序ー22話
両親を亡くし親族の家で育てられたヒデは、内向的な性格となってしまい友達も作れずに中学を終えた。そして突如遺産が入ることになった彼は高校合格を機に思い切って自立することになったのだ。それから彼の人生は上向きになり…不思議な漆黒の猫との出会いが彼の人生を変えて行く。
そして高校の同じクラスで知り合った漆黒の猫の美人主人と予期せぬ大冒険が始まった。その異世界での試練を経てヒデは知らず知らずに現実世界でも成長していくインキャの冒険譚である。
この物語は『序・破・急』の3章からなり、その続きは『ドロイドサイリウムー本編』へと繋がっていく。
そう、エリカは見事にヒデの前で敵アンドロイドを粉砕したのだった。
辺りにはアンドロイドの爆発音が轟いている。
シェイプシフターに戻ってきたエリカに対して、
「すっごいね!! エリカ!! こんなに君が強いとは思っていなかったよ!!」とヒデは驚き、まるで戦闘映画でもみたかのような顔で感激しているのだ。
エリカ的にはこの世界にアンドロイドが残したレーザーマシンガンの騒音と爆発音が気がかりだったのだが、それに反応したこの世界のアンドロイド達が来るとまずい状況になると思ったため早々に元世界に戻ることにした。
「さあ、厄介な事になる前に戻りましょう!!」
ジェットはリープモードになり、再度元の世界に戻ってきたのだった。
「これで、直近のアンドロイドの脅威は去ったわね!」
かくしてこの夜に起こった戦闘はもちろん誰も知らない出来事となり、2人は予定通り明日のデートを決行できることになったのだった。
「これで、邪魔者がいなくなったから明日は念願の原宿に行けるわね!?」
「だね!よかったよ! 楽しみだね!!」
「今夜は初の戦勝記念ということで、またファミレスで食べましょうよ!」
「そうだね、エリカは頑張ったからね!!そうしよう!」
ひとまず一難さった2人は安心した表情に変わっていた。
まるで普通の高校生のように夕食を食べながら、
「しかし、今週は気が気ではなかったよ!どうなることかと思っていたからね。」とヒデが本心を語ると、
「これで、私が『つ・よ・い』ってことわかってもらえたのかしら??」
「そりゃそうだよ!! しかもあんなに早く決着がつくなんて!! 僕も早く君に剣技を習いたいな。」
「わかったわ、明日から少しづつ、あの廃屋の庭を借りて訓練しましょうか!?」
「わかった!、僕も自分の命を少しでも守れるように努力するよ!」
「それじゃ代わりに明日原宿・表参道・代々木公園の案内を宜しくお願いしますね!」
「お安い御用だよ!」
と、2人の仲はこれを切っ掛けに更に深くなっていったのであった。
そして、ヒデはこの美少女を目の前にしても今では抵抗なく話ができるように成長していたのだった。
そして、無事楽しみにしていた週末デートも終わった。
表参道駅で降りて、表参道やキャットストリートを散策し、とんかつの老舗の本店でランチを食べた。
2人は彼氏彼女のように手を繋ぎながら明治神宮を参拝した後は、代々木公園まで足を伸ばした。最後には原宿駅に戻り観光客のように竹下通りをそぞろ歩きをし明治神宮前駅より帰路に着いた。
まるで普通の学生カップルのようにドキドキしながらこのひと時を過ごし青春の一コマを満喫したのだった。
「ヒデ、私、久々に楽しかったわ!ありがとう!」と言って、最寄駅からの帰り道エリカはヒデの頬にキスをした。
ヒデは驚きと嬉しさのあまり思わず赤くなり、気づくとエリカをギュッと抱きしめてしまっていた。
「エリカ、こちらそこありがとう! 君がいてくれて僕は本当に幸せだよ!」
そして、普通の学生としての月日があっという間に過ぎて行き、漫研も退部者がいなかったためにめでたく部として満額の部費をもらえることになった。そして、瞬く間に1学期の最終日となったのだった。
「いやー おめでとう!! 初めての満額部費だよ! 今日はそれを祝うために田中部長も来ているぞ!!と言っても只今コスプレ準備中だけどな。」
「えっ、田中部長が??」
「早く会いたいな!」
すると、「はまだー!!」と呼ぶ声が・・・
濵田先輩は「はっ はいー!!」と言って舎弟のようにパーテーションの方に走っていった。
「はい!みなさん!では、田中部長のご登場でーす!!みなさん、ハクシュー!!」
部員はみんな固唾を飲んで拍手をし始めた。
そして、田中部長はコスプレ姿で登場したのだった。
「わー マジ? かっわいいー!!」
「やばい! 鼻血出そう!!」
「エロカワ!!」
田中はバニーガールのコスプレでのご登場であった。
実は田中はバニーが大好きなのである。
ブラックのバニー衣装にピンクのウィッグ
田中の顔はメイク効果もあるが、まるで2・5次元のキャラクターと化していた。
「田中部長! 一緒に写真撮ってもいいですか??」須藤が歩み寄ってきた。
「いいぞ!今日は特別に許そう。妾は今日は機嫌がいいからのー!!はっはっは!」と笑顔である。
そして、部室はまるでコスプレ会場の囲みのような状態となり撮影会が始まっていた。
もちろん男子部員もそうであるが女子部員も興奮の大喜び状態であった。
「おっ、キミ!! そう、そこのキミだよ!」とエリカを指している。
「はい!先輩、なんでしょうか??」
「キミ、かっわいいねー 名前はなんだい?」
「はい、野崎エリカです。」
「エリカちゃんかい! 名前もかわいいね〜」
「キミに部長直々のミッションを与えよう!! これは栄誉なことだぞ!」
「は、なんでしょうか?」とエリカもこの独特な存在に緊張しているように見える。
「夏休みにコスプレイベントがあるのだ。妾は受験勉強で忙しいのだが、それだけは息抜きのために参加するつもりなのだ。そのイベントにキミを妾のバディーとして任命しよう!」
「えっ すごいですねー!! おい、野崎! これは名誉なことだぞ!! 部長のメイドになるんだ!」と浜田は驚いている。
「えっ 私がメイドのコスプレするってことなんですかー??」




