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第7話 全員ぶんのガチャ
七階の巣を抜けたところで一度地上に戻った。十階まではあと三階。だが敵は強くなる。俺一人が速くても、みんなが置いていかれたら意味がない。
「装備を配る」と俺は宣言した。「石、貯めといたから」
▽
部室で、俺は全員のために回した。単発じゃない。天井まで積んだ本気の連ガチャ。
「大和にはこれ。SR『勇者(仮)の大剣』」
「仮ってなんだよ仮って!」
「でも切れ味は本物」
大和は文句を言いながら、嬉しそうに素振りを始めた。
「詩織はSR『解析の片眼鏡』。鑑定の射程が伸びる」
「……悪くない。ありがと」
クール女子が、初めて少しだけ口角を上げた。
「陽菜は――」
最後の枠が、金色に光った。SSR。心臓に悪い。
――SSR『癒しの祈杖』獲得。
「え、ええっ!? こんな高そうなの、いいの!?」
「回復役が倒れたら全員終わる。一番いいのが要る」
「……りっちゃん、たまにちゃんとしてる」
「たまには余計だ」
自分の枠では木の棒が三本出た。安定の外れ。でも枕はもう持ってる。俺の装備はそれで足りる。




