魔の海域攻略編後編 旧知新交②
アリウス七番艦艦長「...お聞かせ願いますか?」
シーラ「まず第一にその大火力が味方を傷つける諸刃の剣である事です。
先に例に挙げた最大級の損害を出した魔獣ですが、戦艦一隻では仕留められない事実を認められないで戦艦一隻での戦果に拘るあまり、結果として各戦艦が撃墜されていったのが教訓であると考えられます。」
アリウス七番艦艦長「...仰る通りです。」
シーラ「そこで戦術面の戦略として複数戦艦の多角化により、魔獣の行動抑制、波状攻撃による強靭な魔獣の再生力を上回るダメージを蓄積出来る様にしたと考えられます。」
マルス六番艦艦長「ま、そんなとこだ。」
シーラ「しかし、強力な火力がダメージを与えるのは魔獣だけではありません。
魔獣を誘導した味方の船や、魔獣を挟撃しても対岸にいる味方に魔獣を倒すための攻撃が当たってしまうリスクが伴います。
これは艦隊が巨大になればなるほど危険が伴うでしょう。」
マルス六番艦艦長「...そうだ、俺たちは魔獣ごと味方を殺す覚悟を求められている。」
アリウス七番艦艦長「...2つ目は何でしょうか?」
シーラ「2つ目は魔獣の耐久性はその巨体に比例するとは限らない、と言う事です。」
マルス六番艦艦長「!?どういう事だ?」
シーラ「マルス艦長、魔獣はどんな性質が脅威でしょうか?」
マルス六番艦艦長「それはなんといってもか脅威の再生能力だろう。まあ、再生と言ってもトカゲの尻尾のように似たような形状の部分が現れるとは限らないがな。
魚ぐらいの魔獣ならばまだいい、これが人間のサイズを超えて巨大化してくると頭を潰して心臓と思わしき所を潰しても活動を続けるからな。」
シーラ「その通りですね。
この世の動物は神々が設計したと言う思想の方々には、原型を留めない再生を繰り返す姿は、神の配慮を超えている、故に魔獣であると。」
シーラ「バァルジモア艦隊の魔獣の戦艦迎撃支援級とはどの様な基準なのでしょうか?」
アリウス七番艦艦長「魔獣の耐久性予測が相対数値を上回ると認定されます。
まず、迎撃能力が戦艦が100,フリーゲートが20,小型艇が1以下と計算する前提があります。」
シーラ「...戦艦が100,フリーゲートが20、そしてバァルジモア艦隊の戦艦あたり4隻のフリーゲート...
!!戦艦迎撃支援級の見積もりは80以上からでしょうか?」
アリウス七番艦艦長「!?お見事です!与えられた情報と既に知られている情報から答えを予想されるとは!海軍士官候補生の上位陣に食い込めますよ!」
マルス六番艦艦長「ふふ、辺境伯の部下は優秀、いや良いオンナじゃないか。」
ミラドは静かにほくそ笑んでいる。
シーラ「ありがとうございます。
しかし、バァルジモア海軍の士官に女性がなるのは厳しいと思われますが。」
アリウス七番艦艦長「確かにバァルジモアとは伝統的に保守的な側面がある事は否定出来ません。
しかし、ご存知の通り、三番艦のシルフィア艦長は女性です。
皇帝陛下の皇女と言う特殊な事情はありますが、カーター提督に実力を認められてこの艦隊の組織に組み込まれています。」
マルス六番艦艦長「はは、こんな優秀で美人は手放せないよな、辺境伯?
あんたらは男女関係はあるのか?」
シーラ「な!?」




