第13話 雷の天啓
天空神の得物の名を語る兵器が炸裂すると、
下界のあらゆる全ては麻痺して動けない。
被害が被害を呼ぶ悪夢の権化に世間は踊らされ放題となった。
起動した科国の禁止領域兵器ケラウノス。
今それは侵入者が思いのままに取り扱っている。
選ばれた10ある都市は世界各国の巨大中枢都市だ。
都市のどこへ着弾するかもわからない。
科国の代表は緊急で記者会見を開き、
各国首脳は正義の面構えで質問と詰問を
罵声の様に浴びせる。
テレビをつけたら着弾しても無いのに
早速呆れ返る様な煽動番組が繰り広げられている。
世界中の大陸が兵器に対する非難ばかりしていた。
魔国による仕業という弁明はいつの間にか
科国の陰謀が形になって出たと別の者が言う。
何も知るはずのない専門家は曖昧な意見しか言えず、
原因が一般に知られることはなかった。
10分。経過するにはあっという間だった。
発射されると時速300キロで目標地点に到達する。
3分も経過すると最初の都市に着弾し起動待機状態に移る。
やがて、全ての都市に着弾すると一斉に放電が始まった。
鳴り響く爆裂音、次に聴いたこともない様な
電気の流れるビリビリ、ブブブといった音がそこいら中で
騒ぎ出す。炸裂する電撃の塊がドーム状に広がる姿は
絵空事にすればカッコいいの一言かもしれない、
だがその風景は目の当たりになると如何だろうか。
ピラーが刺さり炸裂した都市の情報が映る。
…死者0人。
攻撃10分後の報告で胸を撫で下ろした者は
次の一言で口が開かなくなる。
…意識不明・生死不明者、11万人と推定。
都市で最新の装備を誇る病院は現実を諦めていた。
医者は自室に篭ってただ嘆く事しかできない、
制御機が全て壊れた今、電気の力に頼ることが
不可能だから、潰えた命がある。
あとは…感電、ショック死が挙げられる。
一体何万ボルトなのかはわからない。
もしかしたら一億はあってもいいと思える、
電撃の爆弾はまさに大自然の怒りと同等。
それが隙もなく拡大するなら尚も未知数だ。
「この件を専門家としてどう…捉えますか?」
「そうですね、お互い緊張状態では有りましたが、
先の戦争でどさくさに紛れて起動したという事は、
なくも無いという事でして…」
ストルムがギルド本部のモニタルームでその様子を見ていると、
ディアードがコドクの病室から戻ってきた。
「どーよ」
「順調に回復している、だが問題は噂の隕石だ」
「あれ何なんだろうな」
「解析し続けて3時間は経過したが、
断定できるものがなく、類似品として扱うことになり得る」
「ただの隕石ってオチもあるけどな、
つーかさっきから同じ番組ばっかなのクソおもんないな」
ギルド本部で3時間はかれこれ待ち続けているストルム。
別にずっと退屈していたわけでは無いが、
支給されている仕事用のパッドでネットサーフィンを
していたりと何気に時間は潰せていた。
3時間も経過すると復旧が始まってきている。
二次攻撃への対処として、まず塔の破壊が最優先。
しかし、不測の事態がそれを困難な状況にさせた。
ビル火災が各所で発生した。
強すぎる電気は電線を伝ってコンセントを伝いショート。
ホコリやチリが清掃できていないと引火する。
ミサイルで撃滅しようとしたら矢先、
都市は大火事によって外に出た人達で大騒ぎだ。
閲覧ありがとうございます
禁止領域兵器、強く見せて尚且つ理論に叶うにはと考えると
流石に曖昧になってしまいました。
1億ボルトは現実の世界で見る落雷の電圧です。
それが爆弾みたいに炸裂すれば…うーん、建物内はセーフ!って
ちょっとやりすぎたかも(汗)
次回もお楽しみに♪




