魔の海域攻略編中編 悪童訪問⑥
シーラ「どのような存在か確定していないドラゴンとの遭遇を前提にする、ではどのような準備が必要なのでしょうか?」
フィリップス団長「はは、私が質問しようとした内容を言われてしまったな。
やはり、訓練をしっかり受けて軍隊の大規模編成しかあるまい。」
シーラ「バァルジモア艦隊のたどり着いた答えですね。
しかし、艦隊の編成は莫大な費用を要します。
ただのドラゴン狩りでは意味が無い筈です。」
フィリップス団長「その通りだな。艦隊の編成については門外漢なのでどの程度の費用が必要か分かりかねるが相応の目的も必要だろう。」
ジェルミ「ドラゴンをぶっ殺した後の見積もりがもう出てるんじゃないかな?アルゴラ大陸での利益とかさ。」
ジェルミ「アルゴラ大陸は情報が少ない未知の大陸ではあるけれど前人未到では無い。
アルゴラ大陸の特産物が他の大陸でさばくことが出来るようになるなら他の国とドンパチするより利益が見込めるって国の上層部なら考える。まあ、保守派のジジイどもに散々足を引っ張られるだろうがな。
アルゴラ大陸に確実に到達し、帰って来れると分かれば出資する商人どもは必ずいるだろう。
カーラ「...。」
ジェルミ「そこのハゲたおっさん、ミラドが確かあんたがアルゴラ大陸に行った事があるって言ってなかったけ?」
カルム「はは、やっと会話に参加させてもらえますな。」
カルム「カルムと申します、
ジェルミ船長、フィリップス団長。
アルグ海域を一周してミラド船長に拾って貰った、と言った経歴です。
ジェルミ船長の先生、カーター提督にも、アルゴラ大陸到達を評価して頂きました。」
ケヴィン「カルムはカーター提督に皇后陛下が身につけている宝石の原石を提示し、アルゴラ大陸到達の信憑性を確認して頂けました。」
ジェルミ「ん〜ミラドやカーター先生が評価したなら本物かな。
でさ、アルゴラ大陸には何がある訳?」
カルム「そうですな、皇后陛下が身につけていらっしゃる宝石の鉱山はもちろんなのですが、私が印象に残ったのは菓子ですな。」
ジェルミ「...。」
シーラ「...菓子ですか?」
カルム「菓子が特別な食べ物でなく、女、子供、労働者と分け隔てなく、気軽に食べれた事ですな。それも一年を通していつでも気軽に食べれたのが私の思い出ですな。」
ジェルミ「...バァルジモアにも初代皇帝が持ち込んだとされる甘みがある植物で作った菓子があるけどさ、皇族でも収穫祭の時ぐらいしか食べる機会がないんだよね。
それを一年中身分に関係無く、か。」
フィリップス団長「はは、女、子供が喜びそうな世界だな。
私も質問をよろしいかな?」
カルム「何なりと。」
フィリップス団長「カーネル騎士団の職人は新たな試作品の着想に様々な希少な金属を求めている。そういったものの入手は可能かな?」
カルム「うーむ、私は学者の類いでは無いので明言は出来ないのですが、アルゴラ大陸にも職人と呼べる人々はおりまして、人々の需要に応えて様々なものを生産しておりました。
私が関心したのは一日の時刻を知る手段が人の手のひらに収まる事です。」
フィリップス団長「!?何と!?」
ジェルミ「...フィリップスはどう思う?今の話し?」
フィリップス「...。」
シーラ「...時刻を正確に把握する器具の小型...と言う事でしょうか?
フィリップス団長はどのように認識されましたか?」
フィリップス団長「...時刻計の小型化は職人たちの夢であり目標であると言える...。」
ジェルミ「...さっきの菓子の話しはまあ、信じてもいいさ。
バァルジモアの神話でも散々アルゴラは神々に約束された土地だって説明されたしね。胡散臭いけど。
でもさ、小型の時計?は実際目にしないと信じられないな。
魔女が空を飛ぶ、みたいにみんなが何故か信じてるけど実際見た奴なんているのか?」
するとカルムはもう壊れて動かなくなったのであろう懐中時計を皆に見せた。
フィリップス団長「!?!?」




