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忘れられた王国  作者: 熊さん
第二章:弥生化の波
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シカ狩り

シカ狩り



広場に大巫女が小屋の前に立ち、その前の焚き火がバキ、バキと燃え上がっている。


大巫女の周りで、侍女たちが踊っていた。


親父たちが、その横で見守っている。


権現堂の巫女達がやってくる。

ケヤキのリーダーも集落の者共を連れてきた。


ケヤキの仲間に女も混じっていた。


大巫女が目を空けて皆を睨んだ。


「皆のもの、よくぞ集まった。今日は、天気もよく、風も順調だ。」


皆が、オーっと大きな声を上げた。

ケヤキのリーダーが声を上げる。


「権現堂の巫女様、皆様、我らが、二人づつ、先導します。タイミングは、伝えているので、彼らが、案内し、合図を入れます。」


皆様に、宜しくお願いすると激をいれ、大巫女が、にこやかに彼らを見送った。


場所は北川辺より、上流の場所だった。

湿地帯の先の茂みのある場所にケヤキの者が先に入り、シカをゆっくり追い込んでいた。


権現堂の巫女達を、風下の茂みの中に隠し、その後から北川辺の親父たちを引き連れていった。


ケヤキの者共が、シカの群れを川辺に追い立てていた。

その後にリーダーともう一人が竹弓を構え、ついていく。

さらに数人が後を追っていた。


川辺でシカが水を飲み始めていた。


追い立てているケヤキのものは、シカ皮を身に着け匂いを誤魔化してる。


オオジカが、尻の尾をピクリと動かし川に頭を下げ、水を飲もうとした時、


権現堂の巫女が立ち上がると、次々に矢を持つ男が立ち上がる。


シュン、シュ、シュ、シュ、シュ 


「もう一射」


と、権現堂の巫女が叫ぶと、さらに


シュン、シュ、シュ、シュ、シュ


するとその後ろから、オーという声を出して大きな網をもった男たちがシカを捉えられる。


リーダーが、叫んだ。


「もう一射、放つぞ。」


シュン、シュシュシュシュシュ


北川辺の一匹用の網を持った男達が、襲い掛かり、ケヤキの者共も、襲い掛かる。


逃れたシカをリーダーが、さらに射抜いた。


ウォー、一斉に皆が叫んだ。


大網が四頭、一匹づつが、北川辺が四頭、ケヤキが三頭、網も使わず、権現堂の竹弓の餌食になったのが二頭、合計、十三頭の収穫であった。


これを血抜きし、足をそろえて、木を使い、皆で運ぶのが大変だった。


権現堂の巫女と北川辺の親父、リーダーが先頭になり、北川辺の広場まで行進した。


集落に入ると子供たちが、何事かと近寄って来て、はしゃぎ回った。


皆は笑顔でそれをなだめながら、広場へと向かうであった。


ピー


空高く鷹がくるくる回っている。

広場に入ると、大巫女が出て来た。


風が吹いている。


ケヤキの小屋のケヤキも風を受けて、サラサラとなびいていた。


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