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『Transients』〜異世界で筋肉無双してモテたい!〜  作者: NewSankin
第一章

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【11-4】船出

王都への旅立ちを決めた三人。 ゲオルグの計らいで、数日後に出発する王都行きの大型商船に、特別に乗せてもらえることになった。


出航の日。マリーナの港は、雲ひとつない快晴だった。 桟橋には、コーラル、ダリウス、バルド、そしてゲオルグとシェリーが見送りに来ていた。


ダリウスが、護の背中を、船が揺れるほど強く叩いた。


「おい、『クラッシャー』! 途中でへばるんじゃねえぞ! 王都でデカいことやって、また戻ってこい! 俺を楽しませろよ!」

「へへん、任せとけって、ギルド長!」


バルドが、大きな革袋を護に手渡す。


「道中の保存食だ、小僧。戦士は腹が減っては戦はできねえ。忘れるなよ」

「サンキューな、バルドの親父! めっちゃいい匂いするぜ!」


そして、コーラルが、三人に優しく微笑みかけた。


「磐座さん、カゲロウさん、メルさん。どうか、お気をつけて。マリーナ支部一同、皆さんのご無事の帰りを、心からお待ちしております」


護とメルが手を振り返し、カゲロウも、ほんの少しだけ頷いて見せた。 最後に、シェリーが護の前に立つ。その瞳は少し潤んでいた。


「護さん、どうか、ご無事で。……また、必ず会いに来てくださいね」

「おう、シェリーちゃんも元気でな! また会おうぜ!」


護は力強く頷き返し、仲間たちと共に船に乗り込む。 銅鑼の音が響き、船が岸を離れていく。 護にとって初めて見る広大な海。カゲロウの物憂げな横顔。そして、決意を秘めたメルの瞳。 それぞれの思いを乗せて、船は波を切り、王都アウロラへと進んでいく。

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