北川辺の宴会
北川辺の宴会
ケヤキの集落では、直ぐ近くの荒川側に竹林があった。
リーダーは、権現堂の巫女から譲り受けた技術者を連れていき、竹の選定、竹林の今後の育成などを相談した。
ケヤキの竹弓は、この後、ケヤキの特産物となった。
権現堂でも微高地の川沿いに竹林があり、竹弓の力は続いた。
ケヤキや権現堂で、竹弓が動き出すと、北川辺でも、竹弓を使うものが出て来た。
移転した権現堂の暮らしは、2年も経つと落ち着いてきた。
そこで、北川辺の大巫女が巫女を集めて宴会を行うことになった。
その日、権現堂の巫女が体格の良い若い男を2人連れて、北川辺の広場に集まった。
リーダーも巫女を連れて、広場に到着した。
「権現堂の巫女様、暮らしは落ち着きましたか?我らも、ようやく、竹弓を作れるようになりました。
ありがとう御座いました。」
「おお、リーダーか、権現堂は、本当に良いところだ。リーダーのおかげだ。ありがとう。」
リーダーは凝縮しながら巫女を紹介した。
「権現堂の巫女様、ケヤキの巫女です。今後ともよろしくお願い致します。」
権現堂の巫女とケヤキの巫女が二人で、大巫女の小屋に入っていった。
リーダーたちも続いた。
小屋の中では、正面に大巫女が座っていて、左側に侍女たち、右側に集落の親父たちが並んだ。
真ん中の焚き火の左側にケヤキの巫女、リーダーが座った。
権現堂の巫女と付き添いの男が右側に座った。
大巫女が見渡して、飲み物の椀を持ち上げ、宣下した。
「水戸の集落が権現堂に移り、時間も経った。権現堂の巫女の歓迎会と思ってくれ、ケヤキの巫女ともどもよろしく頼む。」
権現堂の巫女がまず答えた。
「大巫女様のお膝元にこれて嬉しいです。ケヤキの巫女様共々、今後とも宜しくお願いします。」
ケヤキの巫女も挨拶をした。
宴が始まり、皆が自由に話し始めた。
ケヤキのリーダーは、大巫女に提案をした。
「大巫女様にお願いがあります。権現堂の巫女様がこちらに来てもらい、竹弓の技術がこちらでも出来るようになりました。合わせて、共闘で狩りをしませんか?」
「おお、なるほどのぉ。リーダーの提案確かに受け取った。」
権現堂の巫女が続けた。
「リーダー、我も賛成じゃ。獲物は何になる?」
リーダーが返す。
「冬に入る前に、鹿を狙います。」
皆がざわつき始めた。
北川辺の親父が話した。
「我らには、大きな網があるぞ」
「皆様、賛同されたのであれば、改めて、段取りの相談をさせた頂き、3日後にお願いします。」
リーダーの声に歓声が上がった。
宴が盛り上がり、その日の夜は更けていった。




