魔の海域攻略編後編 一波万波④
ファルスナルド将軍「…」
街道建設の最前線の将軍館にて、ファルスナルドは勅命の伝令を受けていた。
伝令使「親子三代に渡るミルドラン王都とカルス・クロスを結ぶ街道の建設の悲願、その中止と王都帰還の命令をお伝えしなければならないのは大変心苦しい次第でございます。
しかし、王都は将軍の御力を是非とも必要としておりますゆえ、何卒、勅命の快諾をして頂きたいと存じます。」
ファルスナルド将軍「…海が荒れているな…」
伝令使「え?」
ファルスナルドは穏やか海を眺めながら海の異変を呟いた。
伝令使「あ、あの、その、海の、、、状態を口にされたのでしょうか?
わ、わたくしには大変穏やか海を拝見しているつもりですが…
う、海が荒れているとは将軍の御心を反映している、と言ったところでしょうか?
わたくし、詩心に疎いもので…」
ファルスナルド将軍「…王都帰還の際に私の部隊も共に王都に連れ帰っても良いのか?」
伝令使「は、はい、もちろんでございます!将軍が帰還していただけるならば!」
ファルスナルド将軍「…それともう一つ、我らがもたらした街道の秩序、後任の者にも滞りなく再現することが王都帰還承諾の条件だ。」
伝令使「か、かしこまりました。
ファルスナルド将軍の要望は出来る限り、承るよう、王都から許諾されております。」
ファルスナルド将軍「…では、王都帰還命令を承諾しよう。
…このまま、祖父と父上が築いた街道を渡ってミルドラン王都へ帰還するとしよう。」
伝令使「誠に有難うございます。
…本音を言えば、私個人としては将軍には王都の争い事になど関わらず、街道の建設と秩序を守っていただいた方が多くの人々の幸福に直結すると思うのですがね。」
ファルスナルド将軍「…それでは辺境伯の二の舞だろう。
秩序とは個人の感傷から乖離するのは致し方のない事だ。」
ファルスナルド将軍(…エキドナ…貴方はこのような私の答えに納得してくれるだろうか…)




