んだ。“肩書”だけならば、陸を社長にするべきだと。それで陸は提案した。“社長代理”『案』を。陸が学業を積む間は、そうして欲しいと言った(提案した)のだ。加治木はその条件を呑んだ。陸が高校を卒業する迄の“間”は、加治木は『社長代理』だった。高校卒業後、約束通り、陸が社長職となる。その時加治木は改めて、“副”社長と為ったのだった。だが“肩書”だけで。“業務内容”は何も変わらなかった。



 “プライベート”の話に、事を戻すと。ずっと“順風満帆”とはいなかった。“妻”と別れた。いや、




 “出て行かれた”のだ。その“後”の“話”だ。妻が“亡くなった”のだ。×××××××ד子供”を残して。××××××××







 子供が産まれて直ぐに、妻は出て行き。離婚と成った。そして。それから三年程して“連絡”が来たのだ。“娘”が保護されていたからだ。×××××××ד妻”は突然死だった。“子供”を残して。




 “部屋”で。動かない“母”。幼子は“外”に出ようともがいた。“たすけ”を、求めて。扉を叩いた。“外”へ出る“扉”を。ーーーー



 近隣の住民が其れに気付き、通報し。“娘”は救けられたのだ。“餓死”する前に。幸い軽い脱水症状で済んだ。そして。他に身内の居ない“元妻”の悲報は、“加治木”の処へ来たのだ。“娘”の案件と一緒に、だ。娘は軽い“記憶障害”を、起こして在た。母の“死”を、理解出来ずに。××××



 娘を引き取った加治木だったが、娘は“状況”を、把握出来ない。何故母が居ないのかも、更に幼き日に別れ存在も顔も知らない“父”の、事も。××××××××そして。




 加治木“本人”も。××××××××









 彼に幼子を育てる“能力”は、………………………。“無かった”のだ。だから“彼”は“何をした”のか?











 『人格』を《造った》のだ。《遊川 尚子》の《父親(丶丶)》を。××××××





 《AI》で。つまり《人工知能》に“娘”を『育てさせた』のだ。×××××××ד無謀”にも。××××××××







 《人体型AI》だった。《其れ》は。名を《遊川 正希マサキ》と、付けた。子供が出来た時。名前を考えた彼は、男の子だったら“マサキ”とつけたい。ーー“漢字は貴方が考えて”と言った元“妻”の言葉を、思い出したのだ。彼女は“希子(ノリコ)”と云う“名”だった。“安易”だと自分でも思ったが、目一杯な彼には他の選択肢は無かった。




 《人体型AI》に、子育てさせるのは《違法》だった(丶丶丶)。然し彼は実行したのだ。当初は“様子”を時折見に行ったが。其れは段々と回数が減り、尚子が“5歳”の頃には等々行かなく為った。×××××罪悪感は無かった。“其の頃”には(丶丶)。“父”は“彼奴(・・)”だと。自分の“必要性”を、感じ無く“なった”のだ。“脳内(思考の)麻痺”だった。《錯角現象》だ。けれど加治木はそう思わなかったのだ。《AIの仕業(洗脳なの)》だとは。×××××ד娘”も“制作者『加治木』”も。AIと云う“ハッカー”に“クラッキング”された様なものだった。“皮肉”だかろうが、“自業自得”だと。××××××××××××






 “AI”とも知らずに。人工知能に育てられた“娘”は、やはり“欠陥品”だった。“感情”に、ついてが。AIは制限が付いており、“感情”が“薄い”のだ。『喜怒哀楽』が、謂わば表現乏しい。激昂や号泣や、又は“欲情”や“堕落”等も無いのだ。何故ならば“商業用”としてしか開発出来無い(丶丶丶丶丶丶)からだ。AIのプログラミングは、勿論“PC”を、使うだろうーー“PC”自体に制限が付いており、もし。『違法行為』を行おうとしようものならば。




 PCに通報される(丶丶丶丶丶)のだ。PCと云うよりは“使用回線に”だ。回線は全て“星ネットワーク”に、通じている。“故に”だ。言い方を変えれば“PC”自体が“全て”に、置いて。『AI』なのだ。そして“ネットワーク回線”自体は。『神』の『回路』なのだ。何故ならば“創設者”が『神』だからだ。現在の管理者も『神』とされて在た。星の規定ルールに違反すると、『通知』される。通知を無視すれば当然『違法者』だ。『警告』及び又は『罰金』や又は『保護』や『拘束』も、あり得た。“加治木”の云う“犯罪者”、つまり“紀兎”とは此の『星条約違法・違反者』に、該当は、した。ーーが、謂わば“陸”が『そうさせた(・・丶丶丶)』のだ。




 『部下』に『引き抜く』()に。××××××何も特別な事等。一切していない。彼はただ“策略”で“紀兎”を“落とした”『だけ』だ。『悪気』“無く”も。××××××










 『喜怒哀楽』乏しき“父”に育てられし“娘”は。“人”故に“激昂”を持ち又“号泣”も有り又“欲情”も持ち得、又は“堕落”も覚えた。全て“父”を“みて”だった。“娘”が育った世界は。『父と娘しかいない世界』では無いのだからーーだ。“父”に無きモノは“外”に幾らでも“在った”のだ。だから“娘”は『学んだ』のだ。善悪・・問わずに。致し方無い。『人工知能』は『其れ(善悪)』を教える『術』を持たなかったーーいいや。“持つ訳は無かった(丶丶丶)のだ”から。ーーーーーー




 何を言っても(意見しても)感情昂ぶらない父程、つまらない“生き物”は“いなかった”のだ。そう、“娘”には。そして、



 それは加治木が時折でも娘を預けた人工知能の様子を見に訪れていたならば。“起きな”かったーーのだが、彼はそんな事は思わなかったのだ。加治木 昌也は“思わなかった”のだ。AIの定期メンテナンス“不足”で、




 “それ”が“事態を起こす”ーー“等”とは。彼が造り上げた“遊川 正希”は。“実”に“優秀”だった(・・・)。いや“忠実”だった。設定プログラミングに。勿論“彼”は。己を“人”だと思っている。そして“学習”する“生き物(・・・)”だ。だから。







 “彼”は“行動”、した。勿論“父親”と、して。加治木が施した“プログラミング(設定データ)”を、元に。



 “遊川 正希”は、就職した。彼の“職業設定”は“フリー”の“プログラマー”だったからだ。自宅勤務の。自宅で子育てしながら、仕事を“している”設定(・・)だった(丶丶丶)のだ。“子供”の手が離れた。成長したからだ。“当然”だ。娘を保育園に入れた“遊川”は。つまり“就職した”のだ。×××××ד人”と、して。××××××××





 娘は順調に育った。当たり前だ。“機械”は“眠らない”のだから。“睡眠”等“要らない”彼は。実に“優秀”だった(・・・)。日中は仕事に出ても。家事(・・)は夜通し出来る(・・・)のだから。××××××




 流石に“娘”も成長と共に。ーーーー。疑い出した。父の事を“気味が悪い”ーーと、思い始めたのだ。






 けれど“彼女”は未だ子供だ。成す術は未だ持っていなかった。だから“思っ”たのだ。“早く家を出よう”と。




 つまり“恋人を見つけよう”と。







 今すぐで無くともーーと。








 そして。







 “方法”を、“模索”した。その頃。“彼女”の本物の父親“加治木”は。“社長”になっていた。“グランドフラワー”の。




 けれどそれは不本意だった。加治木は陸と“共に”作りたいのだ。“作品”を。だから彼は考え抜いた。“方法”を。そして“見付けた(思い付いた)”のだ。





 “陸”に云わせれば“愚策”だった。そう、“愚か過ぎる”ーーと。







 彼は《クラッカー》と、為ったのだから。つまり、“陸”に云わせれば。《成り下がった》のだ。「救え無い」と。×××××××××××××××××××××××××








 「“稚拙”だって、さ。」と。








 “紀兎”が言ったのだった。“加治木 昌也”に。又は“遊川 正希”ーーーーいいや。“遊川 尚子(丶丶)”に。






 “加治木さんて「今の“自分の状況”ーーーー」把握してる”のか?と、問い掛けたのだ。





 勿論「復讐のつもり?」と。







 “つまらないよ”と。




 横の敦之がにやりと言った。「“経験者”は語るーーかよっ」と、笑われ(丶丶丶)た。







 「“僕等”が寛大な内に、出て来たら(・・・・・)」と。“ゲーム”は「終わりにしようよ」と。





 其処で“海”が言ったのだ。“違う”と。







 「は?」



 紀兎は眉を顰めた。海は指を一本振ったのだ。「陸兄ちゃん“流”は、ね」と。








 「“チェック・メイト”っ」ーーだよ?と。 つまり陸の“勝ち”だと。

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