↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『Transients』〜異世界で筋肉無双してモテたい!〜  作者: NewSankin
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/351

【6-3】囁きの洞窟への道

場面は再び、護たちの旅路へ。森の中を歩いていると、数匹のオークに遭遇する。  メルが即座に弱点を分析する。


「オークの弱点は火と、関節部! 効率的に倒しなさい!」


 しかし、護はメルの指示を完全に無視した。


「うおおお! まとめてかかってこい!」


 正面からオークの群れに突撃し、戦斧『岩砕き』を振り回す。オークたちは、その圧倒的なパワーの前に、なすすべもなく吹き飛ばされていく。  護が作った巨大な隙を突き、カゲロウもまた、メルの指示とは逆の左側から回り込み、逃げようとしたオークの首を音もなく斬り捨てた。  結果、あっという間にオークは殲滅された。


「人の話をちゃんと聞きなさい、この脳筋!」


 メルが、かんしゃくを起こして叫ぶ。


「結果的に勝ったんだからいいだろ!」


 護は、悪びれる様子もなく答える。


「…………(はぁ)」


 カゲロウは、今日一番の深いため息をついた。  連携は全く取れていない。しかし、個々の戦闘能力の高さだけで、彼らはあらゆる障害を乗り越えていく。それは、パーティーと呼ぶにはあまりにも歪な、暴力の塊だった。





 場面は、再び本部の会議室。幹部たちの報告を受け、総帥エイブラハムが静かに口を開いた。その声は静かだが、部屋の隅々まで響き渡る。


「ふむ……。この『人工魔石』の問題が、単なる魔物の暴走なのか、あるいは特定の国家による意図的な『攻撃』なのか……。まずはそれを見極める必要があるな」


 エイブラハムは、各幹部に的確な指示を出す。


「アルドレッド、マギア共和国を含め、各国の国際情勢、特に不穏な動きがないか、改めて確認せよ」

「リヒト、貴様は犯人について、半分どころか、ほとんどあたりをつけておるのだろう? 言い訳は聞かぬ。犯人を特定し、その証拠を掴め」

「ゼノヴィア、緊急即応部隊の準備を。万が一、これが『戦争』の引き金となる場合、我らも動かねばならん」


 それぞれの幹部が、厳粛な面持ちで頷く。そして最後に、エイブラハムはダリウスに向き直った。


「ダリウスよ、報告ご苦労だった。下がって良い。……ああ、それと、一つ頼みがある。その新人、磐座護に、いつでも良いから一度ここに来るように、と伝えておいてくれ。彼のような『規格外』は、我々が直接、見ておく必要がある」





 場面は護たちに戻る。数日の旅の末、彼らはついに「囁きの洞窟」の入り口に到着した。  鬱蒼とした森の奥深く、巨大な岩の裂け目が、まるで大地の口のようにぽっかりと開いている。その奥からは、不気味な風が吹き出し、まるで何者かが囁いているかのような不気味な音が聞こえてくる。周囲からは、動物の気配が一切しない。


「ここが、囁きの洞窟か……。なんだか、嫌な感じだな」


 護が、本能的な警戒心から呟く。


「フン、怖気付いたのかい、脳筋? さっさと入るよ。ボクの貴重な時間を無駄にしないでくれたまえ」


 メルが、一行を促すように、先に洞窟へと足を踏み入れた。  カゲロウは、黙って洞窟の闇を見つめている。その目は、ただの洞窟ではない、何か別の存在を感じ取っているようだった。  護も意を決し、二人の後に続く。


 護たちが何も知らぬ間に、世界は彼らを中心に、大きく動き出そうとしていた。

お読みいただきありがとうございます!


もし「面白そう!」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、 ページ下の【☆】マークから評価や、ブックマーク登録をしていただけると、作者のモチベーションがマッハで上がります! (感想もお待ちしています!)


★更新予定 毎日19時に更新します。ストックはあるつもりなので、安心してお付き合いください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。