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ドロイドサイリウム ー 漆黒の猫 序の章  作者: 三海怜


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序ー3話

両親を亡くし親族の家で育てられたヒデは、内向的な性格となってしまい友達も作れずに中学を終えた。そして突如遺産が入ることになった彼は高校合格を機に思い切って自立することになったのだ。それから彼の人生は上向きになり…不思議な漆黒の猫との出会いが彼の人生を変えて行く。


そして高校の同じクラスで知り合った漆黒の猫の美人主人と予期せぬ大冒険が始まった。その異世界での試練を経てヒデは知らず知らずに現実世界でも成長していくインキャの冒険譚である。


この物語は『序・破・急』の3章からなり、その続きは『ドロイドサイリウムー本編』へと繋がっていく。

そして次の日となった。


「おはよう!俺、清水って言うんだけど、君は名前なんだっけ?」と前の席の男が振り向き声を掛けてきた。

「おはよう! 石塚だよ。」

「石塚君か!部活何に入るか決めた?」

「うーん、どうかな・・・君は?」

清水も細長四角のメガネをかけた天然パーマの細身の男子学生だった。

この高校の男子は進学校のためかメガネ率が高いようだ。


「迷ってるんだよね〜 中学はテニス部だったんだけど、ここ軟式じゃん。どうせやるんだだったら硬式じゃないとなー。それに、なんか高校にまできて大変な体育会部活はやりたくないからねー。この高校入る時は偏差値ある程度高いけど出る時は下がるって噂だよな。それ入ってみてわかったよ。なんか、雰囲気的にだらける環境だよね。まあ、でも俺、天体とかに興味あるから地学部にでもしようかなって思っているんだ。」

「へえー、真面目なんだね!? 僕は漫研がいいかなって思ったりしているんだけど・・・」

「漫研って、アニメとか? なるほど・・・」

「うん、そうだよ。ちょっとオタクぽくてあまり人前では言いたくないんだけど、アニオタが集まってるんだろうなって。」

「そうか・・・そこまで行くってのもアリかな・・・」と考え込んでいる。


すると、2人の会話をなんとはなしに聞いていた隣の席の野崎エリカが、

「えっ、君、漫研に入るの? 私もよ!! じゃ、一緒に今日の放課後部室に行ってみましょうよ!」と言ってきたのだった。


そう、野崎エリカとは昨日始業ギリギリに入ってきたあのハーフの綺麗な女子だった。

「えっ、君もアニメ好きなの?」と驚きながらこの美女に勇気を振り絞ってドキドキしながらも聞いてみたのだった。

「そうよ、昨日自己紹介で言ったじゃない!? 聞いてなかったの?」

「ああ・・・」いきなり失敗してしまったようだ。


清水もその会話に反応し、

「そうなんだ!? 俺もアニメも好きなんだよな。そうか・・・じゃ、参考までに俺も行ってみようかな?」

「じゃ、みんなで行ってみましょう!」


隣の野崎エリカは明るい性格で息を呑むほどの美貌である。

ヒデはあまり意識していることがわからないように、それに相手にも意識させないようにとバレないように横目で眺めている。『金髪のロングヘアーに青い瞳、すっとした高い細い鼻 ハーフとは言ってはいたがどちらかといえば白人に見えるよなー。しかし、美人さんの近くにいるとこんなにもドキドキするのか!? 僕ってやっぱりこんな外人顔が好きだったんだな!? だから、日本人の女の子には今まで興味が湧かなかったのか!? 2次元好きなんだなと思っていたのに・・・」

と意識してしまった石塚は隣にエリカの存在を感じて体が熱くなり勉強どころではなくなってしまっていた。


そして、初日の授業は無事終わった。

「ねえ、君、漫研行きましょうよ!!」といきなりエリカはヒデに声をかけてきた。

『ついにお声がかかったか!』とニンマリしながら、

「ああ、わかった。じゃ行こうか! 清水も行くらしいから」と2人だと緊張し不安なため前に座っている清水にも声をかけた。

そして、3人連れ立ってギクシャクしながら部室が並ぶ3階に上がって行ったのだった。


『トントントン』なぜか石塚が代表して漫画研究室のドアを叩いた。

すると、「どーぞー」という力無い声での返事が返ってきた。


石塚はドアを開けて、「僕たち1年生なのですが、漫研に興味があって来てみました。」と緊張しながらも代表して言うと、

「あっそー。うち特に募集はしてないんだけどねー でも、アニメ好きなら大歓迎だよ。」と部長らしき先輩がひとり四角く大きなテーブルで漫画を読みながら座っていた。

彼もまた四角いメガネをかけたボサボサ頭の小太りで見るからにアニオタっぽい容姿である。


「もしかしたら部長さんですか?」と清水が言うと、

「いやー、俺は2年生。3年生で田中先輩っていう人が部長をやってるんだけど、3年生になったから受験であまり来れないって言ってたわ。だから、部員としては俺だけなんだ。1年生が入らない場合は来年は廃部だね。」


エリカが「えっ、部員は1人だけなんですか?」と聞くと、

「そうだよ、漫研なんかに入っているとモテないからじゃない!? でも、珍しく君は美人さんだね!アニメ好きなの?」

「はい、そうです! でも、観るだけですけどね。」

「まあ、僕もそうだよ、部長の石井先輩は上手いんだけどね〜」


そして、不安になってきた石塚であるが、担任が部活には絶対何かしら入れと言っていたのを思い出した。

「すいません、先輩。漫研の活動ってどんなことをやるんですか?」

「活動? そんなのないよ。アニメに関してダベるだけ。石井先輩はコンテストとかに出たりはしてるけどね。」


すると、もう2人が入ってきた。

「えっ 須藤と浅井??君たちも?」

「あっ、石塚じゃん! 色々見て回ってるんだよ。君は漫研に入るの?」と浅井が言うと、

須藤が、「あっ、君はハーフのエリカちゃんじゃない!? そう言えば、アニメ好きって言ってたよね!?」

「じゃ、俺たちも漫研にしようかな〜!?なんちゃって。 浅井どうする??」とネアカっぽくニヤけていた。

「中学の時は運動部の方が進学するのにイメージいいとか言われて騙されたけど、もう高校生なんだから文化部でもいいんじゃないかとも思ってたんだよねー」

「じゃ、みんなで漫研に入ろうぜ!! 清水だよな!? 君もHクラスだろ??」

「おー そうだよ!」


すると、先輩の浜田が、「じゃー君たちお試し入部すれば!? 1ヶ月だけ。よければそのままいればいいし、やだったら遠慮なく他に行けばいいし。それだったら蟠りないだろ?」

清水が「そうですね!先輩! 俺たちが入れば5人プラスですしね!」と言うと、

「いや、昨日の時点ですでに1年生の女の子が2名入るって言ってたから、もし入ればそれで一年生は7人になるな。」

「そうなんですか!? 女子??」

「うん、いかにもオタクぽい子達だったけどね。」

「・・・・・」

「じゃ、それでもイイんだったら、入部する人は明日も来てね。はいはい、じゃ今日の説明会は終了!!」と、浜田は皆を追い出したのだった。


そもそもの3人に2人プラスになり、言われるがままにその5人は下校体制となった。

須藤と浅井の2人はエリカに興味があるらしく、何やら熱心に3人で話しているようだ。

「清水、僕帰るよ。じゃ、また明日な。」

「おっ じゃ明日も漫研来るんだよな?」

「ああ、そうする思うよ!」


ヒデがその場を離れたのに気付いた野崎は、

「あっ、石塚くーん!!」と呼んだのだが、その時はすでに石塚は声が聞こえないところまで行っていたのであった。




学園モノからのスタート。さあ、どうなるのか? ブックマークお願い致します!!

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