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第13話 深層一番層、様子見RTA
遠征装備を整えて、俺たちは新しい階段を降りた。
降りた先は――空だった。地下のはずなのに、偽物の空が広がる草原階層。学園ダンジョンとは規模も空気も違う。
――『RTA』:未知領域。地形スキャン中……広域すぎます。
「線が、薄い」
俺の最短ルートが、ここでは頼りにならない。RTAは既知の情報があってこそだ。初見の、しかもこの広さでは。
「なら、あたしたちの出番でしょ」陽菜が地図を広げた。「手分けして情報を集める。詩織ちゃんの解析、大和くんの索敵、あたしの応急。りっちゃんの線は、集めた情報を繋ぐのに使う」
「……お前、指揮うまくなったな」
「誰かさんが寝てばっかりだからです」
▽
情報が集まるほど、俺の視界の線は濃くなっていく。夕方には草原階層の最短横断ルートが完成した。
そして横断の途中、それを見た。
草原の真ん中に立つ、白い石碑。刻まれていたのは、読めるはずのない文字なのに、なぜか読めた。
『選バレシ者ヨ。汝ノ二ツノ力ハ、此ノ扉ヲ開ク鍵ナリ』
「……二つの力って」大和が俺を見る。
「ガチャと、RTA」
外れスキルが、鍵。どういうことだ。石碑の下で、RTAのタイマーだけが静かに進んでいた。




