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ドロイドサイリウム ー 漆黒の猫 序の章  作者: 三海怜


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序ー40話

両親を亡くし親族の家で育てられたヒデは、内向的な性格となってしまい友達も作れずに中学を終えた。そして突如遺産が入ることになった彼は高校合格を機に思い切って自立することになったのだ。それから彼の人生は上向きになり…不思議な漆黒の猫との出会いが彼の人生を変えて行く。


そして高校の同じクラスで知り合った漆黒の猫の美人主人と予期せぬ大冒険が始まった。その異世界での試練を経てヒデは知らず知らずに現実世界でも成長していくインキャの冒険譚である。


この物語は『序・破・急』の3章からなり、その続きは『ドロイドサイリウムー本編』へと繋がっていく。

2人はシールド(盾)を2つ受け取ったあと地下施設内の部屋に戻った。

そして、エリカがジェットに向かって「シェイプシフター・トランスファー!」といつもの号令を掛けると変形し、その中にシールド2つを入れ込みコントロールパッドで何やら操作しているのである。


そしてシールドを引き出した。

「もらったシールドの表面を対レーザー粒子でコーティングしたの。これでアンドロイド達のレーザー攻撃を受けてもディフューズして防げるわ!」と言って一つをヒデに渡した。

「ありがとう!じゃ、このシールドを使った剣技も必要になるね!」

「そうね! 今回のバトルシミュレーションをしながら今日はこのシールドを使って訓練してみましょう!」


2人はカフェでランチを取った後剣技場で訓練を始めた。

「カンカン、キンキン!」と訓練剣での音である。

「シールドを使うとまた違った戦い方になるんだね!?」

「そうよ! 敵の一撃を受け止めてから突く感じね! でも、これの利用価値はなんと言ってもレーザーヨケよ。」

「エリカ、ありがとう! 異世界での訓練で僕は色々と人間的にも強くなったような気がするよ!」

「ええ、確実に強くなっているわよ!そろそろ自信を持ってもいいのよ!!」

「元世界に戻っても、こんな気持ちは継続するのかな?」

「内面的精神的な成長はあなた固有のもの。どの世界に行っても同じよ!」

「カンカン!!キンキン!カンカン!」と剣技場に鳴り響いている。


「しかし クラスの仲間達は今頃どうしてるんだろうね?」

「そう言えば、私、部長に頼まれたメイド役があるんだわ!?」

「それって明日じゃないの?」

「そうだった!マズイ、忘れてたわ!!」

「アンドロイド達は急に攻めてくる気配はないから、明日1日は元世界に戻りましょうか!?」


「戻ってもこの世界は大丈夫なのかな?」

「人キメラのエンジェルが空からシティの構造を観察しているみたいなの。その情報でカテドラルまでの最短ルートを割り出すそうよ。とは言っても、ビーハイブはスカイスクレーパーの最上階にあるからね。あいつらアンドロイドはスピーダーで空を移動しているからわけないけど、地上から徒歩で上っていくのってできるのかしら??」

「じゃ 奴らのスピーダーを奪うことはできないの?」

「あれはアンドロイドごとに個体登録されていて起動の際に認証システムがあるらしいのよ。」

「なるほど・・・」とヒデは考えている。

「まあ、いずれにしてもその準備ができないと決行できないわね! だから、明日1日ぐらい大丈夫よ!」

「わかった!」


そして、2人は元世界に戻ってきたのだった。

「こうして戻ってみると不思議だね!? あの異世界のことがまるで夢の中のような・・・

でも、不思議なのがあの世界での経験でやっぱり僕はいろんな意味で強くなっているような気がするよ。」

「そうね、でも、色々な並行世界が存在するのは事実よ。それにどの世界に行ったとしても経験値は蓄積されていくの。」

「こうして戻ってみると、自然と胸が張れて前より自信があるのが実感できるよ! 前はおどおどしていたからね」と言ってヒデは苦笑いしている。


今日は部長から誘われたコスプレイベントの日だ。

「それはそうと・・・コスプレイベントの会場はメッセだったわよね!?」

「そうだね!電車を乗り換えて行くことになるね。」

「他のみんなも来るのかしら?」

「そりゃ、部長のコスプレ姿見たいって言ってたから来るんじゃないのかな!?」

「それじゃ、準備できたから行きましょうか!!」

ヒデは撮影用にお宝の一眼レフカメラに望遠ズームをつけて首からぶら下げ、コスプレ衣装が入った荷物をコロコロと転がしながら付き人のようにエリカの後に付いて行ったのだった。


会場の待ち合わせ場所に着いてみると、田中部長と浜田先輩はすでに到着していた。

「やあー エリカ!来てくれたか!! ありがとう! コスプレ衣装はバッチリか??」と部長が聞いてきた。

「はい!大丈夫だと思います。工藤・斉藤さんに選んでもらいましたから!」

「そうか! じゃ楽しみだね!」

浜田先輩が、「石塚が荷物持ちなのか? お前らもしかして付き合ってる??」と言ってきたのだが、

すかさず、エリカが、「部長と先輩みたいなものですよー!家が近くなんで手伝ってもらいましたー! それと石塚くんは今日はカメラマンをやってもらいます!」

と誤魔化したのだった。


「それじゃ、私らは会場に入って更衣室で着替えるとしよう!!」

4人は入場し、カメラを持っている男子2名は囲み会場があるフロアに移動し、女子2名は女子更衣室に入って行った。


すると、浜田先輩が、

「しかし、エリカちゃんって可愛いよな!! お前もそう思うだろ!!」と聞いてきたのだった。

「はい、可愛いと思いますよ、でも、田中部長もカワイイですよ! 野崎さんはハーフだから、でも部長は日本人の良いところを凝縮した感じでまるで別物ですよね!? 浜田先輩はこうやっていつもカメラマンで部長に駆り出されるんですか?」


浜田はまるで自分の彼女を褒められたいい気分になって、

「そうなんだよ!まあ、でも、僕はコスプレ撮影が大好きだから全然楽しくていいんだけどな。お前は?」

「中学からカメラは好きで、このカメラは僕の唯一の宝物なんですけど、なかなか恥ずかしくて女子は撮れなくて・・・

だから、今日は思い切って思う存分撮りたいと思っています!!」

「わかるわかる!」とデバガメ2人の気分は盛り上がりを見せていた。












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