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第7話 迎撃

いよいよ科国の陣へ突入する。

コンテナでできた街並みは

科国の軍事力をいかに増大なのかを表していた。

そんな景色を前に、修理を終えたウリエルが迎え撃つ。

背後で人工的に作られた台風が完成する頃には

科国軍の本陣に辿り着いた。ディアード達は

魔国の兵器と比べるとあまりにも実力差が開いている

出来栄えに、妙に勘づいてしまうほど

科国側が整えていることに頷ける。


「わあ〜…すごいですよ。

一夜城っていうんでしたっけ。3階建のビルと小さなホテル…

これはコンテナで作られているのでしょうか」

「並び方も実に素晴らしい。

これなら万が一禁止級の魔術を掛けられても

一目散に逃げ出せる。おそらく、ビルもコンテナだ。

ジェンガみたいに組み合わせて、継ぎ目はカモフラージュで消した。か」

「え、でも継ぎ目ができるのはズレが発生するからって理由も…」

「奴らが人間に建築物を作らせると思うかい?

そんな事をすれば未発達の知見だと笑い者にされるだろう」


科国のコンテナハウスはある一種技術の臨界点に到達した。

骨組みとなる鉄骨の枠にはエネルギーラインという管が通っていて、

部屋部に合体すると自動的に配線を組めるのである。

同時に水道も完成する完全無欠っぷりなので、軍事用以外にも

一般の間でも広まっている。科国ではこのことから、

家ごと引っ越すのが常識となっているのだ。

インテリアもエクステリアも家具屋さんでPad越しに

簡単に変えることができる。繋がった水道の上水、下水に関しても

浄水車というマシン付きの車を配置すると、それに配水管を

繋げてしまえば、完全にインフラが完成する。


科国の住宅はもはや一種の資産だ。

誰でも簡単に注文できて、ビルも骨さえできれば

あとはそこにタンスの箱を入れる感じで

部屋を挿入。引越しは極限にまで簡略化された。


「戦場でも城を作るに飽き足らず

街まで作ってしまうとはね、なるほど。

科国に中枢都市が多いのはそんな理由があったのか」

「ディアードさん、前から何か来てる!」

(ウリエル)だ。修理が終わったのか新品に見える。

そして極つけは側にいた戦争機獣(アニミスク)が見慣れ無い姿であること。


「銃は撃てますか?」

「もちろんです!」

「貸しますね、気に入ったら売ってあげますよ」

持たせていたカバンが開くと宝石のような部位が

輝いて見る者の心を奪う。そんな場合ではないと

落ち着かせ、手始めにハンドガンを取った。


「弾丸は蓋の部分の12色のパネルを押したら出て来ます。

そろそろ派手に動きますよ!」

「うわあっ、待って〜」

ウリエルは完全に攻撃を始め出した。


剣の翼ことソードウィングはビットにもなる。

3機はレーザー光線を打ち、残り3機はソードのまま切り掛かる、

剣によってどんな効果が込められたレーザーかは色でわかるので、

とてもカラフルな戦場になった。


背中からハンドガンで狙撃するも上手く当てることが出来ない。

空中で射撃なんて訓練しなければ無理だ。

ただ(当たる)と判断したビットが避ける時、レーザーはその間

撃つことをやめる。コドクはとにかくビットに弾丸を当てる事だけ考えて

銃を撃った。そうすれば、攻撃の回数は減らせられる。

今重要なことはビットを倒すことより、ウリエルから巻き上げる事だ。


訓練兵時代の教官の言葉、如何なる敵を見つけても

まずは緊張感を解くことだと。高揚して乱射してはならぬ、

対象が動くからと定める事を諦めてはならぬと。

とにかく命中すると思ってから引き金を引くべき。

その言葉が脳裏によぎり、訓練感覚で射撃する。


「(良いセンスだ…この限界状況で当て始めている…)

コドクさん!ビットだけではなく後ろのマシンも狙いましょう!」

「はい!」

ハンドガン以外に何か無いかと探すと

襲撃銃(アサルトライフ)が一本入っている。

これならハンドガンより効率よく倒せそうだ。

ディアードもそろそろ良いだろうとブレス攻撃を開始する。

煌めく七色の息が辺りを蹂躙していく様は

夢物語の景色だ。


しかし反撃の兆しが見えた瞬間に敵側はそれを許さない。

見慣れないアニミスクは合体していた物で、

飛行機能のルナスとテールソーのファナが合体変形していたのだった。

接近戦に持ち込めないなら遠距離から撃つのみ。

射撃機能のドミネイドとルナスが合体して、

飛び回る砲台がディアード達を翻弄する。


飛び交う銃弾、更に荒れる戦場。

そして極め付けはウリエルの猛攻と

臨機応変の変形による多種多様の猛追、

コドクは振り落とされつつあるも、しがみついては

定位置に戻ってライフルを撃つ。


それ以上に被弾が激しいのがディアードの方だった。

あまりコドクに負担は掛けまいと必死に耐えてきたが

ブラスターの攻撃を喰らい翼の一部が焼失した。

あまりの高熱と以前よりの攻撃で激痛がすごい。

乗っていたコドクも左腕に大火傷を負ってハンドガン以外使えそうにない。

もはや戦死は濃厚、しかしこのまま終わるわけにはいかない。

「ディアードさん!僕のことは気にせず飛び回ってください!」

「かたじけない!120キロ出す、なんとしてもしがみついてくれ!」

閲覧ありがとうございました

家ごと引っ越せる時代…

いつか本当にやってきそうですね。

次回をお楽しみに♪

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