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ガチャとRTA持ちだけど、早く帰って昼寝したい  作者: parade
第二章/『本物のダンジョンと、昼寝の防衛戦』

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第11話 穴の底から、呼んでいる


 第十階層主を倒してから二週間。俺の生活は理想に近づいていた。放課後、部室、SSR枕、昼寝。完璧なルーティン。

 なのに最近、夢見が悪い。


 ――深イ。深イトコロヘ。オイデ。


 誰かが呼ぶ夢。目が覚めると、決まって校舎裏の穴のほうを見てしまう。

「りっちゃん、顔色悪いよ?」

「枕の性能でも消せない夢がある」

「それ普通に不調だから!」



 異変は俺だけじゃなかった。学園ダンジョンの一階に、地図にない下り階段が現れたのだ。攻略済みの十階の、さらに下へ続く階段が。

 調査に来た協会の職員が青い顔で言った。

「……《深層接続》です。学園ダンジョンが、地下の未確認大規模ダンジョンと繋がった。前例は三件。三件とも、都市が一つ消えています」

 部室が静まり返った。

「放置すると、どうなるんですか」と詩織。

「モンスターが溢れます。推定、三十日後に」

 俺は枕を抱えた。部室が消える。学校が消える。昼寝の場所が、全部消える。

「……で、協会の精鋭はいつ来るんです」

「早くて四十日後です」

 計算が合わない。誰かがやるしかない。視界の隅で、RTAが勝手にタイマーを起動した。


 ――新規計測開始:『本物』攻略RTA。制限時間、三十日。

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