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あまあまでサドサドな男の子たち  作者: papporopueeee
自室でふたりきりだけど浮気じゃない編

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27/55

インモラルな契約♡

「良かったらなんですけれど、頭を撫でさせてはいただけませんか?」


「は? え? あたま……僕の?」


「実は、昔から弟が欲しくて……ノノさんにはよく、撫でさせてもらっているんです」


 シュシュがノノを甘やかしている様子は容易に脳裏に浮かんだ。僕とノノよりもずっと絵になる光景だ。是非とも居合わせてみたい。


「ほむらさんを抱きしめていると、その時のことを思い出してしまって……手が寂しくて……。先輩を手慰みに使おうだなんて不敬だとわかっているのですが、この欲求も如何ともしがたいものでして……よろしいでしょうか?」


 胸に押し付けられているせいで表情はわからなかったけれど、シュシュの声には寂しさが滲んでいた。聞いているこちらがもどかしくなってしまうような、いじらしいおねだりだ。

 僕はつい「い、いいよ……」と控えめに受け入れてしまった。


「ありがとうございます。それでは……なーで♡ なーで♡」


 細く長い指が、僕の頭を撫でる。指の腹を髪の根元にあてて、かきわけるように。

 それは子供を褒め撫でるというよりも、犬をトリミングする手つきに思えたのは、僕の気のせいだろうか。


「よーしよし♡ おとなしくできて、えらいえらい♡ いいこですねー♡」


 やっぱり、これは弟というよりペットだろう。撫で方も、猫撫で声も、子犬にするそれだ。


 恋人のノノは別として、年下のシュシュに甘えて平気なほど僕は恥知らずじゃない。気恥ずかしいのでシュシュから離れようとしたところ、強い力で押さえつけられた。


「……え?」


 何かの間違いかと思ってもう一度力を込めてみたが、やはり僕はシュシュから離れられなかった。その細い腕でしっかりと抱え込まれてしまって、ろくに動けなかった。


「シュ、シュシュ君……あの、離して……?」


 僕の口からは、困惑がそのまま声になったような震え声のお願いが飛び出した。

 返ってきたのは、耳を吐息で包み込むような拒否だった。


「だーめ♡」


 それは、脳に直接言い聞かせるような躾けだった。思考も、意志も、感情も、全部をトロトロに溶かしてしまいそうな甘い声に、僕は情けなくもびくっと反応してしまっていた。


「いけませんよ、先輩♡ ほむら先輩は先ほどなでなでを受け入れたのですから、勝手に止めるなんて許されません。私のお話、わかりますか?」


「う、うん……僕は一度いいよって言ったんだから、責任持たないとってことだよね。ごめんね、離れようとして」


「その通りです♡ よくできましたね、謝れてえらいですよー♡ いいこ♡ いいこ♡ なーでなで♡」


 ぎゅっと胸に抱き込まれたまま、頭を掌でさらさらと撫でられる。


 ノノが相手の時は、年下に甘えているという情けなさがあった。でもシュシュに撫でられた時、僕の背筋をぞぞっと走ったのは背徳感だ。インモラルな禁忌に手を出しているような感覚だ。


 もしかして僕は今、いけないことをしてるんじゃないだろうか……?


「ほむら先輩の体は私と半分こしているんです。何かをしたかったら、ちゃんと私に確認を取ってくださいね? ふふっ……なでなで♡」


 ……なでなでで体半分は、ちょっとぼったくりすぎでは?

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