大巫女の願い
大巫女の願い
北川辺の広場では、老人たちが集まり、草を編んでいた。
子供達が走り回っていた。
リーダーは、広場の前で大きく息を吐き、どうしようかと思っていた。
すると、広場の先にあった小屋から侍女が現れた。
「リーダー、大巫女がお待ちです。」
リーダーは、驚いたが、大巫女の導きだろうと思い、ついて行った。
小屋の中に入ると、焚き火の前に大巫女が座っていて、こちらを見ていた。
「大巫女様、ケヤキのリーダーです。巫女に言われ来ました。」
「ようきた。ま、そこに座れ」
大巫女に言われるまま、リーダーは、焚き火の前に座った。
「ケヤキの巫女は代替わりをしたのか?」
大巫女に振られ、リーダーは答えたのだが、大巫女の言葉に疑問が生まれていた。
「はい、そうですが、、、大巫女様は、ケヤキの小屋に来られたのですか?」
大巫女は、静かに首を振った。
「違うぞ、我は鷹を通じて、ケヤキの木に伝えたのじゃ、反応が違ったから、代替わりをしたのかと思ったのじゃ。」
「はい、ケヤキの集落を作った巫女は、昨年、亡くなり、いまの巫女に代わりました。」
「そうか、ケヤキの巫女が亡くなったのは理解していたが、新たな巫女もそこそこの力があるのうぉ。」
「大巫女に認められ、感謝します。」
「巫女に力があるのは良い事じゃ」
「大巫女様は、鷹を通じて、我らを見ておいでですね。恐れ入ります。」
「は、は、は、我は、鷹と仲良くしている。じゃが、関東の巫女達との連絡が、近頃途切れておる。移動するグループの力を持つソナタに頼みたいのじゃが、いかがだろうか?」
「はい、大巫女様のお申し出、謹んでお受けいたします。」
「おおそうか。よろしく頼む。何やろ西の方から新しい力が生まれておるようじゃ、皆に確認してきておくれ、私の名を出してきてくれ」
「はい、分かりました。」
リーダーは、小屋を出て、丸木舟でケヤキに戻った。
ケヤキの巫女に大巫女の指令を伝え、後を頼むと出かけることにした。
ケヤキの集落は、ケヤキの巫女の小屋を中心に右側に女小屋と左側に男小屋があった。
リーダーは男子屋で、弓と矢を準備し、細工師の小屋から加工した石を袋に詰めて、腰に巻きつけて持っていくことにした。
リーダーは、移動するグループとしての動きを理解していたので、一人での移動も容易だった。
利根川を丸木舟で渡り、対岸の湿地帯を土を探しながら進みます。
道はない。
しかし、土が見える場所を選び東に向かって進み、川や池を避け湿地帯を外して歩いていく。
雑木林の所で気配を感じ、弓を使い、小動物を捕獲、今夜は、そのまま火を焚き、夕食を食べ明日に備えた。
左上に北極星が光っていた。
夜の雑木林で木を背にひと眠りした。
夜風が静かに過ぎていった。




