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『Transients』〜異世界で筋肉無双してモテたい!〜  作者: NewSankin
第一章

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【11-1】旅立ちの朝と、師からの贈り物

夜が明け、マリーナの西の岬に、三つの影が立っていた。 水平線から昇る朝日が、彼らの決意に満ちた顔を照らし出す。昨夜、この場所で、彼らは本当の意味で一つの「パーティー」になったのだ。


アウレリアの邸宅に戻った三人を、彼女は静かな、しかし全てを理解したような澄んだ瞳で迎えた。 真っ先に口を開いたのは、メルだった。彼女は師の前に立つと、深く、深く頭を下げた。


師匠マスター。昨日は……ごめんなさい。取り乱してしまって」


その声に、もう迷いはなかった。アウレリアもまた、優しく微笑んで首を振る。


「いいえ。隠していたわたくしが悪いのです。許してくれますか、メル?」

「……はい。ボクは、この二人と共に、モルゴーを止めに行きます。師匠の代わりに、ボクが過去を清算してきます」


メルの決意表明に、護とカゲロウも無言で、しかし力強く頷いた。 アウレリアは、眩しそうに愛弟子を見つめる。


「強くなりましたね、メル」


彼女はそう言うと、書斎の奥から一つの革鞄を持ってきた。中には、携帯用の錬金術キットや、希少な薬品の素材、そして一冊の分厚い手帳が入っていた。


「これは、モルゴーに関するわたくしの記憶にある限りの情報――彼の思考パターン、好んで使う術式、そして過去の研究分野などを記したものです。きっと、役に立つはずです」


「師匠……」


「これ以上の物理的な支援は、わたくしの立場では難しいのです。ですが、心は常にあなた方と共にあります。どうか、ご無事で……」


アウレリアの祈るような言葉を背に、三人は邸宅を後にした。

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