魔の海域攻略編後編 青年立春③
ミラド青年「...ミルドラン外での社会構造を把握しているからこその選択肢と言えますね。
...私は文化的社会構造として魔女という存在は聖女という存在の宗教的構造上の対照的な存在と捉えています。」
スピリアルド伯爵「うむ、ミルドランで主流な経典には魔女の存在は確認出来ないが魔女と言う通念は確かに存在するな。」
ミラド青年「...ミルドラン東方では、魔女を崇めてたりするのでしょうか?
ドラゴンを討伐したのは聖女ではなく魔女である、といった置き換えが見られるとか、、、」
スピリアルド伯爵「うーむ、魔女崇拝か、辺境の地には魔女を崇拝する異端者がいる、などと囁かれるものだが、魔女を崇拝する、というより、中央権力が掌握していない連中を邪悪な魔女を崇拝しているとレッテル貼りしているに過ぎぬだろうな。」
ミラド青年「...実態はその様なものでしょうね。
...中央権力が把握してない魔女と呼ばれる異端者勢力を把握する意味合いは私はあると考えております。」
スピリアルド伯爵「なるほどな、東方の勢力図を把握したいのか。」
スピリアルド伯爵「ミルドラン東方は国境警備軍の鎮座している国境都市チルドを境としているが、ドラゴンをも撃退出来ると自負する国境警備軍の軍事力の秩序のお陰で近隣の東方はミルドランと左程変わらんな。
国境が隣接しているのは国では無く、自治都市群が連なっているな。」
ミラド青年「...聖女や魔女の概念もそれ程変わらないのでしょうか?」
スピリアルド伯爵「聖女や魔女の概念の違いか、寧ろ地理的に多大な労力を使わなければ交流も叶わないのに画一的なイメージを維持出来る方が異常だと私は考えるぞ。
お前自身は聖女や魔女にどんなイメージと期待を寄せているのだ?」
ミラド青年「...聖女は誰からも慕われる優等生、
...魔女は酒場で近寄りがたい連中とも躊躇いなく交流する魅惑の女性です。」
スピリアルド伯爵「ははは、わかったぞ、ミラルドルフ、お前は魔女に憧れてないるのだな!?違うか!?」
ミラド青年「...」
スピリアルド伯爵「良い良い、社会正義は取り敢えず学んでおかなければならぬものだが、女の好みは誰になんと言われようが自分で決めるものだからな。」
ミラド青年「...」
スピリアルド伯爵「...無理に答えなくてよいが、お前が目指しているのは幼少期に出会った魔女との再会か?」
ミラド青年「...はい。」
スピリアルド伯爵「...そうか、
まあ、魔女であるかは重要では無いな、惚れた女と再会したい、誰にも指図されるものではない。」
ミラド青年「...」
スピリアルド伯爵「...安心しろ、このまま誰にも語らず墓まで持ってってやる。」




