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第18話 行動開始

最初のターゲットは

囚われの身になった科国の女司令を

魔国の監獄から強奪するというものだった。

ストルムが進んだ道はフィガロ市街地公園に通じている。

が、コドクは目的地周辺の情報を仕入れることができるので、

異変に少しだけ気がついた。

この先の施設が公園以外に何も無く、逆にディアードが進んだ

方向にはあまりにも活気立たせている施設が並んでいる。


これに関してディアードは、以前フィガロ市は立て続けに

牢獄の移設を繰り返したせいで、最初は歓楽街に作ったものの

次に少し離れた公園に設備を建てたという。

カモフラージュを意識したのと、街の雰囲気を大事にしたもの、

いずれも理由があったらしい。


ただ真っ直ぐに進めば大丈夫だったため

特に何事も無く目的地へ着いた。

次の指示が来るまでベンチで待機。

その時、ごごお…と地下で何かが動く音がする。

しかしそんな事には目もくれず

そのままベンチに座って新聞を読むフリを始めた。


一方のディアード。

少しきな臭い居酒屋やアッチ系の店が並ぶ道を行く。

ストルムが進んだのがニュータウンの開かれたものに対し、

こちらはえらく人と物が混在していて歩くのも億劫だ。


昼間だから少ないだけだが、既に卸用のトラックが

大小数々並んでいる。通る人はスマホ片手に前を見ない。

躱しながら進むがわざとぶつかったスーツ姿の男性が

執拗に絡んできた。


「おい!ぶつかった…」

言い終わる前に銃声が音を立てて全て掻き消した。


男は闇に消えた。

触れてはならない物に触れたからだ。


「(弾が勿体無いから

なるべく上手く避けていかなければな)」

そう言いながら黒いマグナムをそっと隠して

歩みを進める。しかし当然それを見ていた者が

焦燥ながらに通報した。コドクはそれを報告すると

了解と返事するだけでそれ以上は言わなかった。


目的地まであと50メートル。

遂に公安の人間に追いつかれてしまった。

ディアードは再びホルスターから得物をだす。

コドクにもその姿は見えていたが、

特に何も言う事がなかった。


「コドク、戦闘能力をざっと教えてくれ」

「いずれも武道や魔術の有識者です、

判定はBランク。覚醒者ではないらしいですが

油断は禁物です」

「上出来だ。後は任せろ」


仕事の仕方…

彼の場合は、この時如何に労力を掛けずに

この状況を乗り切るのか、それは手練を相手にしたら

苦労が掛かるのは当然だがそう言う事を考える時はない。

そもそも手練どうこうではない。


まずはリールに弾を込めて、一番効果的に致命傷になる箇所へ

照準を向ける。その次にターコイズの力を込めた氷纏弾(ひょうてんだん)で

相手を撃ち抜く。

すると炸裂した影響で神経や細胞が凍結し、

動けなくなった相手に近づいて蹴りを入れる。

2人いた内1人が蹴り飛ばされると、

もう1人は粉々に砕けた氷のようになった相方を見て、

泣きながら絶望し、意識を失った。


あまりにもあっという間で、一瞬にして片付いた。

存在を知った者は消す。ストルムとは違ったやり方で、

鬼と呼ばれてもおかしくないくらい残酷に。


「ディアードさんが仕事になった時…

なんであんな険しい顔をするのか…少しわかった気がします」


本物の強者はやるべき事をやっただけで、

コイツは世界を滅ぼす化け物だ。なんて言われる。

そんなつもりじゃないからこう言う仕事をする時、

いつも亡者に憐れみの目線を送るのだ。


ディアードはそのまま目的地に到着。

ストルムに天候を大嵐に変えてくれと頼んで、

見張りを無力化させるとそのまま施設内部へ

侵入を始めた。


それでもなお、地下で何かが蠢く音がする。

閲覧ありがとうございます

投稿忘れてましたごめんなさい

次回もお楽しみに♪

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