表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『Transients』〜異世界で筋肉無双してモテたい!〜  作者: NewSankin
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

62/228

【15-1】テラスの死闘

「確保だ! 逃がすな!」

「抵抗するなら殺しても構わん!」


優雅なワルツが流れていた王城のテラスは、今や怒号と金属音が支配する戦場と化していた。 屋根から、庭園から、次々と湧き出してくる公爵の私兵団。その数は、護とセラフィーナの二人を圧殺するのに十分すぎるほどだった。


「くっ……!」


セラフィーナが苦悶の声を漏らす。 慣れないドレス姿は、彼女の動きを致命的に制限していた。ヒールのある靴では踏ん張りが利かず、大きく開いた背中や腕は、刃の前ではあまりに無防備だ。 兵士の剣が、彼女の二の腕を掠める。白い肌に赤い線が走り、美しい青のドレスが滲んだ血で黒く染まった。


「セラフィーナちゃん! 無茶すんな!」


護が、兵士をなぎ倒しながら叫ぶ。 彼は懐に手を入れると、隠し持っていた「あるもの」をセラフィーナの方へ放り投げた。


「ほらよ! これ使え!」


空中で銀色の軌跡を描いて飛んできたのは、護身用に護が持たされていた細身のレイピアだった。 セラフィーナはそれを空中で受け取ると、流れるような動作で構えを取った。


「護殿、これは……!」

「俺には爪楊枝みたいで使いにくいからな! あんたの方が似合うぜ!」


手慣れた武器を手にしたセラフィーナの雰囲気が一変する。 ドレスの裾を翻し、舞うように剣を振るうその姿は、戦場に咲く花のように美しく、そして鋭かった。


「助かります!」


二人は背中を預け合い、波状攻撃を仕掛けてくる兵士たちを次々と撃退していく。 しかし、敵の数は減るどころか増えていく一方だ。


その光景を、安全圏であるバルコニーの上段から、フェルディナント公爵がワイングラスを片手に眺めていた。


「素晴らしい! 実に素晴らしい力だ、英雄殿! その獣のような生命力、やはりただの人間ではないな」


公爵は、護が戦斧で石柱ごと兵士を吹き飛ばす様を見て、恍惚とした表情で賛辞を送る。


「だが、いつまで持つかな?」


公爵がくい、と指を動かす。 すると、私兵団が割れ、その奥から地響きのような重い足音が近づいてきた。 現れたのは、身長三メートルはあろうかという、巨大なフルプレートの鎧騎士だった。その全身からは、生物的な生気を感じさせない、不気味な冷気が漂っている。 


「さあ、ご挨拶したまえ。わが『最高傑作』の一つだ」

お読みいただきありがとうございます!


もし「面白そう!」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、 ページ下の【☆】マークから評価や、ブックマーク登録をしていただけると、作者のモチベーションがマッハで上がります! (感想もお待ちしています!)


★更新予定 毎日19時に更新します。ストックはあるつもりなので、安心してお付き合いください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ