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第9話 第十階層主、最速討伐
十階は闇の玉座だった。
そこにいたのは、影でできた巨大な騎士。第十階層主《終の門番》。歴代の先輩たちを跳ね返してきた壁だ。
――『RTA』:初見ボス。パターン解析を開始します。目標、初見最速。
「解析、追いつくか……?」
「あたしが時間を稼ぐ」陽菜が祈杖を掲げた。「みんなが動けるように、絶対に回復を切らさない」
「俺が斬り込む!」大和が前に出る。
「弱点は装甲の継ぎ目。攻撃の三パターン目に必ず露出する」詩織が読み上げる。
▽
門番の剣が振り下ろされる。RTAが軌道を線で描く。俺は半歩で避け、大和が受け、陽菜の光が全員を包む。
一パターン。二パターン。そして――三パターン目。継ぎ目が開いた。
「今だ。石、全部いく」
俺は貯めた石を、最後の一個まで注ぎ込んだ。天井到達。確定演出。虹色の光が渦を巻く。
――SSR『一撃必殺の反則剣』を獲得しました。
「はは、出来すぎだろ」
みんなが作ってくれた隙に、ガチャが引き当てた最大火力を、RTAが最適な一点に叩き込む。
外れスキル二つが、たった今、伝説になった。
影の騎士が、音もなく崩れ落ちた。
「「「討伐ぅぅぅ――!!」」」




