魔の海域攻略編後編 傾蓋知己⑦
三番艦検証官「報告いたします!対象魔獣の推定迎撃数値は720と算出しました!」
アナ「720か、、、
確か相対追撃能力が、戦艦100、フリーゲートが20だっけ?
で、バァルジモアの戦艦を五隻沈めたヤツが530だったよな?
後衛と連携が取れねーから前衛の挟撃火力の理想値が900、
...そこから期待値をどんどん下げなきゃなんねーのか、、、」
シルフィア三番艦艦長「ジョフキンス、私の指揮の代わりをして。
私は旗艦の通信どうりアナ航海士の助言を受けます。」
ジョフキンス三番艦副艦長「し、承知しました。」
シルフィアはアナを睨みつけながら静かに主張していった。
シルフィア三番艦艦長「アナ、あなたが語った前衛の挟撃火力理想値900とは前衛五隻の戦艦とそれぞれの艦傘下フリーゲート各々四隻を足し合せて算出した数かしら。
特殊波到来前ならその数字を発揮出来たかもしれない。
でも現場は常に変化しているのよ。
特殊波到来後の各現場の情報は揃って無い状況での判断は無謀だわ。
何より、この艦は門番の引きつけを任務としている、他の艦は足でまといよ。」
アナ「もっといろいろ利用してみろって事だよ。
お前、任務の内容にこだわり過ぎて盲目になってないか?
...あるいはこの艦隊の環境がお前を盲目にさせちまうのかな?」
シルフィア三番艦艦長「...。」
シルフィア三番艦艦長「...聞かせて、私を暗殺する可能性って何?
...暗殺者に心当たりがあるの?
アナ、まさか貴方が暗殺者でした、ってオチはないわよね?」
アナ「別に暗殺者に心当たりなんかねーよ。
私は勿論違うし、三番艦の船員を疑っているわけでも、作戦の立案者のカルドス艦長を疑っているわけでもない。
シルフィアが暗殺される環境の構造が出来上がっている、
それをシルフィア自身が理解しているからこそ疑心暗鬼になり、お前の行動と実力を制限している事が問題なんだよ。」
シルフィア三番艦艦長「!!?」
アナ「これは妹のエレンのように各艦を比較する情報を確認してない上での私の偏見だけどな、お前を含めた三番艦がバァルジモア最強なんじゃないか?
あの門番、バァルジモア艦隊の歴代最強の魔獣なんだろ?
なのに三番艦の船員は誰も臆することなく、自分の役割をこなしている。これはすなわちリーダーであるシルフィアの実力を物語っている。
カルドス艦長の立案やカーター提督の反対がなかったのは勿論お前の実力を背景にしてるんだろうな。
だが、皇女でありながら魔の海域での危険な作戦を任せられるお前の心は鍵のかかった部屋に置き去りしたままなんじゃないか?」
シルフィア三番艦艦長「!!?...」




