魔の海域攻略編後編 青年立春④
スピリアルド伯爵「...魔女か、お前の想い女は何故魔女と呼ばれるのだろうな。
魔女と言う烙印を社会から突きつけられたのか、あるいは魔女と言う属性を生まれながらにして保有しているのか。」
ミラド青年「...分かりません。
...彼女は自分の他にも魔女がいる事、それと彼女本人や関係者が語っていましたが魔女とは魔王候補者と言う言い方があるようです。」
スピリアルド伯爵「魔王!?」
ミラド青年「!?何かご存知ですか?」
スピリアルド伯爵「...バァルジモアの宗教行事に関わるがあってな、まあ、結局の所、権力者達の交流の場の一つでしかないが、そのつまらない講釈の中で覚えている内容としてバァルジモアの建国に携わった人外の神話があるそうだ。」
ミラド青年「...それが魔王であると?」
スピリアルド伯爵「ふふ、現実主義者のお前に話す機会など無いと思っていたがな。
まあ、想い人が関わっているならば聞かずにはいられまい?」
ミラド青年「...私は虚と実を分けるために客観的事実を追求してるに過ぎません。
ましてや幼少期に魔女の魔法を見てしまい、魔女に絡む勢力争いを見せつけられれば、その目にした事実を思考しない方が非現実的です。」
スピリアルド伯爵「ふふ、なるほどな。」
スピリアルド伯爵「魔女に絡む勢力争いか、考えた事もない視点だな。
魔女と言う概念は権力者が不都合を闇に葬る方便の一つ、それが私の認識だった。
だが、お前の経験を踏まえると魔女という主軸が各々の立ち振る舞いに影響を与え得る存在、まさに権力だと捉え事が出来ると再認識できるな。」
ミラド青年「...何か魔女に関して具体的な事象や逸話をご存知でしょうか?」
スピリアルド伯爵「ふむ、私が直接客観性のある情報に触れた訳ではないという前置きがあるが、シュトラバルツのバァルジモアの追放と東方における魔女と聖女を取り巻く勢力間の争いだな。」
ミラド青年「!?」
ミラド青年「...シュトラバルツ?家系に受け継がれる名前でしょうか?
...バァルジモア追放が魔女とどの様に関係するのでしょうか?」
スピリアルド伯爵「全貌などとても把握できやせぬよ。
私が知っている事はシュトラバルツ家から魔女を輩出した事、
そしてシュトラバルツの家柄の者たちが辺境伯の領土で代々図書館を管理していた事だな。」
ミラド青年「!?」
ミラド青年「...魔女と呼ばれる存在が家系にいる事で迫害を受け、辺境伯の土地に逃れてきた知識階級の一族でしょうか?」
スピリアルド伯爵「あるいはバァルジモアの権力闘争の一環かも知れんがな。
いずれにせよ、ミルドランの領土に図書館を構えたのは確かなようだが、先程も語った辺境伯が戦死するに至る紛争があってな。その際にシュトラバルツの図書館も焼け落ちてしまったらしい。」
ミラド青年「...シュトラバルツの生き残りは今も辺境伯の領土にいるのでしょうか?」
スピリアルド伯爵「どうだろうな、確かな情報はないな。」




