魔の海域攻略編後編 弍波到来②
第二波の到達から状況が落ち着いてすぐ、エレンは再び星座を観測した。
そして疑念が確信に変わり、連絡用金属管を通じてシーラに連絡を取った。
エレン「シーラお姉ちゃん!!聞こえる!?今何してるの?」
シーラ「船長室でミラド船長を介抱しているわ、今さっき意識を取り戻したわ。」
ミラド「...エレン、どうしたんだ?」
エレン「ミラド船長もそこにいるんだね、ちょうど良かった!
みんなでやる事を提案するね!」
エレン「まずは私は魔の海域の波の観測しながらアルゴラ大陸到達の誘導、そしてシーラお姉ちゃんはミラド船長と一緒にカーネル騎士団の戦術兵器を使って七番艦にとりついている大型魔獣を管理、大型魔獣はすぐ殺しちゃダメだよ。」
ミラド「!?...アルゴラ大陸に到達する根拠は?
第一波と同じ状況を想定するならば大型魔獣の出現の可能性は?」
エレン「私の見立てだとこの異常な波は波と捉えるんじゃなくてアルゴラ大陸まで通じる海流と解釈すべきだよ。
あと、波と魔獣は別問題。
だって大型魔獣どころか小型の魔獣さえ降ってこないもん。」
ミラド「!?」
エレン「異常な波と魔獣の襲来が一緒になってやってくるって思い込みが混乱に拍車をかけてるんだよ。互いに関連してないとは断言出来ないけど2つの現象を個別に分析した方が現状を把握出来るよ。」
ミラド「...異常な波を海流に見立てるといったか、、、アルゴラ大陸に接近している情報はあるのか?」
エレン「うん、第一波の後と第二波の後で天体を観測してみたら、波の発生前より明らかに大陸に接近しているよ。
もうすぐ目視で大陸が見えるところまで来てるよ。」
ミラド「...七番艦を救出したのちに異常な波の及ばない圏外に脱出したのちにアルゴラ大陸に到達するわけか。」
エレン「うーん、七番艦を救出するのはその通りなんだけど、私は第三波を利用してアルゴラ大陸に到達した方がいいと思う。」
ミラド「!?何故だ?」
エレン「今は大量の魔獣の死骸がきっかけで前衛と後衛が分断されているけど、第三波を合図に混乱している艦隊を同じ方向に向かせることが出来ると思う。
今、旗艦船のカーター提督のところにいるアナならそう考えると思うよ。」
ミラド「!?」
シーラ「アナが旗艦船に!?どうりで見かけないと思ったら!」
ミラド「...アナが第三波を利用すると考える根拠は何だ?」
エレン「まず、比較対象の第一波と第二波を経験している事だね。
その経験を踏まえて航海士であるアナは異常事態後の海での自分の立ち位置を確認すると思う。アナは懐中時計も持ってるし、旗艦なら計測機器には困らないでしょ?
で、私たちと合流する方法を考えたとき、アルゴラ大陸にあるカルス・クロスを目指すか、あるいは異常波の法則を予想してそれを利用するか、
姉妹の勘だと後者かな。」
ミラド「...なるほど、では七番艦にとりついた大型魔獣を撃破するのではなく管理する理由は?」
エレン「私が観察した限りだけどもね、多数の魔獣、とりわけ大型魔獣を含む多数の環境で魔獣の撃破は好ましくないと思うよ。
!!第三波の前兆がある!
シーラお姉ちゃん!十番艦は予想通りバァクシン派だと思う、この状況でも何もしてないからね。
後はお姉ちゃんがミラド船長に説明してくれる?」
シーラ「...なるほど、わかったわ。」
ミラド「...どういう事だ。」




