四話
おっかねえぇぇぇぇぇ!!
なんで俺父上に呼び出されてるんだよ!?
まだ(自爆)なんもしてないよ!?
青田買いのために全国の武将宛てに手紙を書こうと字を書ける人間と各地の事情に明るい人間探しただけだよ!?
「三十郎、何故呼びだしたか分かるか?」
「いえ、心当たりが全くございません」
「…(このような大人びた話し方をする子であったか?)お主が近頃妙な者を探していると聞いておる。何を考えておる」
「妙な者? はてさて何のことやら…」
「………」
「お、思い当たることも無きにしも非ずのような~?」
怖えよ! 実の子相手にその目をするとかマジかよ!?
知識とかあるって言ったって所詮5歳児だかんな!? メンタルも年齢準拠だっての!
「え~…各国の俊英と縁を結ぶために文を書こうかと思いまして」
「縁を結んでどうする。各々の家の内情を明かさせるつもりか?」
「まさか。そのような事など有り得ぬでしょうし、そのような者は俊英とは言えぬでしょう。あるとすれば、偽報を流して此方を揺さぶる事くらいですよ」
またまた~と笑い飛ばすと父上の眼光が一層鋭くなった。
「ひえっ。な、なにかあれば当家を頼ってくれるかと思いまして」
「なに?」
「家が他家に滅ぼされたり、当主と反りが合わなかったりして牢人になるときに縁を通じておれば、我らを頼ってくるかもしれません。万に一つでもそうなる者があれば大きな利になると存じ上げます」
「…そも、その程度の縁の者を頼る者などいると思うか? 仮にいたとして、それが使える者とは限らん。寧ろ無能者や不忠義者、間者であることのほう有り得ようぞ」
「元より百を打って一でも返れば儲け程度にしか考えておりませぬ。万の文より一の勇将にございます。相手も確かな者を選別しまする」
「…そう上手くいくものかの」
父上に言うとおりだ。普通そんな手など考えない。可能性なんて限りなく低いからだ。
しかし俺には知識がある。
思いつく限りでも沼田祐光、河田長親、山中鹿之介、荒木村重、明智光秀など牢人期がある名将も何人かいる。
彼らの内の一人でも俺の家臣になれば、それだけで一気に大勝になる。
「…まったく吉法師といい貴様といい、考えが読めんわ。…よい、思うがままやって見せよ。傅役に貴様の考えに合う者をつけてやる」
「え、傅役ですか?」
「そうだ。調子に乗ってこちらの内情を明かさぬよう目つけ出来る者をつけてやる」
え、それって監視役じゃない?




