魔の海域攻略編後編 参波到来⑤
ジュルヒム四番艦艦長は自分の立ち位置を憂いていた。
カリウス皇太子にアルゴラ大陸到達と最良の結果を持ち帰る事を宣言しつつも、自身の艦船の無力感を自覚していたからだ。
第一波後の大型魔獣については三番艦が単独で7体全て撃破してしまったからだ。
無力感と三番艦が行動をするなどという予想外の状況に晒されて、自分の役割を把握出来ずにいた。
シルフィア皇女の実力は知っていたが、今回のアルゴラ大陸派遣の任務において従来の冷笑的な評価を改めざるを得なかった。
ジュルヒム四番艦艦長「!!?
シルフィア皇女の活躍、、、
まさか神器継承権に影響を及ぼすのでは!?
カリウス殿下の立場はどうなる!?
危うい、、、危ういぞ!!」
そこに二番艦のカルドス艦長とカルロス船長が超巨大魔獣襲来の危機的状況にも関わらず、小型艇で移動する場面を目撃した。
ジュルヒム四番艦艦長「!!何だ!?カルドス、、、何をやっている!?」
ジュルヒム四番艦艦長(カルドスといた協力者の船長はバァクシン商会系列だったか、これまでバァルジモアの帝命ギルドの縄張りだった領域に食い込むために軍事評議会の重鎮とこの危機的状況で接触しているのか!?
、、、いかん、いまは三番艦の動向に凝視せねば、
カリウス殿下の立場が、、、
しかし、私などがシルフィア皇女の活躍に対抗出来るだろうか、、、
、、、まずい、軍事評議会の連中と真っ向から対立するのは得策ではない、、、
さりとて、今の私に何ができる?)
四番艦通信官「ジュルヒム艦長!通信が届いております!」
ジュルヒム四番艦艦長「!?」
四番艦通信官「五番艦のヒューイ艦長が直接の面談を申し出ております!
如何なされますか?」
ジュルヒム四番艦艦長「!?ヒューイ艦長が!?こんな時にか!?
馬鹿を言うな!超巨大魔獣という脅威がすぐ側にあってアルゴラ大陸上陸が目前に迫っているこの時にか!?
、、、いや、いい、乗船を許可してやれ、、、」
四番艦通信官「かしこまりました。」
ジュルヒムは考えるのに疲れていた。
何か具体的な成果を挙げたくとも具体性が乏しい今、特に成果も挙げていない五番艦の連中と寄り添うのも現実か、とジュルヒムは肩を落とした。
ジュルヒムは甲板にでるのをやめ、船長室で来客に酒でも振舞ってやるか、などと考えていた。
船長室に船員が来客を連れてくる。
ジュルヒム四番艦艦長「あー、ヒューイ艦長、よく来たな、
ん?
...隣にいるのは!?」
シラッド船長「お忙しいところ失礼します、ジュルヒム艦長。」




