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ドロイドサイリウム ー 漆黒の猫 序の章  作者: 三海怜


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序ー21話

両親を亡くし親族の家で育てられたヒデは、内向的な性格となってしまい友達も作れずに中学を終えた。そして突如遺産が入ることになった彼は高校合格を機に思い切って自立することになったのだ。それから彼の人生は上向きになり…不思議な漆黒の猫との出会いが彼の人生を変えて行く。


そして高校の同じクラスで知り合った漆黒の猫の美人主人と予期せぬ大冒険が始まった。その異世界での試練を経てヒデは知らず知らずに現実世界でも成長していくインキャの冒険譚である。


この物語は『序・破・急』の3章からなり、その続きは『ドロイドサイリウムー本編』へと繋がっていく。

「ヒデ、未来からのアンドロイドと遭遇したからとりあえずやっつけてきたわ!」と勢いよく笑顔で部屋に入ってきた。


「あっ、エリカ大丈夫だったの?? 心配したよー!! えっ,今アンドロイドって言ったよね?」

「そうよ!とりあえず海上で空中戦に持っていって、レーザーを1発喰らわせてやったわよ! さすがジェットね!!」

「空中戦?? そうか、とにかくよかった!」とヒデはどんな状況であったのか想像ができず首を傾げながらもすでに黒猫に戻っているジェットを抱き抱えてなぜなぜしてあげた。


「しかし・・・空中戦ってすごくない!? でも、こんな状況ってアンドロイドがいる限り続くことになるんだよね??」

「そうね。私もこれからどう対応しようかと考えているところなの・・・」

「困ったね〜・・・ この前リープした世界に連れ込むっていうのは??」

「えっ それ、いいアイデアね!それはありよね。でも、私たちをロックオンしないと同じ世界へは行けないはずだから、わざと誘導する必要があるわね。まあ、彼はスピーダーの破損箇所を修復する必要があるから、今度動きだすのは早くても今週末ってところね。」

「じゃ今週末は2人でデートだったけど、こっちが優先になっちゃうね!」とヒデは残念そうである。


「作戦的には金曜日の夜にジェットが囮になって誘き出すとしましょう。

そして、奴がくる!

私達がシェイプシフターに乗ってリープするところを見れば、

必ずと言っていいほど、プログラムされたアンドロイドだから私らの行き先をロックするはずよ。

そして、あの異世界の森に引き込んでと、

そこでバトルってシナリオでどうかしら!?」


「でも、僕はその時はどうすればいいのかな?」

「そうね、ヒデは、シェイプシフターの中にいてもらえればいいかな。防御シールドを張っておくわ!」

「そう、わかった! 決行は金曜夜なんだね!」

『この重要な時に僕は何もできないんだ…』と肩をガックリ落としていた。


そして、エリカの予想通りメイルアンドロイドはシェイプシフター修復のために今のところ動きはなかった。

しかしながら、あの程度の修復であれば2、3日あればできるということだから、

やはり、勝負は金曜夜になるのであろう?!


さてさて、その日の夜になった。

敵の漆黒の猫を探知したジェットは鎌をかけて予定通り誘い出しに成功したのだった。

そして、エリカとヒデは町外れの廃屋の庭でスタンバッテいた。

「どうやら、敵の猫はジェットの後を追いかけてきているわ!予想通りに引っかかったわね!!」

「そのアンドロイドは絶対来るのかな?」

「絶対くるわ!なぜならアンドロイドって非効率なことはしないようにプログラムされているから。」


少し待っていると、ジェットが敵猫に追いかけられる風に現れた。

エリカがすかさずジェットを確保すると、お決まりの呪文を唱えてシェイプシフターに変身させた。

彼らが振り向くと、やはり予想通り猫の後ろにはアンドロイドが付いてきているのであった。

「ヒデ、予定通りね! じゃ、いくわよ!!」

「りょうかーい!!」と、シェイプシフターに乗り込み前回リープした座標にオートリープするアイコンをゆっくりとタップした。


それを目視したアンドロイドは『なんだ、あいつら、異世界へリープするのか?と気づき彼の黒猫を抱き上げた。

すかさず自分の猫をシェイプシフターに変換させると案の定エリカのジェットをロックオンしたのだった。


そしてエリカ機が消えるとアンドロイド機も引き込まれるようにこの世界から消えていった。

誘き出しは成功である。

前回のようにリープしたエリカ機はあの未来世界の森の上空を飛んでいた。

その後をアンドロイド機も追ってきているのだ。


敵を引き離した2人は木々がまばらな場所に着陸し森に隠れて敵の反応をまっている。

アンドロイド機も同じ場所に着陸するとレーザーライフルを手にし現れたのだ。


「いいわね! ここまではシナリオ通りよ! でも、あいつレーザーライフルを持ち出したわね!!

じゃ、ここにシールドを張るから、ヒデ、絶対に外に出ちゃダメよ!!」

「わかった!気をつけてね!!」

と、エリカも機の外に出たのだが、その瞬間を彼はレーザーライフルで撃ってきたのだった。

「ピュンピュンピュンピュン!!」

そう、この世界では銃火器が禁止されているのだ。


エリカはそれを機敏に回避し、流れ弾はジェットに当たってはいるもののシールドで防がれている。

そして、エリカはまず右腰のホルスターにあるレーザーガンを抜いてアンドロイドを撃った。

その後間髪を入れずに左腰のレーザーソードを抜くと、ヒデが今までに見たこともない速さでホップ・ステップ・ジャンプとアンドロイドに向かって変則的に突進していった。

そして右手でガンを連射しながら左手に構えていたレーザーソードで左下から右上に向けて大きくすくい上げるという肉薄の場面をヒデは目の当たりにしたのだった。


すると、その攻撃の速さを防ぎきれずになんとアンドロイドの体は真っ二つに切り裂かれたのであった。

エリカは間髪を入れずに倒れ込んだアンドロイドの頭部にソードを刺しこんだ。

彼の機能停止の信号を受信したアンドロイドのシェイプシフターは浮き上がり危機回避のため再リープをするところであったが、これまた間髪を入れずにエリカが撃ったレーザーガンが見事命中し粉々に粉砕したのだった。


ここでシャイプシフターに逃げられると、また新たなメイルアンドロイドが送られて来るからなのだ。

「メイルアンドロイドとシェイプシフターも破壊完了したからこれで一件落着ね!!」

エリカは満足な表情になっていた。




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