西の方の勢力
西の方の勢力
「大巫女様、ありがとうございました。大巫女様のお言葉があったので本当に珍しい見学ができました。」
大巫女が驚いたような顔をして、笑顔で返した。
「何を言っておる、ソナタの力を信じている。報告をしてくれ。」
「はい、土浦、千葉、水戸、那須、宇都宮、全ての集落で大きな変化はありませんでしたが、千葉や水戸では、西の方からの勢力と思われる舟がきていました。
米という植物と鉄器の祭器のようなものが、交換で受け取ったと言う事らしいです。」
「ほほう、米、、、と、鉄器の祭器か。米は食べたのか?」
「いいえ、言葉でしか聞いていません。米は新たな食料のようです。鉄器の祭器は、カタナといって、水戸の巫女が見せてくれました。頑丈そうな剣でした。」
「うむ、ケヤキの巫女は聞いたことがあるか?」
ケヤキの巫女は振られるとは思ってなかったので驚いた顔をしたが
「いいえ、聞いたことがありません」
「そうじゃのぉ。やはり新たなものが来ておるようじゃのぉ。」
ケヤキの巫女が繰り返す。
「新たなもの、、、ですか?」
「そうじゃ、伊勢の大巫女を知っていおるか?」
ケヤキの巫女は返事をする。
「はい、名前は聞いたことがあります。先代から聞いていました。」
「そうじゃのぉ。先代も知っておったか。伊勢は古くからの場所で、我らの軸の一つに数えられている場所だ。しかし、近畿圏に大きな勢力が来ていて、奈良で力を合わせるような事をしておったようじゃ」
リーダーは気がついたように答えた。
「宇都宮の巫女様が、近畿圏と伊勢の大巫女様のことを話しておられました。それで碓氷峠と言うところからの移動する者たちがいるようです」
「うむ。宇都宮の巫女も気がついておったか、、、」
「那須の巫女様と繋がりがあり、宇都宮の巫女様に聞いてくれと言われ、聞いて来ました。」
大巫女は、仕方ないなと言う顔をして、ゆっくりと話し始めた。
「時の流れじゃ。我らは知ることしか出来ぬ。後は流れのままじゃ。」
リーダーは、宇都宮の巫女と同じ事を言うので、驚いた。
ケヤキの巫女は、仕方ないという顔をしていた。
その頃、伊勢の海では、丸木舟で漁をしている舟が浜に魚を丘に上げている。
直ぐ近くの美鈴川は、静かに流れている。
その奥にある竹林の先に大きな小屋があった。
中に伊勢の大巫女が焚き火の前で目を瞑っている。
伊勢は長い間、静かであったが、動きを見せるのかもしれない。
小屋の屋根の部分に大きなフクロウがつかまっていた。




