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文化祭に現れた瑠璃!一触即発!!いきなり始まった佳奈とのメタル対決!航は立ち尽くすだけ・・・

瑠璃は一枚のビラを航に見せた。

「これ、駅前で配られてたの。これって航の学校でしょ?面白そう。行くよ」

なにを勝手に…。と航は言いそうになると


「行くか行かないかは、わたしの自由だからね!行ったらいろいろ案内してよね」

航はこれは敵わないと「はい、はい。わかった。じゃ一般公開は日曜日」


瑠璃は「くっ!その日は模試…」

「航!いつまでその一般公開ってやつやってるの?」

「夕方まで。最後に花火上がる。だから間合うよ」

瑠璃は安堵して「なるべく早く行くから」


学校は活気づいている。様々な模擬店。創作発表。カップルで周る勝ち組たち。

航は陸と佳奈と一緒に唐揚げの模擬店の店当番をしていた。

佳奈は航にこの前のこと。

女の子とマックに行ってなか睦まじくしていたことを聞けずにいた。


「みんな何飲む」

「俺、サイダー!」陸が勢いよく言う

「佳奈は?」

佳奈はぼーっとしてある

「佳奈?あ、あ、わたしオレンジジュース」


航は飲み物を買うために正門からよく見える、自動販売機コーナーに行った。

黒い高級車が止まった。重厚な扉を執事の佐藤と思われる上品な初老の男性が開く。

出てきたのはやはり、瑠璃だった。


模試の帰りのため、聖ルクス学院高校のあの白セーラー服で構内に入ってきた。

みんなの注目を一身に集める。

「あれって聖ルクス学院の白セーラーだよね」

女子が騒ぎ出す。

「おい!めちゃくちゃかわいいじゃねーか!」

男子のテンションが上がる。


瑠璃は自動販売機にいた航を見つけると、大声で「航!お待たせ!さあ、案内して!」

周りの目など微塵も気にしていない。

航の方がドギマギした。


「え?航ってあんなかわいい彼女いたのかよ?」

男子が航を見る。

「航ってたいしてかっこよくないのになんで?」

女子がこそこそ話す。


「さ、どこからいくの?」


「ちょっと友達の飲み物だけ渡してくる」

「じゃ、わたしもついていく。」

「え?いいよ、こなくても」

「いや、航のお友達にご挨拶くらいしないと」


「お待たせ。飲み物買ってきた」

「え?航、その女の子だれ?てか、私立聖ルクス学院の制服じゃん!そんなのどこで知り合うんだよ!」

陸は興奮して叫ぶ。


「はい、佳奈」

佳奈は瑠璃を見て「その、あなた航の彼女なの?」ストレートに聞いた。

なにしろ、佳奈も瑠璃なみに気が強い。


「そんなわけないじゃない。ただの【同志】わたしは瑠璃。星野瑠璃。よろしくね」


佳奈は怪訝な顔をして「【同志】って何?」


瑠璃は得意げに「よくぞ聞いてくれました。わたしたちは【シルバーメイデン】を崇拝している【同志】なの」

佳奈は「あー【シルバーメイデン】ね。知ってる」

瑠璃は顔を上気させ「あなた知ってるの?あの【シルバーメイデン】を?」


「知ってるよ。だけどわたしは好きじゃないな。わたしは【ブラックスリップ】の方が好きだな」


瑠璃は【シルバーメイデン】を否定されて「あなたになにがわかるの!」むきになって怒鳴った。


航が割って入る。

「あのさ、瑠璃。佳奈は軽音楽部なんだよ。【モーターベッド】っていうバンド組んでる。そこのギター」


瑠璃は言葉を詰まらせた。自分はメタラーで、メタル愛はいちばんと思っていた。しかし、目の前にいる少女はメタラーなうえに、自分でメタルサウンドを奏でられる。


佳奈は勝ち誇ったように「今日の夕方、体育館でライブやるからよかったら来てよ」


く・・・悔しい。瑠璃は唇を噛んだ。


「わ・・・わかったわよ。わたしが評価してあげる。わたしの耳は肥えてるから覚悟しなさいよ」


いきなり始まったメタル対決に、航はなにもできずに立ち尽くしていた。


体育館は満席だ。なにしろ、佳奈のバンド【モーターベッド】は小さなライブハウスだが出演している。

瑠璃は「けっこう盛況じゃないの。聞いてやるわ」鼻息を荒くしている。


【モーターベッド】が出てきた。体育館が沸く。


佳奈の6弦ギターがギャイイン!と空気を切り裂く。

体育館が震える。ダダダダ!嵐のようなドラムが入る。うねるベースライン。

ボーカルがデスボイスで叫ぶ。


盛り上がりが絶頂に達した。

その時、一人の少女がダイブした。オーディエンスに担がれ、人の渦の中を跳ねる。

白いセーラー服はぐちゃぐちゃに。

あろうことか、スカートはめくれあがっている。


航は絶句した。

「瑠璃・・・ここは体育館で、ただの軽音のライブだぞ・・・」


最前列に流れ着いた瑠璃は全力でヘドバンし始めた。

そんな瑠璃の姿に周りのオーディエンスも触発され、ヘドバンをし始める。

体育館のガラスが割れんばかりの熱気ができあがる。


過去最高の盛り上がりで佳奈のメタルバンド【モーターベッド】のライブは終了した。


瑠璃は息を切らせて航に駆け寄る。

「わ・・・悪くないわね。悔しいけど」

瑠璃の髪はぐちゃぐちゃに乱れ、セーラー服のスカーフはとれている。


そのとき、汗をかき、ギターを担いだ佳奈がやってきた。

「ありがとう。最高のライブになった。あなた、最高の【メタラー】ね」

瑠璃は「当り前よ。この星野瑠璃は誰よりもメタルを愛してるんだから!」


二人は固い握手をした。


航はどんな形であれ二人が仲良くなったことに安堵した。


「航!最高の彼女見つけたね。わたしの負け」佳奈はお手上げといった顔をした。


航は赤くなって「佳奈、彼女とかじゃなくて・・・」必死に言い訳をする。


佳奈は「じゃあ、彼女にできるようにがんばるんだね」そう言って笑顔で去って行った。


「航?彼女はなんて?」瑠璃が聞く。


「あ・・・いやなんでもない」


「あ、そう」…少し間が空く。

瑠璃の視界が歪む。


瑠璃はその場に倒れた。


「おい!瑠璃!!」





「最後までお読みいただきありがとうございました!少しでも面白い、続きが読みたいと思ったら、下部の【☆☆☆☆☆】と【ブックマーク】で応援していただけると励みになります!」

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