【12-1】下層街への潜入計画
王都アウロラで宿をとった翌日。 朝食を終えた三人は、作戦会議のためにテーブルを囲んでいた。 テーブルの上には、受付嬢エレオノーラから受け取った王都下層街の地図が広げられている。目的の場所、「三日月小路」と「古い倉庫街」には、赤いインクで大きく丸がつけられていた。
「よし! 場所はわかった! 今夜にでも、この倉庫街に乗り込んで、悪党どもを全員ぶっ飛ばせばいいんだな!」
護が、バシンと拳を掌に叩きつけて鼻息を荒くする。 そのあまりに短絡的な思考に、メルとカゲロウは、まるで示し合わせたかのように同時に深いため息をついた。
「はぁ……。馬鹿を言うな、脳筋。相手の戦力も、目的も、建物の構造すら分かっていないのに、真正面から突っ込むのはただの自殺行為だ。第一、王都のど真ん中でそんな騒ぎを起こせば、騎士団が飛んでくる。指名手配されてモルゴーを追うどころではなくなるぞ」
メルが冷ややかな視線を送る。カゲロウも静かに頷いた。
「……こいつの言う通りだ。闇雲に動けば、消されたという冒険者たちの二の舞になる。まずは、斥候と情報収集に徹するべきだ」
護は二人に諭され、「うぐぐ……」と唸りながらも、これまでの経験から彼らの言うことの方が正しいことは理解していた。
「……わかったよ。じゃあ、どうすりゃいいんだ?」
「決まっているだろう」
メルが地図上のポイントを指さす。
「作戦はこうだ。 第一段階、昼間のうちに下層街に潜入し、情報収集と地形の把握を行う。 第二段階、夜間に目的の倉庫へ潜入し、実態を調査する。 第三段階、危険と判断したら、戦闘は避け、即座に撤退する。 いいね?」
「おう! 要は、こっそり調べて、ヤバそうなら逃げるってことだな! 任せとけ!」
護の理解力に一抹の不安を覚えつつも、三人は行動を開始した。
お読みいただきありがとうございます!
もし「面白そう!」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、 ページ下の【☆】マークから評価や、ブックマーク登録をしていただけると、作者のモチベーションがマッハで上がります! (感想もお待ちしています!)
★更新予定 毎日19時に更新します。ストックはあるつもりなので、安心してお付き合いください。




