魔の海域攻略編中編 悪童訪問③
ジェルミ「流氷はこの辺でも見かけるかな?」
シーラ「ごくたまに小型艇で拾えるぐらいの氷の塊を見かけます。」
ジェルミ「ふむ、だが、北の氷河から生まれる流氷はまさに氷の山でね。
氷山が溶け出す際の水の流れでさえ船には命取りになり得る。
俺も色々やんちゃをしてきたが、命の危機を感じる思い出と言えば、バァルジモアの観測船での氷山を思い出すな。
氷の山がいきなり溶け出して隣の観測船を沈めたり、とかね。」
ジェルミ「だが、流氷が生み出す脅威はそれだけじゃない。
何だと思う?」
シーラ「...複雑な海流ですね。」
ジェルミ「御名答!
流氷の冷たい海流が暖かい海流とぶつかり、それが更に複雑な気象現象を引き起こしていまう。
そして船乗りにとって恐ろしい事が起きる。
何だと思う?」
シーラ「...複雑な海流と星座や日照も確認出来ない気象状況が船の現在地の把握を困難にしてしまいます。」
ジェルミ「そうだ!それが魔の海域の脅威の1つ目だ!」
ジェルミ「2つ目の脅威が海の魔獣だ。」
シーラ「...魔獣ですか?」
ジェルミ「せっかく魔獣狩りのプロフェッショナルがいるんだ。
ここはフィリップスに譲ろう。」
待ってました、と言わんばかりにフィリップス団長が顔を覗かせる。
フィリップス団長「シーラさんは魔獣と遭遇した事はあるかな?」
シーラ「...いえ、まだ一度も。」
フィリップス団長「ああ、そうだな。そもそも魔獣とは何か?から説明しないとな。」
フィリップス団長「そうだな、まず魔獣の逸話についてはどの様な話しを聞いた事がある?」
シーラ「...私が子供の頃に聞かされた話しでは、
なんでも、海に捧げられた魔女が復讐のためにドラゴンの様な魔獣になって人々を襲う、といった内容でしょうか。」
フィリップス団長「うん、俺も子供の頃に似たような話しを聞かされたよ。
しかし、実際に魔獣狩りをするようになってからカーネル騎士団では3つに当てはまる獣を魔獣と呼ぶ事にしている。
1つ、人間に毒となる存在を保有している事
2つ、魔獣は魔獣の性質の子供を産まない事
3つ、際限無く巨大化する事
以上の3つだ。」




