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第14話 パニック

ベールを脱ぐ災害とその実情。

一方その頃ギルド本部ではコドクが目を覚まし、

会話に移っていた。

バックドラフト状態になった部屋から割れるガラス、

そして振られた炭酸飲料のように吹き出る炎、

人類の叡智が強すぎる力によって牙を剥く。


「…!」ダン!ダン…!

ビルの窓を叩いて助けを読んでいる人がいる。

どこかへ行ったと思ったら屋上から出てきた。

大声で救助を要請している。


町中を消防車が駆け巡る。

救急車も警察車も後に続く、

半径5キロは大パニック状態だ。

電線が復旧したことによってSNSで

現場がどういう状況なのかがハッキリしてきた。


リアルは炎上、デジタルに至っては大炎上。

火消しが足りないのはいつの時代もそうだが、

黒い煙は容赦なく辺りを覆い尽くす。


その様子を見れたのは、ちょうどケラウノス発動から4時間後の

モニタールーム。この時、最初に被害人数が推定できた都市では

死者1500人、重症・不明者が13000人。

交通は鉄道、空港、あらゆる物が起動不可。

運転を見合わせている場合ではなかった。


「コドクにはもう会えんの?」

「もう面会に行くのか?構わないが」

「行ってきまー」

こんな感じで時間を潰しているが、

ディアードは施設の案内を終わらせたいと思っている。


コドクは今夢の中、

そこで何かを錬成している。焼いて熟したら

冷めないうちに叩く、叩く、叩きつける。

切って削って落ちた破片はまた集めて溶かして、

自分でも何を作っているのかはわからなかった。

短剣(ダガー)であることは理解しているが、

何故か一向に完成しそうにない。


破片を集めて溶かして合体してもつぎはぎが目立つ、

次は叩いている最中に分裂、その次は魔素がコントロールできない。

次は…とやっているうちに目が覚めてしまった。


「お、起きたか」

「あ、どうも…あれからどれくらいでしょうか?」

コドクはざっと13時間ほど眠っていた。

色々あったことはさておきだが、まず現状として

ギルド本部があるこの闇の王国は狙われていない。

したがって被害は0だ。


まずこの竜の大陸は、7つの王国に分かれている。

火・水・風・雷・地・光・闇といった所だが、

現状判明している他の大陸も独特な分かれ方をしている。

人の大陸では科学・魔術の他に現人神(あらひとがみ)を崇めて、

祝福を受けつつ、自分たちもその領域を目指しながら修行する

ことをモットーに生きる人たちの国、神国がある。


竜の大陸は幸い狙われた場所が雷の王国だったため、

住人も施設にもノーダメージ。

ちなみに雷国(らいこく)は発電所や資源鉱山が多く、その分

狙われた際の被害が尋常ではないことは承知なので、

工場を始めとした建物はバリアがあらかじめ貼られている。


病室でストルムと話していると、ディアードが入ってきた。

話の内容からして少ないワードで全て理解する。

「ちなみに我々竜の大陸はほとんどが龍脈によって守られている」

「でも僕の故郷は竜大陸じゃないのでなんとも…」

「入った情報によると、狙われたのは神の王国だね。

どんな場所か知ってる?」


人大陸、神の王国こと神国(しんこく)。

コドクは中学生時代に修学旅行で行ったことがある。

宗教色の高い建物はとても芸術的で、隣接している科国と

比べると自然も多く、独特の雰囲気を持つ。

石像や寺院が多く、パワースポットとしても人気。

そしてなんといっても食事が美味なところが多い。


「果実餅(かじつもち)はお土産に買って帰った思い出があります。

自分用にも買いましたけど、噂通り美味しかったですよ」

「お土産世界ランキング1位のアレか…

俺食ったことねーけどな」

「標的として狙われそうな物はあったかい?」

「…どれもイマイチ当てはまりそうにありません。

あ、でもホテル街なんかはどうなんでしょう?」


ホテル街は主に名所となる場所へ繋がる土地に

広がっている。そこは多くの観光客でいつも賑わっているが、

国民が使う交通網とは完全に隔離されている。

つまり狙われても原住民が腹を立てることはあまりない。

ないとは言い切れないが。


「なるほど…今回狙われた(焔聖神社)は確かに

ホテル街に隣接されていて、着弾地はホテル街のほぼ真ん中だ」

「あの…ところでその禁止領域兵器ってどれなんですか?」

説明を聞いたコドクは少しゾッとすると、少し考えた。

なぜ焔聖神社なのだろうかと。


「焔聖神社は五大源聖神社のうちの第三位に位置します。

もし自分が発射するなら、普通の第一位の輝聖神社を狙いますけど」

「いや…そんなバレバレな…

って言われてみたら第三位を狙う必要はそもそもないのか」

「(…以前、行ったことがある。

 あの神社はただのパワースポットじゃない…)」

「あ、そういえばこんな噂を聞いたことがあります。

なんでも各神社には巨大なエネルギー資源が埋まっているのではないか…って」

「だとしたら、シンプルに被害は出ているな…

逃げ遅れた観光客が、というフェイクを被せて実は…」

閲覧ありがとうございました

竜大陸の王国は7つでしたね。

ちなみに果実餅はスーパーで売っているラムネもちみたいな大福です。

次回もお楽しみに♪

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